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黒石川 誠 院長の独自取材記事

多摩なのはな眼科クリニック

(多摩市/小田急多摩センター駅)

最終更新日:2020/02/12

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多摩センター駅から徒歩5分、にぎやかなメインストリートにある高層ビルのクリニックモールに開業して10年。「多摩なのはな眼科クリニック」は、子どもから高齢者まであらゆる年代の患者が訪れるクリニックだ。近くの小児科クリニックや糖尿病専門の医師のいるクリニックと連携していることもあるが、多くの患者から信頼を集めているのは、なんといっても院長の黒石川誠先生の優しい人柄と真摯な診療姿勢があるからこそ。わかりやすい懇切丁寧な説明を心がけ、高齢化が進む地域にあって眼科の医師の在宅医療の可能性を真剣に考えている黒石川先生。飾らないやわらかな語り口から誠実な人柄がにじみ出る黒石川先生に、 医師になるまでの道のりや患者との思い出深いエピソード、今後の展望などを語ってもらった。
(取材日2016年3月18日)

先生の優しい人柄と真摯な診療姿勢が信頼を集める

勤務医時代から開業を考えていらっしゃったのですか?

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富山医科薬科大学医学部を卒業してから、医局に入りました。病院に勤務していると、最初はいろいろな病院への異動が結構多いんです。僕も2年くらいのスパンで3つの病院に勤務しました。そうすると、ずっと同じ患者さんを診ていくことができませんし、勤務医ですとなかなか自由がきかないこともあって。通院できなくなった方の診療も途絶えてしまったりしますから、自分で開業したほうが長く一貫した治療にあたれるのではないかという気持ちがありました。

この場所に開業しようと思われたのはどうしてでしょう?

兄も医者で開業医なのですが、兄がお世話になったコンサルタントからこの物件を紹介してもらいました。勤務医時代の最後の病院が多摩にあり、自宅も多摩市内でしたので、ちょうどいい場所が見つかったと思いました。「なのはな」という名前は、妻と2人の娘の名前からとってつけました。スタッフもたまたま良い方に恵まれ、患者さんからお褒めの言葉をいただくことが多く、患者さんの中にはスタッフのファンもいるくらい。7人のスタッフ全員で、盛り立ててくれています。

お子さんから高齢の方まで、訪れる患者さんがほんとうに絶えませんね。

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開院から10年、ありがたいことに患者さんはずっと少しずつ増えてきています。場所のメリットも非常に大きいかもしれません。お隣にある小児科から紹介で来られる方も多いですし、道をはさんだ向かい側にあるクリニックから関連施設に位置づけしていただいているため、よくご紹介いただいていますから。とくに昔から子ども好きなので、子どもたちには結構気に入ってもらっているかなと思います。お子さんのほうから「行きたい」と言って受診してくれることもあるようで、うれしいですね。

診療で心がけるのは、わかりやすく丁寧な説明

「優しい先生」と評判です。診察で心がけていらっしゃることは?

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患者さんに満足いただける診療を第一に考えています。一人よがりの診療をせずに、患者さんが本当に望んでいることを感じ取ることが重要です。そのために、患者さんとのコミュニケーションを重視して、専門用語など、あまり難しい言葉は使わないように、わかりやすい説明を心がけています。当院では眼科の基本的な検査など、できる範囲の診療のみですが必要ならば大学病院などを紹介しています。専門的なことは優秀な先生方に任せて、幅広い診療ができればいいなと考えています。

印象に残る患者さんとのエピソードがあれば教えてください。

実は10年の中で、別の症状で来院した小学生のお子さんに脳腫瘍が見つかったケースが2度ありました。「ものもらいが治らない」と来られたお子さんは、 片目が動かなかったので、すぐに大学病院を紹介したところ脳腫瘍だと診断されました。今まで学校も皆勤という元気なお子さんでしたから、僕自身もショックでずっと気になって。もう一人はレンズを足しても視力が出ないので、大きい病院に専門的な検査をお願いしたところ、腫瘍が見つかりました。診療を通して思うのは一歩間違えば、病気を見落としていたかもしれないということです。子どもはどうしても検査を怖がり、目を開けてもらえないこともあります。そういうときにも優しく丁寧に診てあげると目を開けてくれるし、帰る頃には笑ってくれます。その中で、時間をかけて目の動きをしっかり観察するなどして、大きな病気も見逃さないようにしなければと心しています。

先生が医師を志したきっかけは何だったのでしょう?

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僕は順調に医師になった人から比べると10年遅いんです。富山医科薬科大学(現在の富山大学医学部医学科)卒業の前に、もう一つ、東京理科大学理学部の応用物理科を出ています。もともと医学部をめざしていたのですが3浪してだめだったので、そちらに行って教員免許を取りました。でもやはり、最先端の科学技術が投入される医療の世界に惹かれ、卒業してから再び2年ほど浪人して医学部に入りなおしたんです。受験生が来院すると、僕のこれまでの道のりを話したりするんです。そうするとその受験生が、時々フラリと訪れては話をしに来ることもありました。病気があるわけでなく、話を聞いてほしいみたいな感じで(笑)。僕もいっぱい浪人して遠回りしているので、気持ちをわかってあげられるかなと思って話をしていましたね。

眼科では進んでいない在宅医療にも意欲

地域医としての今後の展望は?

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いま多摩市ではニュータウンを中心に高齢化が問題になっています。在宅医療を進めて地域に貢献したい気持ちはあり、通院していた方が通えなくなった場合に限ってですが、往診という形で何人か診ています。ただ、眼科の医師で在宅医療を本格的にやっている先生はなかなかいらっしゃらないのが現状で、本当に手探りのような状態です。眼科の医師はみな患者さんが多く時間的に回らないしノウハウなどもありません。また、診療報酬でも全身的な管理をする主治医が一括して管理するシステムですので、眼科の医師が行っても在宅管理という点での診療報酬につながらずボランティア的になってしまうという制度上の問題もあります。正直なところ僕が真っ先に眼科の在宅医療を切り拓く余裕はありませんが、例えば緑内障の方が動けなくなったときに眼科的な管理はされていないことも多いと思いますので、時間があれば在宅医療をどうにかしたいと考えてはいます。

お忙しいと思いますが、ご趣味などはありますか?

趣味は特になく、学生時代も部活には入らず、家庭教師をしていたくらいでした。子ども好きになったのは、母の学習教室の手伝いを高校生の時からしていて、小さい子どもたちの面倒を見ていたことがきっかけだったかなと思います。小児科の医師になることも考えましたが、僕はとことん子どもに向き合い、のめりこんでいきそうな気がしたのでやめました。眼科の医師を選んだのは一人前になるのが一番早いかなと思ったからです。実際にやってみると使用する機材も多く、スタッフも大勢必要で難しいのですが、家庭とのバランスを取りやすいという点でも良かったと思っています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

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難しいことはできないけれど、とにかく最初にできることをここでやってあげたいと思っています。病院にもっと気楽にいらしてください。患者さんの中には 「たいしたことないのにごめんなさい」と謝る方がいらっしゃいますが、全然そんなことありません。何か気になるときは、気軽に来てほしいと思います。糖尿病の患者さんは定期的に通院される方が多いのですが、中断される方も多いんです。そういう方は「半年後に」と言われていたのに、1年以上たつと行きづらくなって、さらにいらっしゃらないという感じだと思います。でも、ここでは時間をかけて話はしますが、うるさくは言いませんし、とにかく来てくださったことに良かったなと思っていますので、安心して怖がらずにいらしてください。

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