奥平 圭輔 院長の独自取材記事
奥平クリニック 西立川駅前内視鏡スクエア
(西立川駅)
最終更新日:2024/12/18
西立川駅を出てすぐの場所にある「奥平クリニック 西立川駅前内視鏡スクエア」は、立川・昭島・西多摩エリアの住民の健康を守るかかりつけ医として、内科と消化器内科を中心に診療。院長の奥平圭輔院長は消化器内科の分野で研鑽を積んできた、日本消化器病学会消化器病専門医であり、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医だ。超音波検査を専門とする臨床検査技師、内視鏡の保守や管理を専門とする臨床検査技師、糖尿病の専門知識を持つ看護師などスタッフたちと力を合わせ、病気の早期発見に努めている。エックス線や内視鏡検査にAI診断補助機能を活用しているのも同院の特徴だ。「培ってきた知識や技術力を、西多摩エリアの患者さんに還元していきたい」と優しい口調で語る奥平院長に話を聞いた。
(取材日2024年11月9日)
西立川駅からすぐ、内視鏡検査も受けられるクリニック
患者層を教えてください。
立川近辺や昭島、福生など西多摩エリアの患者さんが多くいらしています。駐車場も用意していますので、青梅から車で来られる方もいらっしゃいます。これまで駅から少し離れた場所で診療を行っていましたが、2023年に移転しました。当院は内科と消化器内科を標榜し、特に内視鏡検査に強みを持っています。遠い病院に行かなくても西立川駅の駅前でスムーズに検査が受けられるのは、患者さんにとっても利便性が良いのではないでしょうか。幅広い年代の方や急な不調の方もいらっしゃるため、インフルエンザなどの検査は別として、あえて予約制にはしていません。吐血や下血があるなどの緊急性によっては、診察の後に続けて内視鏡検査を行うこともあります。
内科と消化器内科のどちらも診ていただけるのですね。
はい。最近では過敏性腸症候群や機能性ディスペプシアの症状に悩むお子さんも増えています。ストレスによって胃やおなかが痛くなる病気なのですが、午前の授業中に何度もトイレに行ったり、日曜の夜になると具合が悪くなったりと、思い当たる節があればいらしてください。大人の方で多いのは糖尿病・高血圧症・脂質異常症といった生活習慣病で、これらは消化器の病気と関連することもありますね。例えば、脂肪肝というのは消化器の病気ですが、そのもとにあるのは生活習慣病です。生活習慣病は肥満を合併しやすく、肥満は逆流性食道炎にもつながりますし、疑わしき症状があれば胃内視鏡検査で調べます。症状を見極めて適切な治療につなげることが私の役目ですから、どのような不調でもまずはご相談ください。
検査設備について教えてください。
病気を早期発見できるよう、設備の充実には注力しています。「背中の痛みの裏に膵炎や尿管結石が潜んでいた」というケースもありますから、血液や尿検査は院内ですぐに結果がわかるよう検査装置を導入。超音波検査は超音波検査を専門とする臨床検査技師が担当し、動脈硬化や病変の早期発見に努めています。また、胸部のエックス線検査や胃と大腸の内視鏡検査に用いる機器には、AI診断補助機能が搭載されています。撮影画像をAIが解析し、病変と思われる部分をマークするものです。医師とAIのダブルチェックにより、検査の精度向上に役立てています。内視鏡担当の看護師や内視鏡の保守や管理を専門とする臨床検査技師が在籍しているのも当院の特徴。大規模病院の内視鏡室がそのままあると思っていただければわかりやすいと思います。検査に不安を感じる方も多いかと思いますが、チーム全員で患者さんをサポートしますから、安心していらしてくださいね。
痛くない・苦しくない内視鏡検査の提供に努める
ご経歴を教えてください。
私は1997年に防衛医科大学校を卒業してからは、一貫して内視鏡検査と消化器の病気の治療に携わってきました。日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医の資格も保有しており、後進に指導を行う立場でもあります。2017年に勤務医時代の上司である都築義和先生から当院を継承したのですが、患者さんの日常にふれられるのは開業医としての喜びですね。培ってきた知識や技術力を、西多摩エリアの患者さんに還元していきたい。そのような思いで診療を行っています。
内視鏡検査では何を意識されていますか?
