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大川延也院長、大川 翼副院長 の独自取材記事

大川歯科医院

(東大和市/東大和市駅)

最終更新日:2019/08/28

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西武新宿線東大和市駅から徒歩15分、住宅街の中の広々とした敷地に「大川歯科医院」はある。大川延也院長が東大和市に開業して30年目の2012年7月に、息子の大川翼先生が副院長に就任。同時に以前の場所から移転して新しく開設された。広い駐車場の横には、医院入口へ続く手擦り付きのスロープが設置されている。靴からスリッパに履き替える入口にも椅子が用意されている配慮が嬉しい。そして院内にも患者が少しでも快適にいられるよう配慮された設備が整えられている。「おもてなしの心」をコンセプトにした現在の診療方針は、実は副院長の提案であり、以前は院長の治療技術があればそれで良いという考えだったそうだ。大川歯科医院の考える「おもてなしの心」とはどういうものなのだろうか。また患者にとってはどのような意味があるのだろうか。院長と副院長に伺った。
(取材日2014年1月21日)

翼副院長の就任と同時に、建物だけでなく診療方針までもリニューアル

まず、お二人のご経歴についてお聞かせください。

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【延也院長】東京歯科大学を卒業し、同大学で補綴学を学びながら、手術も行えるよう外科の勉強もしました。実は外科の勉強ははじめからしていたわけではなく、ある患者さんの症状がきっかけとなりはじめました。補綴を学んでいた時、ある患者さんが上顎部の痛みを訴えてきて、レントゲンでも調べたのですが、当時私は原因を見つけることができませんでした。そこで外科の先生に診ていただいたところ、膿が溜まっていることがわかり治療していただいたのです。患者さんの治療は無事終わったのですが、私は自分の視野の狭さに愕然としました。そこで手術もできるよう、外科の勉強もしたというわけです。開院は元市長の補綴を治療したことがきっかけで、大家さんを紹介していただいたからです。その場所で30年間診療を行ってきました。息子が歯科医師になってしばらくして将来のことを聞いてみると、一緒にやるとのことだったので、新しく広い場所でリニューアルして開院しました。今の大家さんは、以前の大家さんの息子さんで、新しく開院したいとお話しすると、「先生が今まで尽力されたことも知っているし、私が土地をお貸しすることを了解しないと、周りの患者さんから恨まれます」と快諾してくださいました。
【翼副院長】明海大学歯学部を卒業し、明海大学歯学部付属明海大学病院で臨床研修医として勤務しました。その後、埼玉県内の予防歯科センター・審美歯科センター併設の歯科医院に勤務していました。大学を卒業してすぐに診療の現場に出たのは、歯科医は高度な手先の技術が要求されるものだと思っているからです。だからこそ、多くの経験ができる時に大学に残らず、すぐに歯科医院で診療をはじめました。父から将来のことを聞かれたときは、思う存分その技術を発揮できると思いましたので、副院長になることを即答しました。

以前の診療方針から方向転換されたのはどうしてでしょう?

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【延也院長】私は30年間、一人で全ての患者さんを診ていましたから、とても忙しくて、新規の患者さんも3ヵ月待ちの状態でした。もちろん、急患は診ることができませんから他の先生を紹介していました。そんな状態でしたから、当時の私は、歯科医師は医療技術さえあれば良いのだと思っていました。こんな私の意識がスタッフにも伝わったのでしょうか、患者さんに不安な思いをさせることもあったようです。そんな時、息子と新しい医院で一緒にやることになり、いろいろと話をしていると、この方針は違うと指摘されましたね。何度もぶつかりましたよ。
【翼副院長】父の診療方針は、患者さんの歯の治療だけをメインにしたものでした。もちろん歯科医師ですから、それは最も必要なことです。しかし、それ以外のことについては父は一切考えていなかったのです。患者さんは多くの不安を抱えて歯科医院を訪れますよね。不安は治療の分野についてだけではないはずです。それらを取り除いていくのも医師の仕事だと私は思っています。そのことを徹底的に話し合いましたね。

二人がぶつかった末にでき上がったコンセプト「おもてなしの心」

医院のコンセプト「おもてなしの心」について教えてください。

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【翼副院長】歯科医師が最も求められていることは、歯科治療の技術だと思います。しかし治療技術については、患者さんがすべてを理解することは難しいことです。また、患者さんの考え方や治療姿勢などもお一人おひとり違います。「おもてなしの心」とは、患者さんに喜んでもらうために最善を尽くすということだと思っています。言い換えると、患者さんが当院に来て、治療を受けて、帰るまでの間に不安を感じないようにリラックスできる配慮をしていくことだと思っています。
【延也院長】息子に「おもてなしの心」や患者さんの満足を考えるように指摘され、一番変わったのは私自身の考え方でしょう(笑)。もちろん、治療に関するこだわりは何も変わっていません。また、以前であればとお断りしていた急患も、今はすべて対応するようにしています。どんなことがあっても予定をやりくりして必ず対応するのです。このような点でも患者さんに満足していただけるようになってきたのではないかと思っています。

具体的にどのようなところにコンセプトは反映されているのでしょうか?

