羽毛田 匡 理事長、飯塚 望 院長の独自取材記事
銀座はけた歯科医院
(中央区/東銀座駅)
最終更新日:2022/10/06
2012年の開業以来、むし歯や歯周病をはじめ、インプラントや入れ歯、顎関節症、審美歯科、予防歯科などの総合的な診療により、患者の幅広いニーズに応えてきた「銀座はけた歯科医院」。中でも補綴や顎関節症は、羽毛田匡理事長の専門で、大学院・大学病院時代から長く臨床や研究に携わってきた。また、銀座という土地柄、審美についてはこだわりを持つ患者が多く、さまざまな要望にこまやかに対応しているのが飯塚望院長だ。女性らしい感性を生かし、歯科用マイクロスコープを駆使した精密な治療を行っている。感染症予防にも注力し、スタッフは皆マスク、フェイスシールド、ガウンを装着するという同院で、2人に診療への思いと取り組みを聞いた。
(取材日2022年3月16日)
審美性と機能性を兼ね備え、長く歯を維持できる治療を
まずは理事長のご専門について教えていただけますか?
【羽毛田理事長】もともとの専門は歯を失った部分を補う補綴治療です。入れ歯やクラウン、ブリッジ、インプラントなどを用いて、歯の欠損を補い、噛み合わせを構築します。大学院では特に部分入れ歯の臨床と研究に携わりました。その後、顎関節症の専門の外来に従事することとなり、年間数多くの新規患者の治療を行い、顎関節症の原因や治療法について研究、発表を行いました。インプラント治療は、勉強会に所属し症例発表を行い、最新の情報を収集するため日々研鑽を積んでいます。インプラントは、歯の欠損の治療として技術が進み、患者さんにとってメリットの多い治療となっており、適応となる方にはお勧めしています。そして、補綴治療の長期的維持のために、歯周病や予防歯科、また顎関節症のスクリーニングや対応が求められます。このような観点から当院では総合的に歯や口腔、顎の状態を診て治療を行います。
補綴治療で大事にしていることは何でしょう。
【羽毛田理事長】見た目の美しさはもちろん、話す、食べるなどの機能も修復し、長く安定して維持できるようにすることを大事にしています。例えば、食材を咀嚼するとき、下顎はまっすぐ開け閉めしているだけではなく、前後左右さまざまな方向に運動して食材を噛み切ったり、すりつぶしたりしています。その際に、上下の歯がよく調和して接触することにより、快適に食事をすることができます。審美性の回復だけでなく患者さん個々に適した噛み合わせを付与することで口腔の機能を高く、長く維持することが期待できます。補綴の専門家として審美、機能両面を総合的に判断し治療します。
インプラント治療は、どのような点が優れているとお考えですか?
【羽毛田理事長】インプラント治療は歯のない部分を補うための補綴治療の一つです。人工歯根を顎の骨に埋め込み固定した上に、クラウンを装着します。入れ歯に比べると、動揺しない、着脱のわずらわしさがない、異物感が少ない、審美性が高い、しっかりと噛みやすいなどの点が優れています。また、ブリッジ治療では隣在歯を削って歯冠修復物をかぶせますが、インプラントではその必要はありません。一方で、外科手術を伴い、欠損部の骨の状態や、基礎疾患の程度に条件が求められます。これらの条件を満たしてインプラントが適応と判断した場合は、患者さんに快適性や機能性のお話をして、ご希望を伺い治療を進めます。
補綴治療の専門知識を総動員し、質の高い入れ歯を追求
入れ歯治療についてはいかがでしょう。
【羽毛田理事長】入れ歯は、歯の欠損を補う治療法としてほぼすべての患者さんに適応となります。入れ歯は外すことができるので、残っている歯の歯磨きが容易で、入れ歯の洗浄もできるので、口腔衛生状態を良好にできます。また、義歯の構造、設計の要点を押さえることにより、歯や粘膜への負担を少なくしながら、しっかりした噛み心地を得ることが望めます。基礎疾患、治療期間、手術への不安などの心配もほとんどありません。
入れ歯の作製・調整には、補綴の専門的な技術や知識が必要だとか。
【羽毛田理事長】私は長年補綴の研究に従事し、クラウンや入れ歯、インプラントと、補綴全般の治療を数多く手がけてきました。入れ歯の製作にあたっては、材質の選択、入れ歯を構成する金具の配置、噛み合わせの強さ・位置など、考慮すべき項目は多岐にわたります。ゆえに、入れ歯のクオリティーは、それを設計・作製し、調整する歯科医師が、補綴の専門的な知識や技術、診療経験をどれだけ持っているかに大きく左右されます。今は技術開発が進み、磁石で固定するものやインプラントと磁石を組み合わせたものなど、自費診療の入れ歯も合わせるとさまざまな種類があります。「入れ歯だけ、インプラントだけ」ではなく、それらを組み合わせた選択肢も提示できるのは当院の強みです。補綴治療を専門的に研究、診療してきた歯科医師として、機能性、耐久性、審美性にこだわって診療しています。
