三浦 陽平 院長の独自取材記事
藤沢 くげぬま海岸歯科クリニック
(藤沢市/鵠沼海岸駅)
最終更新日:2025/03/10

鵠沼海岸駅から徒歩約9分。国道134号から藤沢警察署へ向かう道沿いにある「藤沢くげぬま海岸歯科クリニック」は、車でのアクセスがよく遠方から通う患者も多い。広々とした高級感漂う待合室と、先進機器が並ぶ清潔感あふれる診療室が印象的な同院は、世界水準の高度な歯科治療を望む人のために開院。インプラント治療と審美歯科、歯列矯正の3つの自由診療に特化し、口の中全体の健康と美しさを追求する歯科診療に取り組むことで、患者に一生歯で困らない生活を提供することをめざしている。「20〜30年後を見据え、やり直しが必要ない本当に良い治療を提供していきたい」と話す三浦陽平院長に、同院の診療について話を聞いた。
(取材日2024年11月26日)
20〜30年後も歯のことで悩まない歯科治療をめざす
クリニックを紹介していただけますか?

当院は、インプラント治療と歯列矯正、審美歯科の3つに特化した歯科クリニックです。現在は、私と矯正を専門とする歯科医師、9人の歯科衛生士のそれぞれが、専門性を生かしながら連携し、全顎的な質の高い治療を提供することに努め、患者さんが一生、歯のことで困らないようにすることを目標としています。インプラント治療やセラミックによる修復治療、矯正のそれぞれに対応している歯科医院はあっても、それらのすべてに力を入れている歯科医院は少ないと思います。当院では、それらの治療のそれぞれを専門とする歯科医師がいて、チームとして最適な医療を突き詰めることで、それぞれの分野において質の高い治療を提供することをめざしています。
どのようなことに力を入れていますか?
全顎(フルマウス)治療です。歯がボロボロになっていて口の中の状態が全体的に悪い、噛み合わせが狂っていてどこで噛めば良いのかわからなくなっている、治療を長期間繰り返しているけど一向に良くならないなど、歯のことで悩んでいる人は少なくありません。その根本的な原因として、噛み合わせが崩れていることが考えられます。ですから、顎の関節や筋肉、骨格の状態を踏まえた上で、噛み合わせを正しく整えられれば、歯で困るようなことがない状態をめざせると考えています。逆に、噛み合わせが正しくないと、いくら治療を繰り返しても根本的な解決にはなりませんから、永遠に終わりが見えず歯のことで一生困り続けることになる恐れがあります。全顎治療では、その悪い連鎖を断ち切ることを目的としています。患者さんには、口元の見た目も自然で、一生歯のことで困ることがなく、20年、30年後も健康に過ごしてほしいと思っています。
全顎治療はどのように行うのですか?

歯並びが悪くて全体の噛み合わせが崩れているのなら、まずは矯正で歯並びを整えることをめざします。加えて、虫歯や歯周病などで悪くなっている歯を、残せるのであればマイクロスコープを用いた精密根管治療を行います。残せない歯やすでに歯が抜けてしまっているところにはインプラント治療。最後に、セラミックの詰め物やかぶせ物を用いて、最終的な噛み合わせを整えます。全顎治療は1人で進めることは難しく、矯正やインプラント、補綴などそれぞれを専門とする歯科医師や高いスキルを持つ歯科技工士、歯科衛生士までの全員が、お互いの考えを理解して共有し、技術や経験を生かしながらチームとなって進める必要があります。
インプラントや矯正も患者に合わせた方法で提供
全顎治療で行われる矯正について教えてください。

矯正は、矯正歯科を専門とする芝田健二郎先生が担当しています。オーソドックスな表側矯正や、治療しているのがわかりにくい裏側矯正、マウスピース型装置を用いた矯正などから、歯並びに加え、顔貌や骨格、生活背景なども考慮し、一人ひとりの患者さんに合った方法を提案しています。ただし、矯正で噛み合わせの修正を図っても、過去にダメージを受けている歯の状態が完全に改善するわけではありません。先ほどもお話ししたように、矯正後にはインプラント治療やセラミックによる修復治療が必要になりますので、全顎治療の矯正はそれらのことも想定して進めます。
全顎治療では、セラミックの修復治療も重要になりそうですね。
機能や患者さんの満足度が高い全顎治療を実現するためには、優秀な歯科技工士が必要です。詰め物やかぶせ物を実際に製作するのは、歯科医師ではなく歯科技工士だからです。しかし、国内では全顎治療に対応できる歯科技工士は、非常に少ないのが現実です。当院では、歯科技工士の高畑寿也さんに、全顎治療に使用するセラミックの補綴物の製作をお願いしています。一般的に歯科技工士は、補綴や入れ歯、矯正などで専門分野が分かれますが、彼はそれらのほぼすべてに精通していることから、口の中全体の噛み合わせを考慮した補綴物を作ることに努めてくれます。実際に、口の中の状態はもちろん、骨格に応じて、顔面の中心線に対しての水平や垂直も合わせることをめざしたセラミックの補綴物を製作してもらっています。彼がいるから、自信を持って全顎治療を提供できると言っても過言ではありません。
インプラント治療も得意としているそうですね。

