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安田 洋 院長の独自取材記事

目黒通りハートクリニック

(目黒区/学芸大学駅)

最終更新日:2020/04/01

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学芸大学駅から徒歩10分の「目黒通りハートクリニック」。モスグリーンとダークブラウンで統一された落ち着いた内装には、安田洋院長の「できるだけ緊張が和らぐ雰囲気で患者を迎えたい」という想いが込められている。循環器の専門家として長年心臓病の治療に取り組んできた安田院長。心臓病や生活習慣病の診療は、患者の話をじっくり聞くことが大事だと考え、駅前の雑踏よりむしろ落ち着いた目黒通り沿いを選んだという。循環器科の医師が町のクリニックで診療するケースはまだ少ないというが、そのメリットは? 地域医療に力を入れたいと語る安田先生に、こだわりの診療について話を聞いた。
(取材日2014年5月16日/再取材日2017年10月2日)

必要な検査を早くできるのがクリニック診療のメリット

循環器と生活習慣病がご専門だそうですね。

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生活習慣病の治療は患者さんの食生活を細かく伺うなど、かなりの診察時間が必要です。しかし大きな病院では待ち時間が長く、診療時間は短いという問題がどうしてもついて回るため、そこが不十分になってしまいます。僕自身、病院勤めの頃ははがゆい思いをしていました。だから入院の不要な外来治療だけでも、クリニックで担えたらと考えたのです。心臓病と生活習慣病をまったく別物と捉える方はいらっしゃいますが、生活習慣病が進んだ果てが、心臓病や脳卒中なのです。そうなる前に生活習慣病の段階でコントロールし、もし心臓病や脳卒中などの兆しが見えたら、早期に見つけて大きな病院をご紹介する。そして治療後のフォローはまた当院で行うという一連の診療を行いたい。そんな思いで、2013年末に開業しました。

循環器の専門性を持つクリニックのメリットは?

最大のメリットは、必要な検査をすぐにできるという点でしょうね。血液検査や心電図検査、レントゲン撮影、心臓・頸動脈・下肢動脈・甲状腺・腹部エコー検査、携帯型のホルタ―心電図検査などをすぐに行うことができます。心臓の病気の中には、早く見つけないと手遅れになるものもありますので、大きな病院のように何ヵ月も待たずに受けられるのは大きな利点だと思います。また病院や他のクリニックとの連携も重視していて、検査結果や症状によっては適切な医療機関をご紹介しています。

エコー検査はどんなことを調べるのですか?

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心エコーでは心臓の大きさや壁の厚さ、弁の動き、血液の逆流などを調べ、心臓弁膜症や心拡大、不整脈、心筋梗塞などの早期発見につなげます。頸動脈エコーはコレステロールの塊であるプラークや血管狭窄の有無を調べ、腹部エコーは肝臓、膵臓、胆嚢の異常発見に役立てます。下肢血管エコーは足の動脈硬化や血栓の有無を診ることができるんですよ。結果をお伝えする際は、心臓や腹部などのイラストに検査結果を書き込みながらご説明します。例えば頸動脈エコーでは、「血管のここに5.5mmほどのプラークと呼ばれる膨らみがあり、血管が狭くなっています。血圧が高いままだとますますこの部分がふさがって、脳梗塞のリスクが高まります」などと説明するわけです。病院時代、手術の結果をいくら言葉で説明しても、理解してもらえなかった経験が多くあります。それがきっかけで、イラストを使うようになりました。

大切なのは、治療の本質的な目的を患者が理解すること

診療の中で気になっていることはありますか?

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生活習慣病の治療を受けている患者さんは全国に大勢いますが、何のためにその治療を受けているのか、医師から説明を受けていなかったり、聞いても理解していなかったりする方がとても多いんですよ。血圧が高いと動脈硬化が進み、心臓病や脳卒中になって命を落としかねない。だから血圧を下げる治療をするのです。生活習慣病には自覚症状がないから、患者さんは自己判断で薬を飲むのをやめてしまう。その結果、心臓病を発症して救急車で運ばれるという事態に発展してしまうのです。僕は単に「血圧が高いから薬を出しますね」という診療はしません。胃が痛いから胃薬を飲むのとはまったく違うということを、患者さんにわかってほしいのです。

先生はどのような診療をされているのですか?

