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吉田 啓 院長の独自取材記事

ひらくクリニック

(世田谷区/仙川駅)

最終更新日:2025/11/28

吉田啓院長 ひらくクリニック main

上祖師谷の住宅街にある「ひらくクリニック」。一般内科のほか、日帰りシャント手術を行うクリニックとして開業し、2018年には患者のニーズを受けて透析施設も設けた。院長の吉田啓(ひらく)先生は、東京慈恵医科大学附属病院で腎臓・高血圧内科に17年間勤務したベテランドクター。腎臓病や透析のほか、一般内科、検診にも力を入れている。特に検診の受診率が低いことを問題視。「大規模病院なら時間がかかるが、小規模のクリニックなら短時間で受けられる。検診を受けやすい環境を作るのは開業医の務め」と考えたことも開業の理由の一つだという。看護師や臨床工学技士などとのチーム医療を大切にし、患者の人生観に寄り添った診療を行う吉田院長。穏やかで優しい人柄の奥にある、熱い想いを聞いた。

(取材日2025年8月27日)

透析・外来・手術をチーム医療で行う

どういった診療を行っていますか。

吉田啓院長 ひらくクリニック1

当院は透析のための、日帰りシャント手術のクリニックとして開業しました。そのうち、患者さんから「ここで透析をしてくれたら便利だ」というお声を多くいただくようになり、2018年に透析施設を造りました。透析室は最大50床のベッドが入る広さで、車いすで移動できるようにバリアフリー設計となっています。透析患者さんの平均年齢は75歳くらいで、ご高齢の方は横になっての透析が楽なので、透析室の大半がベッドです。当院の診療科目には一般内科もあり、風邪や高血圧、糖尿病など生活習慣病の患者さんも少なくありません。半数以上の患者さんが一般内科で受診されています。また、世田谷区の検診も利用可能なのでぜひご活用ください。

日帰りでシャント手術ができるのはとても珍しく感じます。

当院は午前に一般内科の診療、午後に日帰りシャント手術を行うというスタイルを取っています。シャント手術が日帰りで可能な施設は、東京都内でもまだ少ないと思います。通常1〜2週間の入院が必要なのですが、費用がかかりますし、入院して手術をするとご高齢の方は足腰が弱ってしまいます。少しの入院で生活の質が落ちてしまうため、できれば入院せず、普段の生活のまま手術できるのが理想です。シャント手術で入院が必要になるのは、手術枠が非常に少ないという医療機関側の問題もあり、病院勤務の時からその点を問題視していました。入院によらないシャント手術を実現するために、開業を決めました。

手術に診療にと、先生はどのように対応されているのですか?

吉田啓院長 ひらくクリニック2

もう1人医師がいますが、看護師や臨床工学技士の力も欠かせません。透析治療においては、医師よりも看護師や臨床工学技士のほうが、患者さんと接する時間が多くあります。つまり、私よりも患者さんの詳しい様子を知っているのです。治療計画についても、スタッフの意見を取り入れて作成しています。当院のスタッフは皆が勉強熱心で、知識欲や技術向上欲がとても高いんです。こちらから指示を出さなくても自主的に行動してくれるので、私は診療や手術に集中できています。患者さんやそのご家族からご相談を受けるときも、看護師に同席してもらうんです。普段から患者さんと密にコミュニケーションを取っているスタッフがいることで、患者さんも安心して話せるのではないでしょうか。

患者の納得感と前向きな治療姿勢を重視

内科、特に腎臓内科を専門に選んだ理由をお聞かせください。

吉田啓院長 ひらくクリニック3

範囲の広い内科ですが、中でも腎臓内科は血管をつなぐシャント手術やカテーテルによる血管内手術もあり、極めて外科寄りなんですね。そこに魅力とやりがいを感じました。さらに内科の医師には、患者さんに「自ら治療に向き合おうという気持ちにさせる」という精神的なフォローの役割もあると感じています。多くの患者さんは、自分の病状を受け入れたくないという気持ちがあると思います。もしそのような場合、血圧が高いと伝えても「一生薬を飲むのはまっぴら」と治療を拒否されてしまう場合もあるでしょう。そういった方にはある程度危機感を持ってもらった上で「こうすれば改善につながって、薬も減らせますよ」と方向性を示し、前向きな気持ちになってもらえるよう、治療や予防に向けた動機づけを心がけています。治療に積極的な方は、やはり治療の進みも違うと感じます。

