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子どもの将来のために
マウスピース型装置を使った小児口腔育成

神山歯科医院

(国分寺市/恋ヶ窪駅)

最終更新日:2021/10/12

神山歯科医院 子どもの将来のために マウスピース型装置を使った小児口腔育成 神山歯科医院 子どもの将来のために マウスピース型装置を使った小児口腔育成
  • 自由診療

今、『口腔育成』という考え方が広がりつつある。発育にはそもそも順序があり、環境要因も大きく影響すると言われている。「神山歯科医院」の神山明子副院長は、近年増えつつある、言葉がうまく話せない、姿勢が悪いといった子どもたちの、口腔育成に積極的に取り組んでいる。マウスピース型装置を使い顎や頸部の成長を促すことで口腔内を広げ、構音器官の発達を促し、咀嚼などを正常な状態に近付けていくのだという。実際にどのように行われるのか、具体的に話を聞いた。

(取材日2017年4月12日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

Qなぜ口腔育成が必要なのでしょうか。
A

今の子どもたちは、いつもポカンと口を開けていたり、発音が不明瞭だったり、食べ物がうまく噛めない、姿勢が悪いなど、顎や頸部の劣成長が要因と考えられる症状を、いくつも持っています。乳歯が永久歯に変わるまでは、歯に隙間があるのが普通ですが、今の子どもたちはほとんどなく、ほぼ全員が劣成長だと感じます。顎の成長が不十分で口腔内が狭くなると、舌が動かしづらく、言葉や発音が不明瞭になることもあるので、私たちは、こうしたお子さんたちに、マウスピース型の装置を使って顎の成長を促し、健全な成長ができるよう口腔育成を行っています。少し戻って成長の道筋を立て直してあげることで、顎は正しい方向に成長するようになります。

Q何歳くらいからできますか?
A

歯が生えそろう3歳くらいから可能です。0歳児でも問題のある子はいますが、まだ歯が生えていないので、この場合は、タッチスリーという方法で、唇や舌、頬を刺激して、脳の活性化を図ります。『ペンフィールドの感覚野』というのがあり、人間の場合、体の感覚を司る割合が一番大きいのは手足で、次が、唇と舌だと言われています。柔らかい専用のブラシなどを使い、舌先や唇をタッチして刺激し、最後にお子さんの頬を両方から触ってコミュニケーションを図ります。1日何回やっても構いません。コミュニケーションも、電気的な刺激を脳に送る作用があります。マウスピース型装置が使える子は、同時にタッチスリーも行ってもらうようにします。

Q具体的にどのような効果が期待できますか?
A

一番は鼻呼吸ができるようになり、よく眠れるようになることです。顎の発達が未熟だと鼻呼吸ができず、どうしても口呼吸になってしまいます。すると、鼻が機能しなくなるので、口呼吸にさらに拍車がかかってしまいます。マウスピース型装置を使うと口を閉じるようになり、同時に顎の発達が促され気道が広がり、鼻呼吸が楽になることが期待できます。顎も縦に成長する時期と横に成長する時期があるので、タイミングをうまくつかんでマウスピース型装置を入れてあげると、それだけで、歯列や咬合の改善ができることも。装置に子どもが慣れてくれるか心配するお母さんもいますが、すぐに慣れて、自分で付けたり外したりできるので大丈夫です。

検診・治療START!ステップで紹介します

1現状の把握とカウンセリングを行う
神山歯科医院 現状の把握とカウンセリングを行う

専用の問診票を使い、子どもが朝からあくびをしていないか、いびきをかいていないか、姿勢が悪くないかなどの問診を受ける。口腔育成の重要性とともに、顎や頸部の未発達がどのように体に影響を与えるか、実際に付けるマウスピース型装置を見ながら説明。費用についても、具体的な見積もりが提示される。

2マウスピース型装置を作るための、具体的な測定を行う
神山歯科医院 マウスピース型装置を作るための、具体的な測定を行う

口腔内の写真撮影とレントゲンで歯列や顎の骨の状態、さらに全身の写真を正面と真横から撮り、姿勢もチェックする。口腔内の模型を作製して装置を作る施設に送り、マウスピース型装置だけでいいか、その後の矯正が必要か等の相談を行う。顎が成長してくれば、矯正時に歯を抜いたりする必要がなくなるため、矯正の費用も抑えられるという。

3今後の流れについての確認
神山歯科医院 今後の流れについての確認

実際にマウスピース型装置が仕上がったら、どのように使用していくのかを話し、以降のメンテナンスを含めた、施術のスケジュールを確認する。並行して行うタッチスリーについても、やり方を丁寧に説明してくれるので、帰宅してからすぐに始められる。

4仕上がったマウスピース型装置を装着する
神山歯科医院 仕上がったマウスピース型装置を装着する

マウスピース型装置の仕上がりまでは約2週間。仕上がりの頃に受診し、実際の装着方法を覚える。2〜3回の練習ですぐに慣れるという。装置は寝るときだけ付けるので、親も子どももストレスが溜まらず簡単に続けられ、子どもも嫌がることなく、自分から進んで付けることが多いとのこと。早い子は、マウスピース型装置を入れた当日から鼻呼吸が可能になり、口をポカンと開けることがなくなるという。

5定期的に受診し、口腔内と全身のチェック
神山歯科医院 定期的に受診し、口腔内と全身のチェック

マウスピース型装置を作った後も、1〜2ヵ月に1度の割合で受診する。子どもの歯は成長するため、装置のメンテナンスと同時に、口腔内の写真と全身の写真を撮影し、顎の成長がうまく促されているか、咬合のチェックも併せて行う。子どもによって違うが、早期に歯列や咬合、姿勢などが改善される例も多いという。

ドクターからのメッセージ

神山 明子副院長

以前は矯正というと、口腔内のスペースに合わせて歯を何本か抜き、歯軸を広げて歯列を治す方法がとられていましたが、今は、口腔育成の考え方が広まり、顎の成長を促して口腔内のスペースを広げ、矯正が必要な場合は、その後に行うという考え方にシフトしてきています。小児の口腔育成には、さまざまな方法がありますが、どんなにいい方法でも、子どもたちが口に入れて苦痛なものは、決して長続きしないので、何よりもお母さんや子どもさんが楽しんで楽にできる方法を選ぶのが一番です。早い段階で気付いて修正してあげることで、発達過程にある子どもたちに、正しい成長を促すことができるので、気になることがあったら、ぜひ、ご相談ください。

神山 明子副院長 神山歯科医院

自由診療費用の目安

自由診療とは

マウスピース型装置7万円(税別)+チェック代3千円(税別)。 矯正が必要な場合は個人により変わるため10〜50万円(税別)

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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