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宮永 将 院長の独自取材記事

にしこく眼科

(国分寺市/西国分寺駅)

最終更新日:2025/03/26

宮永将院長 にしこく眼科 main

緑豊かでおしゃれなカフェなどが点在する西国分寺は「にしこく」の愛称で親しまれる人気の町だ。そんなエリアで約20年、地域医療に貢献してきた「にしこく眼科」。2代目院長に就任した宮永将(みやなが・まさる)先生は、初代院長同様に東京科学大学、同大学病院、広尾病院で研鑽を積んできた。難症例の手術も数多く経験してきたスキルを生かし、身近なクリニックで高度な診療を行う。大切にしているのは「視覚の質」の向上にこだわること。患者がどのような「見え方」を求めているのか、丁寧に話し合う時間を重んじている。地域医療に携わるようになり「患者さんとの距離が近くなったのがうれしい」と柔和にほほ笑む宮永院長に、診療にかける思いなどを詳しく聞いた。

(取材日2025年2月21日)

ミリ単位でこだわる手術やぶどう膜炎の治療に注力

まず、医師になったきっかけをお聞かせください。

宮永将院長 にしこく眼科1

父が整形外科の勤務医で、医師になれと言われたことこそなかったものの、人を助けられる職業はいいなと憧れていました。子どもの頃から手先が器用で手術にも興味がありました。中でも眼科の手術は整形外科同様に、病変を切除するだけではなく、機能を回復させるために行います。患者さんの喜ぶ姿を目の当たりにできる点にも心惹かました。眼科の手術は顕微鏡下で行いミリ単位のさじ加減が問われます。だからこそ、とことんこだわりたいと思っていますし、やりがいも大きいですね。

2代目院長に就任した経緯を教えていただけますか?

当院の初代院長である吉野幸夫先生は東京科学大学の先輩で、広尾病院ではまだ駆け出しの医師であった私に手術の指導などをしてくださいました。「手術中の姿勢も大事」など、今も身にしみついている教えも少なくありません。吉野先生が「地域で多様な日帰り眼科手術を実践したい」と当院を開業した後も、私は大学病院や関連病院で勤務。その後、10年ほど広尾病院で眼科医長を務めていましたが吉野先生に「町のクリニックでありながら病院とほぼ変わらない診療ができる」と声をかけていただき継承を決意しました。

現在はどのような患者さんが多いのでしょうか。

宮永将院長 にしこく眼科2

長く通ってくださっている方もいれば新しい方もいて、子どもから高齢者まで年齢はさまざまです。結膜炎、ドライアイ、麦粒腫(ものもらい)などの相談もありますが、やはり手術のご希望が多いですね。また、私は広尾病院時代も東京科学大学病院のぶどう膜炎の外来で週に1日ほど診療にあたってきたのですが、そこで診ていた患者さんもいらっしゃいます。

ぶどう膜炎を専門の一つとしてキャリアを積んでこられたのですね。

ぶどう膜炎は原因を究明するためには内科的な手法も必要な難しい疾患です。膠原病、リウマチ、サルコイドーシスなどの全身疾患が関連していることもあり、見逃してしまうと治療も滞ってしまいます。子どもでも発症しますが40歳過ぎの患者さんがほとんどです。ぶどう膜炎は専門としている眼科医も多くはないので、遠方の大学病院まで通っている方もいらっしゃるでしょう。このエリアでお困りの方のお役に立てればと思っています。

病院レベルの高度かつ多彩な眼科手術を日帰りで提供

こちらは日帰り眼科手術がとても充実していますね。

宮永将院長 にしこく眼科3

一番多い白内障手術では、2mm程度の小さな切開で濁った水晶体を超音波手術装置で除去して眼内レンズを挿入。眼帯も不要で、その日のうちに日常生活に戻れる術式で行います。新たに緑内障手術も始めましたが、白内障との同時手術も可能です。また、レーザーを使用した網膜光凝固により、飛蚊症の眼底検査で網膜裂孔や網膜変性が見つかった時に網膜剥離への進行抑制を図ります。糖尿病網膜症や網膜出血からの失明の予防、急性緑内障発作に対してレーザー治療を行うこともあります。そのほか、網膜疾患への硝子体手術、加齢性黄斑変性への硝子体注射など、どのような病態でもできる限り院内で対応できる体制を整えています。

