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遠藤 誠 院長の独自取材記事

えんどう耳鼻咽喉科クリニック

(足立区/北千住駅)

最終更新日:2024/03/18

遠藤誠院長 えんどう耳鼻咽喉科クリニック main

北千住駅西口から徒歩3分の場所にある「えんどう耳鼻咽喉科クリニック」。北千住で生まれ育った院長の遠藤誠先生が、地元の医療に貢献しながら、街の活性化にも役立ちたいとの思いで2012年に開院した。同院では耳鼻咽喉科一般の診療に加え、睡眠時無呼吸症候群の治療にも力を入れている。また、生活習慣や栄養に関するアドバイスなど、耳鼻咽喉科以外の分野からのアプローチも取り入れ、病気の改善を図る。「患者さんとスタッフの負担軽減につながる診療をしたい」と真剣な表情で話す遠藤先生は、待ち時間短縮のために二診制を導入。さらに、ウェブ予約やウェブ問診票を採用するなど、デジタル化による診療の効率化も進めている。そんな遠藤先生に、診療で大切にしていることや今後の展望などについて話を聞いた。

(取材日2024年2月28日)

優しくわかりやすくをモットーに対話重視の診療を提供

こちらではどのような診療をされていますか?

遠藤誠院長 えんどう耳鼻咽喉科クリニック1

当院では中耳炎やアレルギー性鼻炎、花粉症、インフルエンザ、めまいといった耳鼻咽喉科の診療に幅広く対応しています。中でも、太田睡眠科学センターと代々木睡眠クリニック(現・睡眠総合ケアクリニック代々木)で経験を積んだ、睡眠時無呼吸症候群の治療に力を入れています。中高年の男性に多く見られ、心臓病や脳卒中のリスクを高めるなど、寿命を縮める可能性がある病気です。眠っている時に症状が起こるため、自分では気がつきにくい特徴があり、当院を受診する方の約半数は家族に指摘された方です。「昼間に強烈な眠気がある」「夜に何度も目が覚める」などの経験がある方、高血圧症や不整脈などの心臓血管系の病気がある方は、睡眠時無呼吸症候群が原因となっていることがあるので、気になる場合はぜひ一度ご来院ください。

診療の際に大切にしていることは何ですか?

患者さんに病気や治療について深く理解していただけるよう、できるだけ優しくわかりやすく説明することを心がけています。ただ、治療をしっかり継続していただきたいとの思いから、時に厳しいことを言わざるを得ないこともあります。例えば、睡眠時無呼吸症候群は慢性の病気であり、患者さんに長い期間治療を続けていただくことが必要です。そのため、運転手など、仕事中に眠気に襲われると困る職業の方には、なぜ治療を続ける必要があるのかをじっくりとお話ししますし、心臓病がある方には「治療しないとさらに病気が悪化してしまう可能性がありますよ」などとお伝えします。一方、長く治療を続ける中で、少し治療への意欲が落ちてきたと感じる方には「治療はとてもうまくいっていますよ。このまま頑張りましょうね」と褒めて励ますことも。患者さんのモチベーションを維持できるよう、一人ひとりに合った対応を考えています。

生活習慣や栄養に関するアドバイスにも力を入れているのですね。

遠藤誠院長 えんどう耳鼻咽喉科クリニック2

治療を続けるためには、患者さんご自身に「健康への意識」を高めていただくことが大切だと考えています。そのために、生活習慣の改善や食事の工夫など、耳鼻咽喉科とは別の角度からのアプローチを試みることもあります。特に耳の湿疹やアレルギー性鼻炎、鼻血、難聴、めまいなどの症状は生活習慣と密接に関わっているため、治療と併せて、必要に応じて睡眠や栄養の取り方などのアドバイスをしています。

診療の効率化により通いやすいクリニックをめざす

待ち時間短縮のためにウェブによる予約受付を開始したとお聞きしました。

遠藤誠院長 えんどう耳鼻咽喉科クリニック3

はい。開院当初と比べて患者さんの数が増えたため、少しでも待ち時間を減らせるよう試行錯誤を繰り返してきました。その一貫として、ウェブによる順番予約受付とウェブ問診票を導入しました。それにより、患者さんには順番に合わせてスムーズに受診していただけるようになり、一日に診療できる患者さんの数が定まったことでスタッフの負担も軽減されています。予約をせず直接受診する方もまだいらっしゃいますが、お知らせを入れたポケットティッシュを配布したり、患者さんのご自宅にはがきをお送りしたりと少しずつ周知しています。また、SNSやデジタルサイネージの活用など、デジタル化も進めています。今ではご高齢でもスマホを使いこなせる方が多いですし、便利なツールを活用して診療の効率化を図ることが、結果として患者さんやスタッフのためになる。そんな時代になったのだと実感しています。

他に診療の効率化を図るための取り組みをされていますか?

