吉澤 洋景 院長、吉澤 威勇 副院長の独自取材記事
吉沢クリニック
(多摩市/小田急多摩センター駅)
最終更新日:2025/03/12

小田急多摩センター・京王多摩センター駅からバスで8分、落合六丁目のバス停から徒歩3分ほどの幹線沿いにあるのが「吉沢クリニック」だ。モダンな建物の中は落ち着いたパステルカラーで統一され、居心地の良さを感じさせる。吉澤洋景院長が医師になった当初から掲げているモットーは、「患者さまにとっての良医であれ」。患者目線を大切に、心温まる医療を提供し続けている。洋景院長の息子である吉澤威勇副院長は、そんな父の姿に学び、外来でも訪問診療でも同じように患者の気持ちに寄り添う。明るく相談しやすい雰囲気の洋景院長と穏やかで優しい人柄の威勇副院長に、現在の診療内容や今後の展望などを聞いた。
(取材日2025年1月22日)
「患者目線」を大切に、地域に根差した診療を
親子3代、45年にわたって診療されているのですね。

【洋景院長】当院は私の父が1980年に開業したクリニックで、その後に私が引き継ぎ、今は息子も副院長としてともに診療にあたっています。この地に長く根差していますので、家族ぐるみで通ってくださる患者さんも多く、近隣の病院とも良い関係を築けていますね。10数年前に改装したのですが、地域の皆さんにとってのかかりつけ医の役割を担っていますから、あまり病院らしくない親しみやすいパステルカラーの内装を選びました。スタッフもカジュアルなユニフォームを着用していますので、気軽に受診しやすい雰囲気だと思いますよ。
【威勇副院長】私は以前大学病院で勤務していたのですが、当院の診療に携わるようになって、父の「患者目線」の姿勢から多くのことを学びました。医師と患者さんが対等に向き合い、気持ちに寄り添っての診療は、かかりつけ医ならではの良さだと感じています。
院長は、なぜ「患者目線」を大切にされているのですか?
【洋景院長】患者さんは、悩みや痛みを抱えて来院されます。診察が終わった時には、気持ちが楽になり、安心して帰っていただきたい。私はこれが医療の神髄ではないかと思っており、それが患者目線を大切にしている理由です。大切なのは、患者さんが医師に対して本音で話せること。例えば、医師がカルテばかり見ていては、患者さんは不安になるでしょう。患者さんは医師の表情から、少しでも真実を読み取ろうとしていると思います。だから私は、しっかりと患者さんの顔を見て話をします。
それぞれの専門分野について教えてください。

【洋景院長】いうなれば内科です。私が医学生の時は、今みたいに細分化・専門化されていませんでしたから、現代風にいうのなら総合内科ですね。母校の東京慈恵会医科大学も、当時は「内科なら何でも診られるように」という方針でした。
【威勇副院長】専門は腎臓・高血圧内科です。私の時代にはもう細分化されていたので、大学病院では専門的に診察にあたっていました。ですが私も、もともとは全身を診ることができるという理由で腎臓・高血圧の分野を選びましたし、今は全般的に診ています。
【洋景院長】お互いに特定の分野に限定することなく、内科・皮膚科・整形外科と広く診療を行っています。当院には高血圧や糖尿病といった生活習慣病の患者さんもいれば、体調を崩してしまった方や発熱のある方もいらっしゃる。そのすべてに対応できるような、患者さんが困ったときに相談しやすいクリニックでありたいと考えています。
訪問診療と訪問看護で通院困難な患者を支える
院長はこちらで長く診療されていますが、患者の主訴やニーズに変化はありますか?

