全国のドクター9,182人の想いを取材
クリニック・病院 158,625件の情報を掲載(2024年4月25日現在)

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 三鷹市
  4. 三鷹台駅
  5. 松川内科クリニック
  6. 松川 英彦 院長

松川 英彦 院長の独自取材記事

松川内科クリニック

(三鷹市/三鷹台駅)

最終更新日:2021/10/12

松川英彦院長 松川内科クリニック main

三鷹台駅北口前にある「松川内科クリニック」。地元で生まれ育った松川英彦院長が「地域医療に貢献したい」と2014年に開業した内科・消化器内科のクリニックだ。松川院長は大学病院や地域の基幹病院の内科で長年経験を積み、内科領域でもとりわけ消化器疾患の分野で研鑽。日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医資格を持つスペシャリストでもある。開業にあたっては「話を聞いて薬を処方するだけのクリニックではなく、持っている技術を使い、レベルの高い医療をやっていきたい」と抱負を語る松川院長に、クリニックの特徴や、力を入れている消化器がんの早期発見の重要性について詳しく聞いた。

(取材日2014年8月27日)

自分の持っている技術で、レベルの高い医療をめざす

三鷹台で開業された理由は?

松川英彦院長 松川内科クリニック1

生まれ育ったのがこの近くなので、三鷹台はなじみのある場所なんです。私が小さい時、祖父もここからすぐ近くで小さな診療所を開いていました。ですが、私自身に開業するという考えはなく、地域の中核病院でずっと診療を続けていくつもりでした。レベルの高い内視鏡手術を手がけたり、重症の患者さんの治療にあたったり、そういうことをしたい気持ちのほうが強かったんですね。それは今も基本的に変わっていませんが、「三鷹台の駅前に医療モールができるのでやってみないか」とのお話をいただいたとき、祖父が40年くらい前に開業していた場所なので何かの縁があると感じ、地域医療に貢献できればと開業を決めました。

それまではどちらで勤務されていたのですか?

1993年に慶應義塾大学医学部を卒業した後、慶應義塾大学病院に4年、大学関連病院に2年、そして立川市の中核病院である立川病院に15年、内科の医師として勤務しました。感染症や生活習慣病を含めた内科全般の診療にあたってきましたが、サブスペシャリティーと呼ばれる専門領域は、胃や腸を扱う消化器内科です。立川病院では消化器内科部長や、消化器内科内視鏡部門の室長も務め、日本消化器内視鏡学会認定の消化器内視鏡専門医資格も取得しています。これまで数多くの胃・大腸内視鏡検査や内視鏡手術を経験してきましたから、内視鏡に関しては得意分野だと自負しています。

クリニックの特徴も、そのあたりにあるのでしょうか?

松川英彦院長 松川内科クリニック2

基本的には、風邪やインフルエンザから高血圧・糖尿病・脂質代謝異常などの生活習慣病に至るまで、内科全般を幅広く診ます。ただ、これまで大学病院や地域の中核病院でさまざまな患者さんを診療し、多くの経験を積んできましたので、開業してからもレベルの高い医療をやっていきたい、話を聞いて薬を処方するだけのクリニックにはしたくない、と考えています。自分の持っている技術や経験を最大限生かすことで地域に貢献したいので、内視鏡検査による消化器がんの早期発見には力を入れたいと思っています。

がんで命を落とすことがないように、早期発見に注力

注力されている内視鏡検査によるがんの早期発見について、詳しく教えてください。

松川英彦院長 松川内科クリニック3

胃がん、大腸がんの場合、毎年検査をしている人が進行がんで亡くなったケースを私はほとんど見たことがありません。内視鏡検査は、通常の健康診断で行われるバリウム検査では見つからないような小さながんの発見に期待できます。大腸がんでは便潜血検査で引っかかった後、内視鏡検査をすればまだ間に合います。胃がんにしろ大腸がんにしろ、自覚症状はあまりないものの、検査でたまたま見つかった場合はラッキーです。がんには違いありませんが、死に至ることは少ないからです。ただ、腸閉塞(へいそく)を起こすような大腸がん、出血がひどくて貧血になるような胃がんの場合は違います。現在、胃がんや大腸がんは、早期に見つけられれば、死に至るがんではないと言っても過言ではありません。本来であれば亡くなることのない病気で命を落としてほしくないので、手に負える段階での早期発見に努めたいと思っています。

とはいえ、内視鏡検査が苦手だと思っている人は多いのでは?

