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當間 弘子 院長の独自取材記事

大井町とうまクリニック

(品川区/大井町駅)

最終更新日:2020/04/01

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大井町駅から徒歩5分の場所にある「医療法人彩珠会 大井町とうまクリニック」。港区虎ノ門から2013年に品川区大井町に移転した同院は、専門的な検査・診断が可能な先端機器と、各分野の専門医がそろう、総合病院のようなクリニックだ。院長を務める當間弘子先生は、日本循環器学会認定循環器専門医として大学病院や地域の基幹病院で数多くのカテーテル治療を手がけてきた、心臓のエキスパート。メディアに登場することもある医師でありながら、明るく気さくな人柄で信頼も厚く、国内のみならず海外も患者が訪れる。「虎ノ門と大井町では、求められる医療が違います。地域性を踏まえ、ニーズに合った医療をお届けして、患者さまに笑顔になっていただきたいですね」と語る當間院長に話を聞いた。
(再取材日2016年10月16日)

地域性や患者の希望に合わせ、本当に必要な医療を提供

まずはクリニックの成り立ちをお聞かせください。

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東邦大学を卒業後は循環器内科の医師として、大学病院や総合病院で経験を積み、数多くのカテーテル治療を手がけてきました。特に東邦大学大橋病院や国立国際医療センター循環器科では、CCUに所属し、心筋梗塞や狭心症など虚血性心疾患の急性治療にも対応しました。2001年に大田区羽田で開業し、2006年には港区虎ノ門で「とうまクリニック」を立ち上げ、2013年に大井町に移転して現在に至ります。近隣の東芝病院で勤務していたこともあり、大井町はなじみのある場所です。勤務医時代にお世話になった患者さまが多くお住まいの大井町に戻ってこられて、うれしく思っています。

クリニックの特徴をお教えください。

まずは数多くの専門知識をもつ医師がそろっていることです。日本循環器学会認定の循環器専門医だけでも私を含め10数名、そのほか、日本内科学会総合内科専門医、日本腎臓学会腎臓専門医、また呼吸器内科や消化器内科、糖尿病・代謝科、甲状腺などが専門の医師も複数名在籍しています。大井町に移転してくるまでは、私が診る患者さまのほとんどが循環器の病気を持つ方だったのですが、この地域はCOPD(慢性閉塞性肺疾患)などの呼吸器の病気と、糖尿病や甲状腺など代謝系の病気の方がとても多いんですね。循環器だけの診療では不十分だと感じ、循環器、呼吸器、代謝疾患の3つを柱に内科全般を広く診察できる体制を整えています。

迅速かつ正確な画像診断にも定評があるそうですね。

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多くのメディアで取り上げていただいたこともあり、当院の各種人間ドックには、国内だけでなく海外からも患者さまが来院されます。そんな患者さまに常に先進の医療を提供しようと心がけており、2016年9月には、多面的に心臓の画像解析ができるワークステーションを導入しました。大井町駅から電車で15分ほどの東京・八重洲にある画像診断専門のクリニックで受けていただいたMRIやCTなどの検査画像が、その場で当院の診察室に転送され、同時に解析することができます。胸痛を訴えて来院された当日に画像検査を受け、当院で私が画像を確認、手術が必要と判断してその日の夜に大学病院で緊急手術となった患者さんもおられます。心臓の病気には一刻を争うものも多く、早く正確に診断をつけ治療につなげることは非常に重要だと考えています。

高度な医療機器を持つ施設があると、近隣にお住まいの方は安心ですね。

そう思っていただけるよう、日々研鑽を積んでいます。ただ、当院は先端の画像診断システムを導入している施設ではありますが、高度な検査を強力に推奨したり、押しつけたりすることは決してありません。官公庁やオフィスビルの多い虎ノ門では、スピーディーな診断と治療を希望する方が主流ですが、大井町では初診でいきなり高度な検査をすることに抵抗感を持つ方もいらっしゃいます。経済的な事情も含め、患者さま一人ひとりの生活背景に合わせた医療が、ここ大井町では求められていると感じます。自分のやりたい診療に固執せず、患者さまのニーズに即した診療を提供できるのが当院の強みであり、地域のかかりつけ医としての使命だと思います。

