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女性医師に聞いた
膀胱炎や尿失禁など女性に多い泌尿器科疾患

薬院ひ尿器科医院

(福岡市中央区/薬院大通駅)

最終更新日:2025/04/21

薬院ひ尿器科医院 女性医師に聞いた 膀胱炎や尿失禁など女性に多い泌尿器科疾患 薬院ひ尿器科医院 女性医師に聞いた 膀胱炎や尿失禁など女性に多い泌尿器科疾患
  • 保険診療

泌尿器科疾患はデリケートな問題だけに、女性では受診をためらう人も多いという。女性に多い泌尿器科疾患には、膀胱炎、過活動膀胱、尿失禁などがある。それぞれの疾患には手術を含め、さまざまな治療の選択肢があることから、我慢したり年齢のせいと諦めたりせず受診してほしいと話すのは、「薬院ひ尿器科医院」で女性泌尿器科外来を担当する一倉祥子先生だ。同院では、女性専用の診察室を設けるなど、女性目線の受診しやすい環境づくりにも注力。泌尿器科疾患は、生活の質を著しく下げるQOL疾患ともいえるだけに、快適な生活を送るための「困ったら早めの受診」を後押ししている。優しく明るい雰囲気が印象的な一倉先生に、女性に多い泌尿器科疾患と治療法、症状を我慢することのリスクについても話を聞いた。

(取材日2025年1月22日)

膀胱炎、過活動膀胱、尿失禁など、女性に多い泌尿器科疾患の原因と治療

Q女性の泌尿器科疾患にはどのような病気や症状が多いのですか?
A
薬院ひ尿器科医院 女性の尿疾患に応える薬院ひ尿器科医院

▲女性の尿疾患に応える薬院ひ尿器科医院

一般的に女性に多いのは膀胱炎や過活動膀胱、尿失禁の3つです。膀胱炎には、排尿痛や排尿の終わりにかけての痛み、頻尿、残尿感などの症状があります。女性は尿道が短く、外から膀胱内に菌が入りやすいことが大きな原因です。尿失禁には大きく分けて2つのタイプがあり、急に尿意を覚えて我慢しきれずに漏らしてしまう切迫性尿失禁と、重い物を持つなどおなかに力を入れた瞬間に起きる腹圧性尿失禁で、閉経を迎えてから多くなります。頻尿は過活動膀胱でよく起こる症状ですが、間質性膀胱炎や膀胱がんでも起こりますから頻尿の原因はさまざまと言えます。女性は我慢強く受診を躊躇する人もいますが、症状があったら早めの受診をお勧めします。

Q症状を我慢しすぎると、どんなリスクがあるのでしょうか?
A
薬院ひ尿器科医院 女性専用の診察室

▲女性専用の診察室

我慢することで、症状が悪化するような場合がありますし、トイレに間に合わなくなる恐怖から外出を控えるなど生活の質が著しく低下してしまいます。例えば、急性膀胱炎は軽症のうちであれば投薬で改善が期待できますが、受診をためらって重症化してしまうと、菌が腎臓に逆流し、入院治療が必要となる腎盂腎炎に発展する危険性があります。また、尿漏れの症状があると、映画や長時間のイベント、旅行に行けないなど生活が制限されてしまいます。治療方法があるのに、それを知らないまま生活している方も多いと思うので、やはり気になる症状があったら気軽に相談していただきたいですね。何らかの改善方法が見つかると思います。

Q膀胱炎の原因や治療法について教えてください。
A
薬院ひ尿器科医院 男女それぞれの悩みに対応してくれる

▲男女それぞれの悩みに対応してくれる

膀胱炎は尿検査で診断がつきます。まず、抗生物質による薬物治療から始めることが多く、日常生活の中でしっかりと水分を取っていただくことが予防にもつながるので、治療と合わせて生活指導も行います。尿失禁では、先ほどお話しした切迫性尿失禁の場合、まずは服薬治療からスタートします。おなかに力が入った時に漏れる腹圧性尿失禁は、骨盤底筋が弱くなることで、尿道の支えが弱くなってしまうことが原因になっていますから、骨盤底筋を鍛えることが有用です。当院では、重症度や患者さんの希望に合わせて、手術を行ったり、骨盤底筋を鍛えるためのトレーニングを指導したりして症状の改善を図っていきます。

Qこちらでは手術にも対応されているのですね。
A
薬院ひ尿器科医院 女性医師がしっかり説明してくれる

▲女性医師がしっかり説明してくれる

尿失禁は、尿道の支えが弱くなることで尿漏れが起こるので、尿道の裏側にテープを置くTOT手術が適応になります。足の付け根と膣の3ヵ所に小さな傷ができる程度で、所要時間も20~30分の低侵襲手術です。また、膀胱が膣から下がってくる骨盤臓器脱という女性特有の疾患があるのですが、当院では骨盤臓器脱手術にも対応しています。頻尿の症状がある場合は、過活動膀胱の可能性を考えて内服治療になりますが、薬で改善が見込めない場合や、尿がたまると痛いなどの症状が伴う頻尿の場合は間質性膀胱炎を疑います。この病気には薬がないため、膀胱水圧拡張術という手術を行うことで、膀胱痛や頻尿など症状の緩和をめざします。

Q骨盤底筋トレーニングの指導にも力を入れておられるとか。
A
薬院ひ尿器科医院 何でも相談できる先生たち

▲何でも相談できる先生たち

女性の場合、骨盤底筋の緩みが尿漏れや尿失禁の大きな原因ですから、骨盤底筋を鍛えることはとても大切です。当院では、パンフレットを用いて説明していますが、使わない筋肉を動かすことは難しく、本当に力が入っているかどうかを確認し習得するのは大変です。そこで、オプションサービスにて看護師によるより詳しい指導も行っています。うまく骨盤底筋が収縮しているかはなかなかわかりづらいので、入浴中に患者さん自身で確認する方法を指導し、自宅で続けてもらうようにしています。症状の改善につなげるためにも、日常生活で気をつける点をお伝えする生活指導を役立て、骨盤底筋トレーニングをぜひ継続してもらいたいと思います。

ドクターからのメッセージ

一倉 祥子先生

患者さんの中には、何年も悩まれていて「女性の先生だから来ました」という方もいらっしゃいます。不安そうな顔で来院された患者さんが、笑顔で帰って行かれる姿を見た時は、本当にこの道を選んで良かったなと思える瞬間です。女性が泌尿器科を受診するのはハードルが高く、ためらっていらっしゃる方もたくさんいらっしゃると思いますが、お薬や手術以外にもいろいろな治療方法があります。年齢のせいだろうと考え、我慢して生活している方も気軽に相談していただきたいですね。当院では女性医師が診断から治療、手術、アフターケアまで担当しています。これからも女性患者さんのお気持ちに寄り添った診療の提供を心がけていきたいと思います。

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