患者さんと接する上で、心がけていることを教えてください。

患者さんに病気のことを理解していただけるよう、わかりやすい言葉を使っています。また、患者さん自身の状態を把握するために検査を受けていただき、納得できるように説明します。例えば高血圧と診断されて治療が必要と言われた場合、本人に自覚症状がなければ、なかなか受け入れられません。そんな時はエコーを使った血管年齢測定を行い、血管の老化の程度を診断することで、治療の必要性をご説明します。予防をすれば大きな病気を防ぐことも望めますから。予防の成果は少しの心がけでも変わります。そういったことにご自身で気づけるようお伝えし、その方に合ったアプローチをアドバイスしています。ご本人にできることから始めていただくのが、当院のスタンスです。患者さんの頑張りや変化にいち早く気づいて、褒めて差し上げるのも私の役目。患者さんのモチベーションが最優先事項です。

病気の予防に関して、アドバイスはありますか?

吉田啓院長 ひらくクリニック4

病気の予防には食事と運動が大事です。食生活の見直しで病気が改善に向かうことは珍しくありません。もちろん最初の頃は改善のために薬の力も必要です。薬は使い始めたらやめられないと思いがちですが、やめられる場合もあります。もし既に生活習慣病になってしまった場合でも、生活習慣を早期に見直し意識を変えて生活することで、投薬を極力抑えた無理のない治療が可能です。ただし、高齢者の場合は、食事制限はあまりお勧めしません。食べないと体力が落ち、すぐに介護が必要な状態になってしまうからです。食事制限よりもむしろ、タンパク質を多く取ることを推奨しています。タンパク質を取って運動をする。これが高齢者には大切なことです。若い方には検診を受けていただきたいですね。せっかく早期発見できるチャンスがあるのに、検診を受けないのはもったいないです。当院では胃カメラの検診も行っていますので、チャンスを逃さないようにしてください。

患者にも家族にも後悔を残さない医療をめざす

透析治療に前向きになれない患者さんにはどう接していますか?

吉田啓院長 ひらくクリニック5

患者さんの人生観を伺います。どういう生き方や最期を望まれるのか。「あと何年生きたいですか」といったストレートな質問をすることもあります。「そんなに長生きしたくない」とおっしゃる方も多いかもしれません。でも、本当は長生きしたいですよね。もし「いつ死んでもいい」という人がいたとしても、実際に具合が悪くなると「ちゃんとやっておけば良かった」と後悔すると思います。そういう話をして、患者さんが治療に前向きになるよう促します。治療に意識を向けるためにも、人生観を語ってもらうことは重要だと思っています。

今後取り組みたいことはありますか?

ご自宅で透析治療を受ける方のフォローができる仕組みを作れたら、と思っています。透析治療には病院で行う血液透析と、自宅でもできる腹膜透析の2種類があります。当院では腹膜透析の手術も可能ですので、腹膜透析をご検討の場合はご相談ください。これまでご自宅での腹膜透析を選択した場合、訪問診療の先生と連携が必要でしたが、今後は当院で対応できるようにしたいですね。患者さんやそのご家族が後悔を残さないよう、さまざまな選択肢を提示できる体制を考えたいと思います。

最後に、患者さんへメッセージをお願いします。

吉田啓院長 ひらくクリニック6

当院では世田谷区の検診を行っています。検診のお知らせが届いても実際に受けている方は、半数から6割程度だそうです。病気を早く見つけるチャンスがあるのに、半数の人はそのチャンスを逃していることになります。当院は胃カメラを導入していますが、それは当院でも検診が受けられるように、当院で検診を受けてほしい、という想いからです。検診は時間がかかると思われているかもしれませんが、当院では30分くらいで終わります。腎臓は、状態が悪くなっても初期はなかなか症状が出ず、出てくるのは末期になってからです。しかし採血と尿検査を受けるだけで、腎臓が健康なのか、問題があるのかをチェックできます。そういう面からも、検診はとても大切です。1年に1度は、検診を受けてチェックしてほしいですね。

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