そうですね。胃でも大腸でも内視鏡検査は敷居が高いと感じる人は少なくありませんから、このハードルを低くして、できるだけ楽に検査を受けられるようにしたいと思っています。当院では胃の検査では経鼻内視鏡を使っていて、最初の頃こそ検査しにくい面がありましたが、現在は経口のものと比べても精度の差はなくなってきましたね。経鼻内視鏡はスコープの太さが6ミリと経口内視鏡の9ミリよりだいぶ細いので、従来より嘔吐反射はずっと少なく、体への負担も少なくなっています。大腸内視鏡検査の場合は、鎮静剤を使って、患者さんがわからないうちに検査を終えています。胃についても、どうしても抵抗のある患者さんには鎮静剤で楽に受けられるようにしています。また、ご希望があった場合は、鎮静剤を使って胃と大腸の検査を約30~40分で一緒に行うことも可能です。定期的に検査を受けたい方は1回で済むので楽だと思いますよ。

診療で心がけていることを教えてください。

松川英彦院長 松川内科クリニック4

こちらが言いたいことを言うだけでなく、自分が言うことを患者さんがどう受け止めるのかを気にかけるようにしています。私が軽く考えることでも、患者さんにとってはびっくりするようなことかもしれませんし、私にとっては当たり前のことでも、患者さんにとってそうでないこともあるでしょう。ですから、その都度細心の注意を払いお話ししています。それともう一つ、今は医師が治療法をいくつか並べ、メリット・デメリットを説明した上で、患者に治療法を選ばせるスタイルが多くなっていますが、私はこれに100%賛成ではありません。患者さんは医療に詳しいわけではないので、私は納得のいくまで話をした上で、「自分の親なら、家族ならこうします」と自分の考えを話すようにしています。意見を押しつけるようなことはしません。その上で最終的に患者さんに選んでもらうようにしています。

常に医療の最前線に立つ兵士でありたい

印象に残っている患者さんのエピソードはありますか?

松川英彦院長 松川内科クリニック5

大学病院に入って3年目、初めて主治医になったのが、関連病院にいた白血病を患っていた50代の男性患者さんでした。当時は抗がん剤を自分で調剤する必要があったので、土曜も日曜も休みなしで病院に調剤に行き、抗がん剤を注入している間にプライベートな話もしました。しかし1年ほどたって骨髄移植ができるかなと思った矢先、亡くなられてしまいました。とても残念でしたが、患者さんと非常に長い時間一緒に過ごしたことは、今でもとても印象に残っていますね。

医師を志したきっかけは?

テレビドラマでよく「医者もの」ってありますよね。そのドラマで描かれる医師の姿を格好良いと思ったのが一つ。もう一つは、高校の時、社会に貢献しなくてはいけないと考えたことですね。そこで医師であれば研究職と違って一旗揚げなくても社会貢献できるだろうと医学部に入学しました。内科を選んだのは、子どもの頃から手先が器用だったので、その器用さを生かせる分野に進みたいと考えたんです。外科でも良いのではと思われるかもしれませんが、当時、外科は年を取るとつらくなるイメージで(笑)。いや、もちろん今はそうは思いませんが、その時は結果的に内科を選択しました。

健康法、リフレッシュ方法をお聞かせください。

子どもの頃から運動は好きで、小学生のときは野球、中学・高校ではテニス、大学ではアメリカン・フットボールに熱中していました。開業するまではテニスを週に1回していましたが、開業したばかりの今はいろいろ忙しくて、なかなかできませんね。落ち着いたらまた始めたいとは思っています。健康のためにウォーキングもしなければと思っているんですが、家が病院に近いおかげであまり歩けません(笑)。

最後に今後の抱負と、読者へのメッセージをお願いします。

松川英彦院長 松川内科クリニック6

今後のことについて言うと、医院を大きくしようとか、2院目をつくろうとかは考えていません。私はあくまで医療をやっていく人間でありたいと思っているんです。医療の最前線に立つ兵士として、フルタイムでできるだけの医療を行い、地域医療に貢献したいですね。メッセージとしましては、地域に根差した医療を提供していきたいと考えていますので、ご自分やご家族の健康面で何かご心配なことがあれば、どのようなことでもお気軽にご相談いただければと思います。

Access