目の手術は怖いイメージがあるのですが。

手術はいずれも局所麻酔で行うので患者さんは意識がありますし「怖い」と思うのは当然のことです。だからこそ、少しでもリラックスして手術を受けていただけるように、最大限配慮するようにしています。例えば、手術中に目に圧力がかかるような作業をする前には「少し目が押される感じがしますよ」などと、こまめに声かけするようにしています。やはり、予期せぬ急な変化は誰でも驚きますし、これから何が起きるのか心の準備は大事ですからね。また、ご高齢になるほど手術をしたくてもためらってしまう方が増えます。しかし、例えば白内障手術であれば90代でも問題なくできます。むしろ、視機能が上がれば認知症予防にもつながり、健康増進に役立つことも説明するようにしています。

診療にあたって大切にしていることは何ですか?

宮永将院長 にしこく眼科4

まず、患者さんのお話にしっかりと耳を傾けることです。どの眼科疾患も初期症状はかすみ目、視力低下、充血など似通っているため、いかにして重大な病気を見逃さないようにするかが問われます。白内障かと思って受診した患者さんが、実はぶどう膜炎だったという例もあります。だからこそ、患者さんが診察室に入って来られたらあらためて「いかがですか?」と必ず聞くようにしてます。問診票や受付での会話以外の内容が聞けて、そういったところから病気が発見できる場合もあります。また、手術前には患者さんと「どう見えるようになりたいのか」をしっかりとすり合わせます。単に1.0の視力が出れば良いというのではなく「視覚の質」には今後ともこだわっていきたいです。

専門的な治療をアットホームな雰囲気の中で受けられる

スタッフの皆さんもにこやかで明るいクリニックですね。

宮永将院長 にしこく眼科5

診察には必ず看護師が一緒につくようにしているのですが、看護師と患者さんとの会話から病気や治療のヒントが得られることも多々あります。視能訓練士は産休などを挟みながら長く働いてくれているスペシャリストたちで、常時いるようにしています。検査としては光干渉断層計(OCT)による網膜の断層撮影や血管造影、白内障手術前に正確に度数を設定するための光学式眼軸長測定装置による詳細な測定などもすべて院内で実施。検査に関しても熟練の視能訓練士たちのサポートもあり、病院時代とほぼ変わらずにできる体制を整えてくださった吉野先生には感謝しかありません。同じ東京科学大学病院出身の副院長である武居先生と一緒に診療も行っており、お互いに相談できるのも助かっています。

今後の展望についてお聞かせください。

まず、長年にわたり吉野先生がこの場所で築いてきた信頼関係を損なうことのないよう、高度な診療を丁寧に続けていきたいです。今も病院時代と同レベルの治療がほぼできていますが、白内障手術での多焦点眼内レンズへの対応など少しずつバージョンアップできればと考えています。また、現在も週に1日は広尾病院で手術の指導を続けていますが、教えることは好きですし若い先生から刺激ももらえる貴重なひとときです。ライフワークとしてきたぶどう膜炎に関しても大学時代の恩師が院長として務めるクリニックで、お手伝いさせていただいています。開業医には孤独なイメージがありましたが、むしろ自由に多角的なチャレンジができているのは恵まれているかもしれません。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

宮永将院長 にしこく眼科6

クリニックでは病院よりも患者さんとの距離が近く、フィードバックをいただく機会も多いので、よりきめ細かな診療ができていると感じています。患者さんとじっくり向き合ってお話しできる時間が増えたことは、一人の医師として何よりもうれしいですし、優秀なスタッフたちが支えてくれるからこそできることです。末永く「にしこく」エリアの皆さまの目の健康を守り、「視覚の質」から「生活の質」を向上させたいと思っています。「なんとなく見えづらい」など視覚に関する違和感は時間とともに慣れてしまうこともあり、放置してしまう方も少なくありません。しかし、大きな病気が隠れている可能性もありますし、少しでもいつもと違うと感じたら気兼ねなくご相談ください。

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