セラミックによる修復治療にも注力されていますが、二次むし歯や歯周病予防に役立つのでしょうか。
【羽毛田理事長】セラミックは、表面が滑らかで汚れがつきにくいという点で優れた素材だといえます。そして、最も大きなポイントは、精密な形成によって適合性が高いクラウンやブリッジができるという点です。セラミックのクラウンは、歯型を画像データに落とし込み、コンピューターで削り出して作製します。金属のかぶせ物と比べて製作工程が少ないため誤差が生じにくく、歯に密着する修復物を作ることが可能です。クラウンを入れる際に重要なのが、歯と修復部の接合部分です。接合部分に隙間や段差がなければ細菌が入り込んだり、プラークがたまったりすることを避けられるため、結果的に二次むし歯や歯周病の予防につながります。当院では、口腔内をスキャニングして修復物を製作する3Dスキャナーを導入しました。印象材による型採りに比べて時間も短いので患者さんの負担も少なく、より誤差の少ない精密な修復物の作製が可能となりました。
顎関節症の治療について教えてください。
【羽毛田理事長】顎関節症は、口を開けると顎が痛い、口を開け閉めすると顎の関節辺りがカクンカクンと鳴る、口を大きく開けづらいという3つの主要症状の1つ以上を呈します。治療ではまず顎の動きや痛み、開け閉め時の関節音などを検査し、エックス線撮影で骨の変形を確認します。その検査データをもとに、生活指導、リハビリトレーニング、マウスピースの製作・装着型等を行い、症状の経過を診ます。必要に応じて画像検査施設にてMRI撮影を行い、画像診断して最適な治療を選択していきます。
さまざまな選択肢を示し、患者に適切な治療を
審美面に配慮した治療では、飯塚院長のこまやかな配慮が役立っているのでは?
【飯塚院長】審美面の歯科治療については、美しい歯・口元を得たいという患者さんは性別を問わずいらっしゃいます。なるべくご相談がしやすい雰囲気づくりをするのも私の役目だと思っています。患者さんのご希望をしっかり伺いますが、ご本人はなかなか把握しづらい部分もありますから、専門的な立場からその方に合った歯の形や色をご提案しています。歯科技工士ともコミュケーションを密に図り、高度な調和が求められる場合には技工士が立ち会って、製作物の形態・色合いを確認し、ご納得のいく仕上がりになるよう丁寧に作業を進めています。
診療で大切にしていることは何ですか?
【飯塚院長】患者さんの治療に対する不安を取り除くこととご自分の歯に関心を持っていただけるよう、患者さんの悩みや要望をいろいろ引き出しながら、お話しするよう心がけています。これからどのような治療が行われるのか治療計画を丁寧にお伝えするとともに、メンテナンスの重要性もわかりやすく説明しています。
【羽毛田理事長】その患者さんにとって一番いい治療の選択肢は何かということを大切にしています。その患者さんにとって、むし歯治療の際に一番いい修復方法、材料は何なのか、歯の欠損部分を補う治療では、インプラント、入れ歯、ブリッジで、それぞれどのような特徴があるのか、歯周病治療では、どのような段階を経て安定した状態を維持させていくのかなど、生活背景や職業、予算などを考えて、さまざまな選択肢を提案しています。
最後に読者へのメッセージをお願いします。
【羽毛田理事長】患者さんは歯や顎を含むお口の不調や審美性に対する要望を持って歯科医院へ来院されます。わかりやすい言葉で説明し、さまざまな治療の選択肢を示した上で、その方に最適な治療を提供していきます。感染症対策も徹底しています。安心して受診してください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/27万5000円~、スポーツマウスガード作製/1万6500円~、審美歯科:セラミックの詰め物/4万4000円~、セラミックのかぶせ物/6万6000円~、入れ歯/27万5000円~、磁石で固定する入れ歯/50万円~、インプラントと磁石を組み合わせた入れ歯/50万円~
※詳細はクリニックにお問い合わせください。