まず、血液検査や心電図といった必要な検査をし、その方の体の様子をしっかり見極めることから始めます。自覚症状がなくても、血圧が高い方の中には心臓弁膜症や不整脈のある方がけっこういます。不整脈が出ているときに飲む血圧の薬はまた少し違うので、数種類の薬の中からその方に合うものを使い分けます。そして薬を処方するときは、なぜその薬を飲む必要があるのか、将来考えられる危険性までしっかりとご説明します。僕としては、処方はできるだけ最小限にしたい。そのためには、患者さんご自身に生活習慣を改善してもらわなければなりませんから、具体的な方法を積極的に提案していきます。幸い、スポーツジムで運動したり、有機野菜の手作りスムージーを飲んだり、工夫される患者さんが多い地域です。僕の提案にも納得してくださるので、とてもやりがいを感じています。

プライマリケアにも力を入れているそうですね。

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当院の診療の柱は、一つが「心臓病と生活習慣病」、もう一つはかかりつけ医として地域の方々の健康のために適切な医療を提供することです。風邪や気管支喘息、花粉症、アレルギー疾患など日常的な疾患を治療しながら、その中で大きな病気を見逃さず、初期段階で適切なケアをすることを大事にしています。この辺りは3世代で暮らしているご家族も少なくないので、お子さんからご高齢の方まで、体のことで困ったら何でも相談に来てもらえるようなクリニックでありたいですね。心臓病など専門性は出しているけれど、原点は「診療所」。昔ながらの診療所のような、それでいて今の時代に即した内容の医療を提供していきます。

医師やスタッフの顔が地域に見えるよう健康情報を発信

先生はなぜ医師をめざしたのですか?

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先に医学部に進んだ兄の話が刺激になって、僕も医師をめざしました。心臓の分野を選んだのは、心臓病だった親戚が若くして亡くなってしまったことがきっかけです。循環器は国家試験の内容が難しくて苦労し、医師になってからも数字だらけの世界で、最初は戸惑いました。心臓はポンプですから、圧力の世界なんですよ。ただ理論的な分、一度理解してしまえば応用は利くので、すぐに慣れました。救急患者の対応や心臓カテーテル手術を数多く経験したおかげで、救急や手技の知識が身についた点も良かったですね。診断して薬を出すだけではなく、それらすべてを両立できたことは大きなやりがいでした。

印象に残っている患者さんはいますか?

若い頃、救急外来を担当していた時、受付に歩いて来られた患者さんの心臓がその場で止まったことがありました。心筋梗塞だったんです。すぐに心臓マッサージや処置を行ったところ、元気になられて、退院の際は歩いて帰って行かれました。心臓の病気を扱っていると、年に数回はこうしたことがあります。生死に直結する分野なので怖いですし、その怖さは慣れることがありません。ただ若い頃と違って、数多くの症例を手がけてきた経験があるので、今は何かあっても、「あのパターンか」と慌てず冷静に対処できています。

プライベートについてもお聞かせください。

僕は愛犬家でトイプードルを飼っています。生まれて間もない頃から飼っていてもう6歳になりますが、変わりない愛情を注いでいます。疲れて帰った僕を癒やしてほしいのですが、愛情表現が激しくて「遊べ! 遊べ!」でまったく休まりません(笑)。できれば犬専門の獣医師にもなりたいくらいですが、現状は犬の病気のことはまったくわからないので、愛犬が病気になると獣医さんに泣きついています(笑)。

今後の目標を教えてください。

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皆さんさまざまな情報をお持ちだと思いますが、最も重要な根幹の部分については正しい知識を持っていただけるよう、正確な情報を発信していきたいです。生活習慣病や心臓病の予防について講演会で発表したり、雑誌の医療情報の監修を手がけたりしているのはそのためです。そして今後はもっと患者さんの生活改善指導に力を入れていきたいですね。僕だけでなくスタッフ全員がそれをできるようにしたいです。ここに来たら「医師やスタッフがこんなことを教えてくれて、こんなに知識が増えた!」と患者さんの満足度がもっと上がるような工夫を考えます。地域のかかりつけ医としては、3世代の皆さんをもっと多く診られるよう、しっかりと地域に根差した医療を提供していきたいです。

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