痛くない、苦しくない検査を行えるよう努めており、胃の検査では鼻から内視鏡を挿入する経鼻内視鏡を導入しています。細いので吐き気を催す心配はほとんどありません。鼻に抵抗のある方には経口内視鏡も行っております。大腸の検査においても、患者さんからのご希望や体型・症状などによって、意識レベルを下げる程度の目的で鎮静剤を活用しています。私は勤務医時代に自分で自分の大腸検査を行い、内視鏡操作でどのような痛みが生じるかも確かめてきました。そういった経験も生かしながら「痛みや苦しみの少ない検査」を行いたい。もちろん、病気を見逃さないことが最も重要ですから、慎重な確認を怠らないのは前提です。
消化器分野でも病気の早期発見が重要なのですね。
ええ。胃がんと大腸がんは日本人における死亡数の多いがんですが、ともに早期発見・治療で完治がめざせます。胃がんの予防と早期発見のためにまずは内視鏡検査を行い、ピロリ菌が陽性の場合は除菌をしましょう。ただし、除菌治療の段階ですでに目に見えないレベルの胃がんができてしまっている場合もあるので油断は禁物です。また大腸がんは食生活の欧米化に伴い増えており、今後もさらなる増加が予想されている病気。まずは便潜血検査を受け、異常があれば内視鏡検査を受けましょう。便潜血で異常があっても自覚症状がない、もしくは「怖い」「恥ずかしい」などの理由で内視鏡検査を受けない方がいらっしゃいますが、症状が出た時には病気がかなり進行していることが多いです。異常が痔によるものか、がんなどの重い病気によるものなのか、内視鏡検査で早めに確認しましょう。
各自の専門性を生かし、チーム医療で患者をサポート
診療時に心がけていることをお聞かせください。
患者さんの話にしっかりと耳を傾け、わかりやすく説明することです。電子カルテを見るばかりでなく、患者さんに向き合って話すよう心がけています。説明の際にはできるだけ専門用語を使わず、イメージがしやすいよう例えを用いて、患者さんと一緒に検査画像を確認します。言葉だけで伝えても自覚症状がなければピンとこないかもしれませんが、画像を見れば患部の状態がよくわかりますからね。患者さんにしっかりと理解してもらうことが大切だと思うんです。
先生はなぜ医師を志されたのですか?
妹の他界が影響しています。私は3人兄弟の真ん中で下に妹がいましたが、私が10歳の時に交通事故で他界しました。通夜の晩、二人きりになったときに手を握ったのですが、その冷たくなった手の感触から、永遠の別れの意味を深く理解することになりました。これを機に「人生は一度しかないからこそ、後悔したくない」という思いが強まったのも、医師の道へ進むことを後押ししました。
人の「命」について深く考えてこられたのですね。
そうですね、私は妹との別れのあいさつがかないませんでした。それが今でも悔いとして残っています。ですので、私の診療の基本にあるのは、別れの時から逆算した医療です。いきなり大病になり焦ることがないよう、普段から健康管理に気を配り、病気になっても早期発見できればと思っています。中には進行したがんが見つかり「どうなってもいい」とおっしゃる方もいますが、痛い思いをするよりも、痛みのない穏やかな生活を送るほうが良いと思うんです。薬の服用量や症状について、時にはご希望にそぐわないこともありますが、それは患者さんに悔いのない選択をしてもらいたいからです。病気は一人で抱え込んでしまうことが多いですが、心配してくれる家族や友人がいることを思い出してほしいですね。私は家族から遺族になるという重い経験をしましたから、残される家族の気持ちが痛いほどよくわかります。
読者へのメッセージをお願いします。
私たちがめざすのは、立川・昭島・西多摩エリアの皆さんの健康を守るかかりつけ医。私は消化器病専門医と消化器内視鏡専門医の資格を持ち、超音波検査を専門とする臨床検査技師、内視鏡の保守や管理を専門とする臨床検査技師、また糖尿病に関する専門知識を持っていたり、主に内視鏡検査に携わったりする4人の看護師がそれぞれの専門知識を生かし、チーム一丸となり患者さんをサポートいたします。患者さんの気持ちに寄り添い、生活背景を踏まえながら悩みを解消できる、そんなクリニックでありたいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とは人間ドック/3万9600円、胃カメラ/1万9800円、大腸カメラ/2万9700円