山田陽子院長の独自取材記事

デンタルサロン麹町

(千代田区／麹町駅)

最終更新日：2024/07/04

麹町駅、半蔵門駅から徒歩4分のビル2階に構え、エステサロンのような上品なたたずまいが目を引く「デンタルサロン麹町」を訪ねた。ギャラリーをイメージした待合室は、和のテイストをさりげなく取り入れた扉や装飾、丸みを帯びたアーチ状の天井など、こだわりの癒やし空間となっている。院長の山田陽子先生は、東京大学医学部附属病院の顎口腔外科で数多くの外科手術やインプラント手術を手がけてきた豊富な経験の持ち主。インプラント治療を軸に、一般歯科から審美性を追求した治療、マウスピース型装置を用いた矯正など、かかりつけクリニックとして幅広い歯科診療に対応している。華やかな雰囲気の中に患者ファーストの熱い信念を垣間見せる山田院長に、院内のこだわりや専門であるインプラント治療についてなど、じっくり話を聞いた。

（取材日2024年2月7日）

安全性に配慮し、リラックスして受けられる歯科診療を
負担の少ない、低侵襲のインプラント治療を提供
内面からあふれ出る最高の笑顔を引き出すために

安全性に配慮し、リラックスして受けられる歯科診療を

高級感のある上品なたたずまいの歯科クリニックですね。

ありがとうございます。この場所に移転してもうすぐ5年目になりますが、こちらは老舗和菓子店の入るビルということもあり、そういったご縁にちなんで院内にも扉の格子や装飾など、ほんの少し和のテイストを取り入れました。医療機関ではありますが、待合室の雰囲気などから日本的な「おもてなしの心」を感じていただくことで、来院される患者さんがリラックスして歯科診療に臨めるような効果につながっていたらうれしいですね。患者さんのプライバシーにも十分配慮し、院内には完全個室の診療室のほか、オペ室と回復室、コンサルティングルーム、さらに予防のためのクリーニング専用ルームも2室備えています。

どのようなご相談の患者さんが多く来られていますか？

保険適用の一般歯科から、専門的なインプラント治療までオールラウンドに対応していますので、小さいお子さんからご高齢の方まで年齢層、ご相談内容も幅広いですね。麹町周辺にお勤めの方や近隣にお住まいのファミリー層をはじめ、私が大学病院時代に担当させていただいて以来引き続きこちらに通ってくださる患者さん、そして最近は患者さんからのご紹介で栃木や横須賀方面など、遠方から通って来られる方も増えてきました。自由診療では、インプラント治療を希望して来院される方が中心ですが、マウスピース型装置を用いた矯正を始める方も多いですね。前歯のちょっとした歯並びのずれが、加齢とともに土台が緩むことで目立ち始めたり、矯正治療後の後戻りを微修正したいなどといった理由で、部分矯正を希望される方が増えています。矯正も私自身が計画を立て、将来予測も踏まえた丁寧な診療を進めていますので、お気軽にご相談ください。

先生のご専門は顎口腔外科だそうですね。

はい。大学病院の顎口腔外科で難症例を含め、専門的な治療を手がけてきました。そうした経験を生かし、当院ではインプラント治療に注力しています。2008年の開業後も、古巣である東京大学医学部附属病院とは引き続き連携させていただいています。インプラント治療を希望される方以外にも当院には、顎関節症にお悩みの患者さんも来院されます。顎関節症は基本的に生活習慣に起因する病気ですから、その原因は患者さんによって実にさまざまです。無意識のうちに食いしばる癖があったり、寝ている間に強い力で奥歯を噛みしめていたり。治療にあたっては、患者さんと対話を重ねて生活習慣を聞き取る中で原因を見極め、なるべく上の歯と下の歯が接触しない状態をつくることを主眼に、治療を進めていきます。

負担の少ない、低侵襲のインプラント治療を提供

先進機器を用いた精度の高い治療も、クリニックの強みの一つですね。

新型のデジタルシステムを導入しており、安全性にこだわって精密な治療を行える環境を整えています。例えば、インプラント治療はもちろん、詰め物やかぶせ物などの治療をするために、ペースト状の印象材を用いて歯の型採りを経験したことのある人も多いと思いますが、当院ではそうした従来型の手法ではなく、口腔内写真を撮影し、3Dスキャナーを用いて上下顎全体の立体構造を読み取る方法を取っており、ごく短時間のうちに、型採りのプロセスを済ませることができます。患者さんにとっても心身の負担軽減につながりますし、通院回数を少なく抑えることができます。

