長期的な視野に立った
新時代の予防歯科プログラム
オーデンタルケアクリニック
(江東区/亀戸駅)
最終更新日:2021/10/12
現在、予防歯科に力を注ぐ「O-Dental Care Clinic」。「ODCCクラブ」を創設し、定期的なクリーニングを会員価格で提供しているのもその一貫だ。「これまでの対症療法では、歯の健康を考えていくにはどうしても限界がありうました。これからは根本療法の立場から、患者さんご自身にもお口の健康について考えていただくことが大切。そうした意識の変換が長期的な視点での健康管理に役立つのです」と語る大森実院長。「悪くなったら治す」から、「治さずに済む」歯科医療へ。こうしたパラダイムシフトが今後、日本の歯科医療を変える大きな一歩になっていく。
(取材日2014年9月11日)
目次
「お口は健康の窓口」という視点で、歯科から始まる全身の健康管理を。今後は他の専門医とも連携
- QODCCクラブとは何ですか?
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A
【大森実院長】当院で行っている予防歯科プログラムの総称です。虫歯や歯周病など、一般的なお口のなかのトラブルは原因が比較的はっきりしていますから、適切な処置と対応である程度、予防することができるもの。そのため、定期的にプロフェッショナルケアを受けていただきながら、お口のなかをいつでも健康に保ちましょうと、年間4回のクリーニングを会員価格でご提供したり、歯ブラシなどのケア用品も価格をサービスしたりしています。大切なことは、予防歯科に対する患者さんのモチベーションをクリアにすること。患者さんご自身に「口のなかを健康に保つ」という意志を持っていただき、長期的な視点でお口のなかの健康状態を考えていただくにあたり、このODCCクラブが足がかりになればと思っています。
- Qクラブ発足に至った経緯や想いを教えてください。
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A
【大森史枝副院長】私達は大学病院勤務時代を含め、これまで約20年以上に渡って歯科医療に従事してきました。そのなかで、悪い部分を治すだけでなく、予防歯科にも力を入れなければならないという必要性を常々感じてきました。特にそうしたことを実感するのは、小さいお子さんを治療するとき。幼い頃から歯磨きをしっかり行う習慣をつけたお子さんは思春期になり、たとえば反抗期などでちょっと歯を磨かないことがあっても、大して歯は悪くならないんですよ。なぜなら、しっかり基礎ができているから。本来、予防歯科の出発点は、どうして虫歯や歯周病になるのか、その原因と対策を患者さんご自身に理解していただき、そうならないためにはどうすればいいか、考えていただくこと。そうした習慣付けを、できるだけお子さんのうちから行っていくと、その後の人生でも大きな違いが出てきます。実際、ODCCクラブにも大人の患者さんだけでなく、家族ぐるみでご参加される方も多いんですよ。
- Q患者さんの意識を変えるということが大切なのですか?
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A
【大森史枝副院長】患者さんのなかには、「詰めものや被せものが取れてしまうのは当たり前」と考えている方も少なくありません。でも本当は、当たり前のことではないのです。治療を行った歯科医師の技術的な問題に寄るところもあると思いますが、「いったん治療した歯が再び悪くなる」というのは、歯科医師も患者さんも、一貫したコンセプトのない治療を繰り返しているから。「悪くなったから治す」という対症療法を繰り返すだけでは、お口の健康を長期的な視点から考えることはできないのです。大切なのは、歯科医師側はもちろん、患者さんサイドも歯科治療に対する考えと視野を変えること。長期的に健康な状態をキープするにはどうすべきか、俯瞰的な視野を持って歯科医師と患者さんが共に考えていく姿勢が大切だと思っています。
- Qクリニックとしての取り組みを教えてください。
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A
【大森実院長】私は補綴、副院長は矯正が専門ですし、他の歯科医師もみな専門分野が異なっています。こうした特徴を活かし、当院ではなにかひとつに特化するのではなく、幅広く患者さんの期待に沿える医療を提供しています。予防歯科の効果を最大限に発揮するには、その前段階として、今、あるトラブルを治すことが大事。患者さんによっては矯正やインプラントなどが必要となる場合もあるでしょう。そうした現状のニーズを把握しつつ、患者さんのご希望を取り入れながら、長期的な視野に立って歯科治療を進めていく。もちろん、そこで必要なのは患者さんご自身の意志ですし、歯科医師と患者さんの揺るぎない信頼関係も欠かせません。そのため当院ではカウンセリングの時間をしっかり取り、治療に関する不安や疑問を丁寧に解消する努力を続けています。
- Q今後の展望を教えてください。
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A
【大森実院長】たとえば、「歯が悪い」「きちんと噛めない」という問題は、姿勢を悪くするなど身体機能のバランスを崩します。また、不適切な食事の取り方や、食べ物の間違った選び方、生活の悪習慣などがお口のトラブルを引き起こすこともありますし、摂食障害などメンタルに起因するトラブルが問題の原因となっていることも少なくありません。そのため、今後は理学療法士や栄養士、心理カウンセラーなど他分野の専門家にも協力をいただきながら、総合的に患者さんの健康をサポートしていきたいと考えています。体に栄養を取り入れる大事な器官であるお口は、体にとっていわば健康の窓口。その窓口を預かる専門医として、今後、私達に求められる役割はますます大きくなると思いますし、私達自身、他の専門家の方々の力を仰ぎながら患者さんの長期的な健康維持に貢献していきたいと考えています。
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マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。