しっかり噛める喜びをもう一度
細部までこだわるインプラント手術

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました！

Qインプラント治療にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

A

インプラント治療とは、歯を失ってしまった場合にチタン製の人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯をかぶせる治療法です。チタンは顎の骨に固定されるため、本物の歯と変わらないような感覚で噛む力を取り戻すことが望めるのが最大のメリットです。人工の歯にはセラミックを使用し、周囲の歯に合わせた色味を再現するため、見た目にも自然な口元を追求できます。また、周りの健康な歯を守ることも期待できます。手入れの面倒さや噛み心地の悪さから義歯を作っても使用しない方も多くいますが、作った義歯を使わずにいると残っている健康な歯に負担がかかってしまうことも。そうしたリスクの予防もインプラント治療のメリットと言えます。

Qリスク面についても教えてください。

A

そもそも、歯と骨の間にある歯根膜がクッションの役割を果たして歯肉と歯の表面の繊維性の結合を助けて歯周病菌などの侵入を妨げています。しかしインプラントにすると歯根膜がないため、そうした防御機構が弱く、歯周病菌が入ってくると「インプラント周囲炎」が急激に進行してしまう可能性があるのが弱点です。またインプラント手術は、歯肉をメスで切って粘膜骨膜弁を剥離し、骨を露出させてから削っていくのですが、この露出時間が長くなると後の痛みが強く、術後の回復も遅くなり、インプラントも長持ちしなくなってしまう場合があります。そのため短時間で外科治療を行う技術を持った歯科医師選びも必要でしょう。

Q治療前後に気をつけることはありますか？

A

治療前の注意点としては、徹底したプラークコントロールを行って口内を清潔に保っておくことと、喫煙される方はニコチンが血管の血流を阻害して回復が遅れ、結合が悪くなるため数ヵ月前から禁煙をすることです。治療後は激しい運動や入浴、飲酒など血流を促進することは避け、やはりプラークコントロールの徹底化が必要になります。インプラントを長持ちさせるためには、天然歯と同じように適切なお手入れを行っていくことが大切です。日頃のブラッシング習慣と併せて、定期検診をしっかり受けることも重要になります。インプラントが安定した後も、当院では1～3ヵ月に一度はメンテナンスを受けるようにご案内しています。

検診・治療START！ステップで紹介します

1カウンセリングの実施

まずはカウンセリングで、心配に思っていることや希望などをじっくり聞いてくれる。気になることを相談しよう。その後インプラント手術のメリットとリスクについての説明や、同院で対応が可能な治療方法とそれぞれの場合の費用をともに提示してくれる。

2詳細な事前検査と治療計画の決定

歯科用CTで撮影した画像を用いて骨の状態を確認。併せて周囲の歯周組織、虫歯の状態など口内環境についても精密に検査を行っていく。検査の結果を合わせて、手術可能と判断できた場合、患者の希望を考慮しながら治療計画を立て、内容を詳しく説明してくれる。その内容に同意できれば、治療へと進めていく。手術前には、口内の徹底的な清浄のため歯磨きの仕方の指導と、再度の来院での口内環境のチェックが行われる。

3インプラントを埋入

手術部位に部分麻酔、ケースによっては静脈内鎮静法を行い、治療計画に沿って手術を開始。顎の骨にインプラントを埋入していく。術後は院内で休息を取ってから帰宅。手術の翌日に様子を確認し、1週間後に抜糸をして口内全体をクリーニング。手術の痕が治癒し、埋入したインプラントと顎の骨が結合して安定するまで待つ。期間は上顎が3～4ヵ月、下顎で2～3ヵ月が基本。

4かぶせ物の歯を装着

インプラントと顎の骨がしっかり結合したのが確認できたら、歯肉を広げ、人工歯とつなぐためのアバットメントを装着する。その後、歯肉が治癒するまで1～3週間の期間を置いてからかぶせ物の人工歯を装着して治療が完了する。

5定期的なメンテナンスを実施

インプラントを長持ちさせるためには本物の歯と同じように日頃のブラッシング習慣と併せて定期検診が重要。かぶせ物の人工歯を装着した後は、2週間後、4週間後、6週間後の定期検診でインプラントの状態と、噛み合わせの確認を行う。安定したら1～3ヵ月に一度の来院に切り替える。