【洋景院長】当院には長く通われている患者さんが多いです。この関係性がずっと続くようにと思っても、実際には患者さんも年齢を重ねます。先々の通院に不安を感じる方や足腰が弱って通院が難しくなる方が年々増え、そのフォローに目を向けるようになりました。地域医療に関わる身として、外来でも、また通院が難しいのならばこちらから出向いてでも、患者さんの健康をサポートしたいと思ったのです。そこで5年前に息子が常勤となったことをきっかけに、訪問診療に本格的に取り組むこととなりました。私からすると、外来も訪問診療も同じ延長線上にあるもの。患者さんの状況に合わせて医療を提供するということですね。
訪問診療はどのような方を対象に、どのような処置を行っているのですか?
【威勇副院長】ご高齢で通院が困難になった方の健康管理や治療、難病や悪性腫瘍の末期の患者さんの緩和ケアにも対応しています。ご高齢になると内科の不調や高血圧などの全身疾患が生じることも多くなることが予想できますから、もともと内科を専門とする私たちが訪問診療を行う意味は大きいと思います。外来と同じく皮膚科や整形外科も診ていますし、腹膜透析も可能です。また、私は認知症にも対応していますので、幅広く診ることができます。当院の対応エリアは、多摩市・町田市・八王子市・相模原市・稲城市・日野市など。定期的な訪問診療の他、医師による24時間365日の電話対応や、必要に応じて緊急臨時往診もいたします。
他に、貴院の訪問診療の特徴があればお聞かせください。

【洋景院長】訪問診療と併せて訪問看護も提供できるのは、当院の大きな強みです。訪問看護とは、看護師がご自宅などへ訪問し、患者さんの疾病や症状に応じたケアを行うこと。外部の訪問看護ステーションとのやりとりでは少なからずタイムラグが生じ、緊急時にスムーズな対応を行うことが難しいこともあります。院内で訪問看護を行うようになったことで、訪問診療と訪問看護を滞りなく提供できるような体制を整えています。
【威勇副院長】ゆくゆくは訪問診療や訪問看護にオンラインを活用することも考えています。症状の程度や緊急度によっては、看護師が患者さんのご自宅に伺って、画面越しに医師が対応することも可能でしょう。訪問診療と訪問看護のどちらにも対応できるからこそ、このような仕組みづくりも考えられるのだと思います。
時代の変化に意識を向け、患者のニーズを見極める
お二人が医師をめざしたきっかけを教えてください。

【洋景院長】私の父も医師だったので、自然な流れで医師を志していましたね。父は開院してから数年後に亡くなってしまったので、勤めていた大学病院を辞めて私が引き継ぐことになりました。地域を支え、支えられてもいる存在ですから、できる限り皆さんのご要望にはお応えしたいと思っています。当院は院内処方なのですが、これも患者さんへのアンケートから実現したんですよ。すぐに薬を出せることもメリットですし、出した薬についても把握できるため、私たちも安心です。
【威勇副院長】私も、同じような経緯で自然と医師をめざしました。父から「医師になれ」と言われた記憶はありませんが、親戚にも医師が多くいる環境でしたので。10年前から当院の診療に携わり、父と2人で患者さんを診るようになりました。2人の医師の話が聞けることは、まさにセカンドオピニオンのようで患者さんにとってもメリットだと思います。
今後の展望をお聞かせください。
【洋景院長】これからも変わらず、地域のかかりつけ医としての役割を果たしていきたいです。私が院長を引き継いで以来、世の中の意識やニーズは大きく変わりました。その間、当院でも改装を行ったり訪問診療に対応したりと変化を続けてきましたが、医療というのは、範囲を広げることが最善だとは限りません。この先5年後、10年後、どうなるのか予測もつかない世の中です。時代の移り変わりや患者さんの求める医療を見極めて、私たちにできる役割を担っていきたいと思います。
【威勇副院長】高齢化が進む社会において、高齢者医療や介護は避けて通れない問題です。地域に根差し、近隣の医療機関とのつながりも強い当院の強みを生かし、通院が困難となった患者さんにもしっかりと対応していきたいですね。
最後に、読者へメッセージをお願いします。

【洋景院長】私には、医師になった当初から一貫しているモットーがあります。それは「患者さまにとっての良医であれ」ということ。これからも、患者さんに「このクリニックに来て良かった」と思っていただけるような、心温まる医療を提供していきたいと思います。
【威勇副院長】父の「患者目線」の姿勢を学び、私も少しずつ患者さんの信頼を得られるようになったと感じています。少し大げさな言い方になりますが、何かに困ったらいらしてください。その中でも診られるものと診られないものがありますが、当院で診られないものであれば、専門の医療機関へ紹介します。それを見極めるのも、かかりつけ医の大切な仕事です。