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石井 千春 院長の独自取材記事

いしい外科

(世田谷区/新代田駅)

最終更新日:2020/04/01

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京王井の頭線・新代田駅から徒歩7分。環七通り沿いの住宅地の中にある「いしい外科」。院内は清潔感があり、とても親しみやすい印象の石井千春院長。東京女子医科大学病院で勤務医として働きながら研究に従事した後、2013年に父が開業した同院を2015年4月に引き継いだ。以来、専門の整形外科にこだわらない「町のかかりつけ医」として、地域の医療に尽力している。「町のかかりつけ医として、患者さんと大学病院をつなぐ役割をしっかり果たしていきたい」と語る石井院長に、女性ならではの視点も含め、患者との信頼関係を築くことの大切さや今後の展望など、さまざまな話を聞かせてもらった。
(取材日2017年9月13日/更新日2019年7月25日)

患者に活力を与えられる医師をめざし、臨床にまい進

医師をめざしたきっかけは何ですか?

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医師である父の仕事を幼少の頃から見ていたこと、そして親戚にも医師が多かったことがあり、「医業」という仕事が身近な環境でした。しかし、自然と進路が決まったわけでもなく、当初は医師の他にも生物学系の研究職や獣医師などにも興味を持っていました。将来を考えた時に「自立できる仕事」に就きたいという想いがあり、これをかなえるための要素として「自分にとってやりがいはあるか」「ずっと続けていけるか」を中心に、他の方々のご意見も参考にした結果、最終的に医学部へ進む道を取りました。

さまざまな専門の中でどうして整形外科を選んだのでしょうか?

医学生の時に「高齢化対策医療」の先進国スウェーデンに短期留学する機会がありました。そこでたまたま整形外科へ配属となったのですが、手技を含めたさまざまな技術で治療を行う現場を目の当たりにしたこと、またあらゆる年齢層の方々の症例に触れたことが、整形外科志望のきっかけの一つになったと思います。ただ大きな印象として残っているのが、車いすで受診されているご婦人の生き生きとした表情です。バリアフリー設備でも先進的な国において、暗い表情でなく活力をもって治療に向き合っている様子に衝撃を覚えました。この分野ではまだまだ日本は遅れていますが、自分が整形外科の医師として患者さんに活力を与えることができるのではないかと考えた際、この環境が自分の想いと合致していると感じたことが最大の理由です。手先を使うことも好きなので父と同じ外科も考えたのですが、整形外科を専門にすることに決めました。

大学卒業後から開業医になるまでにどのような経験を積まれたのですか?

東京女子医科大学の整形外科に入局し、大学病院や関連病院で勤務医として臨床経験を重ねてきました。加えて、以前から抱いていた想いもあり、手術や外来診療の合間に、骨と腎に関係する骨粗しょう症に関することや、脊椎外科に関することの研究も行ってきました。日本整形外科学会整形外科専門医となった傍らで、自分の知識と世界を広げるために分野を超え、病理学などの基礎医学や内科・皮膚科・麻酔科など幅広い科目に目を向けて複合的な視点から診療を行えるよう、さまざまな研鑽を積んできました。

お父さまが開業されたクリニックを引き継いだそうですね。

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はい。父はもともと別の場所で開業医をしていたのですが、その医院は弟に継がせ、2013年に新たにこの医院を開業しました。私は父が続けていくと思っていたのですが、実は父の中では故郷の福島での開業の夢が強くあったようで、2015年の4月にここを私に任せたいと言われまして……。思ってもいなかったので驚きと同時に、ちょうど大学病院での研究がおもしろくなってきたところでしたので、最初は少し悩みました。ただ、子どもが欲しいと思っていたこともあり、激務の大学病院から環境を変える相談を教授にしました。すると、研究は開業医をしながらでも続けられる。良い機会だと背中を押していただきました。何より父の想いをかなえたいという気持ちもありましたから、当院を引き継ぐことに決めました。

父親から承継した「町のかかりつけ医」としての目標

クリニックとして、重視していることはありますか?