3階にあったCTを診察室と同じ2階フロアに移動したり、電子カルテをスピードを重視した新しいタイプに変えたりしました。また、一つの診察室で対応している間に、もう一つの診察室で次の患者さんの準備をする「二診制」を取り入れました。木・金曜日の午前中には、大学の後輩である女性医師にも診療に加わってもらっています。治療を安心して任せられるような信頼できる先生なので、患者さんにも安心して診察を受けていただければと思います。現在は週2日だけですが、いずれはすべての診療日を二診体制にしたいと考えています。

院内のBGMや香りにもこだわりがあるとか。

遠藤誠院長 えんどう耳鼻咽喉科クリニック4

耳鼻咽喉科は、聞く、においをかぐ、味わうなど「五感」に関わる診療科です。そのため開院当初から「五感を満足させる」ことをコンセプトに、聴覚にはヒーリング音楽、味覚にはおいしい天然水、視覚にはおしゃれな雑誌、嗅覚にはアロマを院内に取り入れてきました。患者さんのプライバシーを守るためにBGM専門業者に相談し、声や雑音が聞こえにくくなるようにスピーカーの配置や音楽の種類などを工夫しました。アロマは鼻の中にある嗅神経の血管に香りの成分が直接入っていくことで、感情に作用をもたらすと考えられています。これを知った時、「アロマを活用することで患者さんが安心して過ごせるのでは?」と興味を抱き、勉強を続けてきました。その知識をもとに、多くの方にリラックスしていただくためにアロマを使用しています。

時代や患者のニーズに応じた工夫を続けたい

先生が医師をめざしたきっかけを教えてください。

遠藤誠院長 えんどう耳鼻咽喉科クリニック5

幼い頃から人の役に立つ仕事を希望していて、中でも自分の知識や技術を誰かに教えることで、相手だけではなく自分も一緒に成長できる「教師」という職業に憧れを抱いていました。ところが、小学6年生の時に運動会の騎馬戦の練習で転落して、腕を複雑骨折してしまったのです。中学受験を控えていたにもかかわらず2週間の入院を余儀なくされたので、かなり落ち込んだのですが、担当の医師や看護師さんがとても親切にしてくださったおかげで、気持ちも徐々に上向いていきました。これがきっかけで、医師という職業に興味を持つようになりましたね。耳鼻咽喉科を選んだのは、長年鼻などの症状で悩んでいた家族をなんとか治してあげたかったこと。そして五感を扱うので、人生の質を上げることに直結している診療科なのではないかと考えたことからです。

今後、取り組んでいきたいことはありますか?

診療の効率化を図りつつ、患者さんに病気や治療のことを十分に理解していただくために、病気のガイドブックのようなパンフレットを作成したいと考えています。丁寧に説明するとどうしても診察時間が長くなり、患者さんの待ち時間も長くなってしまいます。それに、診察時に説明しても忘れてしまう方も多いでしょう。パンフレットがあれば、知りたいと思った時にすぐに読み返してもらえるはずです。そう考えて第一弾として「花粉症・アレルギー性鼻炎対策ブック」を作成し、患者さんに渡しています。今後も睡眠時無呼吸症候群や慢性副鼻腔炎、突発性難聴など、病気ごとに作成していきたいですね。そして、パンフレットを作り終えたら、次は病気や治療を解説する動画を作成し、患者さんに配信できるようにしたい。それが今の目標ですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

遠藤誠院長 えんどう耳鼻咽喉科クリニック6

耳鼻咽喉科で診る病気の多くは、命に直接関わるものではありませんが、患者さんの生活の質には大きく関わります。患者さんが困ったり、不便を感じたりすることのないよう、生活の質の向上をめざすことが耳鼻咽喉科の役割と考えています。しかし中には生命に関わる病気もあり、その早期発見・早期治療にも取り組んでいます。当院では、ガイドラインや診療指針に沿ったエビデンスに基づく診療を行うことを心がけています。また、感染症対策として循環型の紫外線照射装置を設置するなど、時代や患者さんのニーズに応じた工夫も継続して行います。安心して受診していただきたいですし、耳、鼻、喉、いびき、めまい、睡眠などに関することは、どのようなことでもご相談ください。

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