【翼副院長】車椅子の方や、ベビーカーを押した方でも入りやすいように、駐車場から院内までがすべてバリアフリーになっています。また、お子さんをつれた親御さんが治療しているときに、診察台からお子さんの様子が見られるように、キッズスペースにカメラを取り付けました。そして、広いパウダールーム、歯科医院特有の匂いを取るための高性能空気清浄機やウオータークーラー、大型モニターなども設置しています。また、清掃もとても大切にしています。院内はもちろんですが、特に医院の周りと駐車場周りの掃き掃除は毎朝私自身がやっています。来院される患者さんだけでなく、地元の皆さまに私自身の顔を覚えていただくきっかけになったら嬉しいですね。とはいえ、設備や環境だけを整えても意味はありませんので、患者さんと接するスタッフにも「おもてなしの心」をしっかりと持ってもらうため、専門講師を招いたマナー講習も受けてもらっています。
【延也院長】私が一人でやっていた頃は、患者さんにスタッフの対応が怖くて話しにくいとも言われたこともありました。しかし今では、以前から来ている患者さんに院内の雰囲気が明るくなったし、すごく皆さんと話しやすくなりましたと言われます。「おもてなしの心」がスタッフに定着してきているのを感じますね。

治療方針はどのようなものでしょうか?

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【延也院長】基本的な治療方針は二人ともに共通しています。まずは患者さんの不安を取り除いてあげることですね。患者さんは自身の歯の状態がどうなっているか、どのような治療をするのか、治療に際して痛みはあるのか、治療費はどのぐらいかかるかなどの不安があるはずです。その不安をとり除いてあげて、笑顔で帰ってもらえるようにしたいですね。そのためにも、歯科医師が単なる歯を削る職人になってはいけないと思っています。それでは医療とは言えません。同じ病気にならないようにしっかりとメンテナンスし、患者さんの意識が変わっていくよう、積極的に働きかけていくことが医療だと思っています。これはスタッフ全員が同じ意識を持っています。だから歯磨きが十分でない患者さんには、毎回歯磨きの仕方まで指導しています。

お互いを認め合うことで、さらに地域に貢献できる体制へ

お二人はどうして歯科医師になられたのでしょうか?

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【延也院長】母方の祖父が歯科医師でした。子どもは全員娘でしたので、歯科医院を継ぐ人がいなかったせいもあり、小さい頃は何も考えずに継いであげるよと言っていました。祖父は地域に根付いた診療をして地元の方からとても慕われていましたから、患者さんの中にいた近所の映画館の方にただで映画を観させてもらっていました。そんな良い思いをしたから継いであげるって言っていたのでしょう(笑)。最初は子どもながら自分で言ってしまったことに従っていただけでしたが、祖父の背中を見ているうちに自分の意思で歯科医師をめざすようになりました。
【翼副院長】父から歯科医師になれとはひと言も言われませんでしたし、無理強いはされませんでしたね。父の背中を見ていて自然に歯科大に入学しましたが、それでも最初は歯科医師になろうと思っていたわけではありません。ですが大学で勉強していくうちに、自分は歯科医師に向いていると思うようになり、気持ちが固まっていきました。歯科医師はどちらかというと技術職的な部分があると思っています。そんなところが私に向いているのかもしれません。

訪問歯科診療をされているとお聞きしましたが?

【延也院長】歩行が難しい方や、外出が困難な在宅療養の方のために訪問歯科診療を行っています。従来の歯科学問は、自分で歯科医院まで来院できる健康な人を対象にして、歯の欠損や虫歯などを修復する学問でした。ですが、歯科診療が必要なのは健康な人だけではありません。なんらかの障害がある人たちにも必要なものです。こういった人たちに対する医療とは、一般的な治す医療ではなく、生活を支援するためのものです。歯科領域にも支援する概念が必要だと考えており、積極的に取り組んでいます。私が東大和市歯科医師会の会長をやっていた頃に訪問歯科診療の必要性を訴え、少人数の歯科医師の協力から始めました。今では歯科医師会の3分の1の先生方が協力してくださるようになってきました。これは今後もずっと続けていきたいと考えています。十分な経験と技術があり、歯科医師として任せられると思える息子が来てくれたおかげで、時間的な余裕もできましたから、今まで以上に充実させられるはずです。
【翼副院長】私自身は、父の治療に関する姿勢を尊敬しています。だからこそ、こういった地域貢献活動は私としても積極的に応援していきたいですね。私が来たことで、父の活動が今まで以上に地域に貢献できるようになればと思っています。

最後に、ドクターズファイルの読者にアドバイスをお願いします。

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【延也院長】本当の“歯磨き”を知っていただきたいと思います。歯ブラシは単なる歯の掃除の道具ではありません。歯の治療のためにあるものです。歯科医師の治療だけで治療は完結するのではなく、患者さん自身が歯を丁寧に磨き続けることによって治療が完結するのだということを知ってもらえたらと思います。
【翼副院長】当院のコンセプト「おもてなしの心」に沿ったスタッフの対応や設備、治療方針は何のためのものかを知っていただきたいと思っています。患者さんが少しでも来院しやすい環境を整えることで、症状が軽いうちに治療もできるでしょうし、気軽にいろいろな相談もしやすくなると思います。これらはすべて患者さんのためものであり、歯の治療に必要なものであることを知っていただければと思います。

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