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父は専門の外科のみならず何でも引き受けるタイプでした。私が当院を引き継ぐ際、それまで来られていた患者さんを同じように診察する必要がありましたし、父が貫いてきたこのスタンスを大切にしたいという想いもありました。私も自分の専門分野の整形外科だけではなく、皆さん一人ひとりの不調に対して診察させていただいています。またこの地域は電車に乗ってお仕事に来られている方も多く、ビジネスパーソンもよく来院されますが、昔からお住まいの地域住民の皆さんがご家族で来院されることが多いのも特徴です。当院は「町のかかりつけ医」として皆さんに愛される医院をめざすとともに、大学病院との連携を大切にすることで患者さんと大学病院をしっかりとつなぐ役割を担っていきたいと思います。

診療時に心がけていることは何ですか?

恩師の言葉に「病気を診ずして人を診よ」がありました。これは「広い視野で患者を診よ」という意味です。私の座右の銘にさせていただいている言葉ですが、まさに大切なことは患者さんとのコミュニケーションだと考えています。何げない会話の中でのキーワードが診断のきっかけとなったり、治療につながったりということはよくあります。信頼を得ることでぐっと距離を縮めていただき、ちょっとした不調も相談していただけるような、地域に根差した存在でありたいと思って診療に臨んでいます。

勤務医時代と開業医になってからでは、心境の変化などはありましたか?

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勤務医時代は整形外科のスペシャリストであればよかったのですが、開業医は多科目の知識を持ったゼネラリストでなくてはなりません。この部分の切り替えを心だけでなく実際の診療にも反映させていくこと、ここが大きな変化でした。先にお話しいたしました、勤務医時代から幅広い科目に目を向けてさまざまな勉強を重ねてきた経験が生かされたことは、本当に良かったなと思っています。もう一つは、患者さんとのお付き合いです。大学病院は通院が困難になり途中で来られなくなる方も多く、その後が非常に気になることがしばしばありました。その点、町のかかりつけ医はあらゆる年代の方を長い視点でサポートしていくことが可能です。そういった意味でも皆さんに頼っていただけることにやりがいを感じます。

子育ての傍ら勉強会にも精力的に参加し、診療に生かす

院内処方をされているようですが、新しいクリニックでは珍しいですね。

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そうですね。実際は薬の在庫管理などが大変ではありますが、患者さんのメリットを優先した結果です。処方箋を発行することでの余分な金銭的負担を減らせることと、受診後また別の機関に行くというのも高齢の方にとっては負担となりますので喜んでいただいています。

大学病院などで現在も研究を行っているのですか?

現在は医院と子育ての両立でなかなか研究までできていませんが、治療法などの新しい情報を得るために積極的に勉強会などに参加しています。新たに研究してみたいこともあるので、時間ができたら学会発表などもしていきたいですね。研究の成果を含め、専門的な内容も診察に生かしていきたいと考えています。特に治療や予防医療などに生かせる事柄から積極的に取り入れていきたいと思っています。

休日には何をして過ごしていますか?

体を動かすことが好きなので、フラダンスをしています。フラダンスは心身ともに癒やされるので、疲れもリセットできていますね。イベント舞台に出場することもありますよ! また、子どもがまだ幼いので、家族で一緒に過ごす時間も大切にしています。

読者へメッセージをお願いします。

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開業してまだ数年ではありますが、少しずつ地域の方々が「かかりつけ医」として認めてくださっていると感じられるようになり、本当にありがたく思っております。この地域ではちょっとしたケガの際に相談できる医院が意外と少ないので、お困りの際はお気軽に相談いただきたいと思っております。また、同時にいろいろな部位の痛みや不調でお悩みで、どこにかかれば良いか迷ったときにもぜひご相談ください。女性医師ならではの、理解できることなどもあると思います。大きな病院に行く前に診察することで適切な橋渡しをさせていただくことも可能です。今までも、そしてこれからも、ご自身のみならずお子さんやご家族のお体に関する心配事などを気楽に相談していただけるような、そして皆さんに安心をご提供できるような町医者として地域医療に貢献したいと思っております。

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