抜歯と同時にインプラントを埋入する「抜歯即時埋入インプラント」。インプラントを入れた当日に仮歯で噛むことがめざせる「即時荷重インプラント」。痛みと腫れのリスクに配慮した「ショートインプラント」。歯茎を切ったり、縫ったりしない方法で行う「フラップレスインプラント」。数本のインプラントで上顎や下顎のすべての人工歯を支える方法。顎の骨が薄い場合の骨造成など専門性の高い治療にも対応しており、患者さん一人ひとりの状態や希望に合わせて、ベストだと考えられる方法を提案しています。数本のインプラントですべての人工歯を支える治療は、歯がほとんど残っていない場合や総入れ歯を使っている方向けで、1本ずつインプラントを入れるよりも治療期間が短く、費用も抑えることが望めるなど、この方法のメリットは大きいと思います。他でインプラントはできないと言われた方も、諦めずに相談してほしいですね。
治療の「見える化」にも力を入れる
説明にも力を入れていると伺いました。

治療の「見える化」は、開院以来大切にしていることです。当院の基本的な考え方として、20〜30年後を見据えて、やり直しがない本当に良い治療を提供したい。それには、患者さんに心から納得してもらってから治療することが重要だからです。そのため、詳細でわかりやすい説明を大切にしています。治療の節目で口腔内写真やエックス線撮影などの画像を見せて説明をしている歯科医院は多いと思いますが、当院では治療の過程の一つ一つを写真に撮ってお見せしながら説明を行っています。治療の内容を理解してもらうことが、患者さんとの信頼関係を築き、治療後のメンテナンスやクリーニングのモチベーションにもつながるのではないかと考えています。
診療で心がけていることを教えてください。
再治療を防ぐことと、できるだけ削らない、抜かないをポリシーに患者さん自身の歯を残すことですね。歯を残せる可能性があって患者さんも希望をする場合には、マイクロスコープなどを駆使して、できるだけ歯を残せるよう努めています。それでも残せなかった場合には、インプラント治療によってしっかりと噛める状態をめざす。そのほうが患者さんも納得できると思います。そもそも私は、美しさと機能性は比例すると考えているんです。例えば、運動もして正しい食生活をしていると体も引き締まる。そのような健康な人は何歳になっても若々しい見た目を維持していることが多いですよね。歯も、機能性を突き詰めていくと美しくなり、それが口元の本当の美しさにつながり、口の中の健康も維持することが期待でき、ひいては健康寿命の延伸にもつながるのではないでしょうか。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

当院が取り組んでいる全顎治療やインプラント治療、セラミックによる修復治療、矯正などの自由診療にハードルの高さを感じる方もいるかもしれません。たしかに全顎治療にはそれなりの費用がかかりますし、それ以外の治療も保険診療と比較すれば高いかもしれません。しかし、20〜30年後を見据え、再治療を回避して患者さんが一生歯のことで困らない生活を実現するためには、質にこだわった治療が必要だと考えます。また、本当に満足できる歯科治療を受けるためには歯科医師はもちろんですが、優秀な歯科技工士との連携も大切で、当院ではそのような体制を整えています。口の中を全体的に治療したいという方はぜひご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは・インプラント治療/ショート44万円~、フラップレス:44万円〜、抜歯即時埋入44万円~、即時荷重49万5000円~
・数本のインプラントですべての人工歯を支える治療:330万円〜
・顎の骨が薄い場合の骨造成:5万5000円~
・セラミッククラウン/11万円~
・ワイヤー矯正/77万円~
・裏側矯正/88万円~
・マウスピース型装置を用いた矯正/88万円~
・小児矯正 検査・診断料/1万1000円~、装置・施術料/33万円~(症例によって異なる)
・小児の咬合誘導/33万円~
・ホワイトニング/3万8500円~
・根の治療/8万円~
・噛み合わせの治療/300万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。