インプラント治療でこだわっていることはありますか？

正確性や安全性、治療後の安定性にこだわっています。そして、できるだけ患者さんの肉体的な侵襲が少ない手術法を採用しています。インプラント治療では歯茎の切開が必要になることが多いのですが、当院ではできるだけ切開しない「フラップレス手術」にも対応しています。具体的な流れとしては、歯科用CTによる精密検査でお口の中の立体構造の正確な把握に努め、治療を行う部位の骨量、骨質、噛み合わせや周囲の歯の状態、神経管や血管の位置などを漏れなく診査・診断します。そしてインプラントの種類や理想的な埋入ポジションをコンピューター上でシミュレーションし、手術用のサージカルテンプレートを専用の技工室で製作。このテンプレートを装着した状態で、安全性に配慮しながら手術を行います。骨をカットする処置が必要となるケースでも、先進の超音波メスを用いることで出血や術後の痛みを抑えられるので、早期の治癒が期待できます。

インプラント治療はとりわけ高度な技術が求められるイメージがあります。

インプラント治療の技術を保つためには、数多くの手術を行うことが重要だと考えています。私の場合はこれまでに通常のインプラント治療に加えて、骨格的な問題を抱える難症例であったり、他院で手術を受けたものの、インプラントがぐらつき、上部の人工歯が割れてしまったというような再治療のケースも数多く手がけてきました。開業後の現在も、知識のアップデートや技術力をさらに高めていくために、スタディーグループに所属して、休診日や診療時間外に勉強を続けています。スタディーグループの勉強会では、全国の意欲的な歯科医師が一堂に会し、おのおのが手がけた症例に関する治療法や経過を報告・検討し合うことを通じて、今後も患者さんに応じた最良の治療法を確立していくための情報交換を重ねています。歯科治療の技術は刻一刻と進化を続けているので、貪欲に学び続ける姿勢を忘れずにいたいですね。

内面からあふれ出る最高の笑顔を引き出すために

ところで、先生が歯科医師を志したきっかけを教えてください。

私は京都出身で、3姉妹の長女として生まれ育ちました。子どもの頃は3歳から高校受験の間際までクラシックバレエに打ち込んでいました。歯科医師を志したきっかけは、父方のいとこが歯科医院を開業していて、彼女からの影響が大きかったですね。歯科クリニックの院長として、優しく凛としたたたずまいで患者さんの診療にあたる姿に憧れていました。「女性もこうやってすてきに、医療の現場で誰かのために働くことができるんだ」と気づかされ、その背中を追うように歯科医師をめざしました。

お忙しい毎日かと思いますが、休日はどのようにお過ごしですか？

勉強会などに参加することが多いので、完全な休日は少ないのですが、どんなに忙しくても心身のリフレッシュと体力を維持することには気を使っています。学生時代に打ち込んでいたクラシックバレエを再開して、空いた時間を利用してスクールに通ったり、歯科医師仲間とのゴルフもリフレッシュ法の一つになっていますね。また、私の生まれ故郷の嵐山は自然が多く、ゆったりとした時間が流れる街。たまに帰省した際に渡月橋を散策したり、京都の風物詩である五山送り火を見るのも好きです。

最後に、今後の展望と読者に向けてメッセージをお願いします。

口元の印象は人の性格や心持ちに大きく影響します。特に女性は歯がきれいだと多くの人に会っておしゃべりをしたくもなると思いますが、何かコンプレックスがあると人目が気になって気持ちも晴れず、行動的になれませんよね。当院では口元の健康と機能美を提供することを念頭に、安全性にこだわった負担の少ない歯科治療をめざしています。入念なカウンセリングで患者さんと一緒に治療のゴールを決め、信頼関係を深めながら「自分がされてうれしい治療」「自分の家族にしてあげたい治療」を心がけています。ゆったりとした気持ちで過ごしていただける院内環境を整え、皆さまにお会いできることを楽しみにお待ちしています。