自身のがん体験が、クリニックの原点

どのような患者さんが多く来院されますか。

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学童期から100歳まで、幅広い世代の患者さまが来院されます。疾患は先ほどお話した通り、循環器、呼吸器、代謝系の病気の治療で通院されている方が中心ですが、だるいとか風邪気味だとか、食欲がないということで受診される方も多いです。ただ、患者さまの訴えと実際の診断名が一致しないこともよくあります。例えば胸の不快感を訴えて受診された患者さまが実は婦人科系の病気だった、主訴は食欲不振だったけれど、検査の結果心不全だったということもありました。中には自分の症状をうまく伝えられない方もおられますから、患者さまの訴えだけで一辺倒に診断するのは危険です。お話を伺いながら、聴診や触診など昔ながらの診察を丁寧に行い、いろいろな可能性を考慮して適切な検査・診断につなげています。

多数の診療科目や特殊外来を設置しているのはなぜですか。

一番の理由は、私自身の乳がん体験にあります。勤務医時代、胸のしこりに気づいて、有名な専門医の先生の診察を受けたのです。そのときはマンモグラフィでも超音波でも異常はなかったのですが、臨床医としての直感で「何かおかしい」と感じ、その後も半年に1度通院を続けていました。でもある日、その先生から「気にしすぎだよ、もう来なくていいよ」といわれてしまったのです。自分でも神経質すぎたかなと思ったのですが、その一方で「乳がんではないか」という思いも拭いきれず、自分で超音波検査を始めました。その結果、がん細胞が腫瘤を形成していく様子を観察し、改めて知人の医師の診察を受けてようやく進行がんだと診断されました。最初に検査を受けてから3年が過ぎていましたね。

大変なご苦労があったのですね。

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でも、神経質でも気のせいでもなく自分の意見が正しかったと証明されたわけですから、診断がついたときはうれしかったですね。抗がん剤の治療では本当につらい思いをしましたが、治療をしながら「もしも生きて帰ってこられたら、私は絶対に患者さんの訴えをきちんと受け止めよう」、「ささいなことでも、患者さんが訴えてくるからには大きな病気が隠れているかもしれない、そういう視点で診察しよう」と考えていました。その思いが当院の出発点であり、一人の医師の診断ですべてを判断せず、複数の医師がカルテを共有して意見を交わせる体制をつくるきっかけになっています。

待合室を利用した「待合教室」で健康寿命の延伸を

そのほか、力を入れている分野はありますか。

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待合室を利用した「待合教室」を定期的に開催しています。管理栄養士による栄養教室や、呼吸機能の改善を目的とした発声朗読の会、ブローライフル(吹き矢)、高齢者のフレイル予防を目的としたノルディック・ウオーキングなど、さまざまな講座を用意しています。「フレイル」とは、加齢とともに筋力や認知機能などが低下し、虚弱となった状態を指します。筋力が衰えると転倒しやすくなり危険ですから、早い時期からのフレイル予防が大切です。フレイル予防には、ご高齢者が無理なくできる運動として、スキーのポールを用いて歩くノルディック・ウオーキングが有効と考えています。

参加者の反応はいかがですか。

皆さん楽しそうですし、どれもプロのコーチが指導する本格的な講座なので、やりがいを感じている方も多いようですね。医療も大切ですが、待合教室をきっかけに新たな生きがいを見つけて、毎日を笑顔で過ごしていただければとてもうれしいです。このような活動を通じて、日頃お世話になっている地域の皆さまに少しでもご恩返しができればと思っています。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

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2015年9月に、再び虎ノ門で「虎ノ門とうまクリニック」をオープンしました。神経内科が専門の医師が院長を務め、認知症やパーキンソン病など神経疾患の認定・管理をきめ細かく行っています。頭痛の外来も開設しており、頭痛を主訴に当院を受診した患者さまで、虎ノ門での検査の結果、ほかの病気が見つかった方もおられます。今後も虎ノ門と大井町で連携して、病気の早期発見、早期治療につなげていきたいと考えています。大井町では、24時間365日で診療・往診できる体制をつくることが一番の目標です。今は家庭医として地域医療に貢献したいという使命感を持っていますので、患者さまが笑顔になれるクリニックをめざして、さらにまい進してまいります。

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