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倉田 道夫 院長の独自取材記事

倉田医院

(八王子市/西八王子駅)

最終更新日:2023/11/10

倉田道夫院長 倉田医院 main

西八王子駅から徒歩5分の住宅街にある「倉田医院」。1961年からこの地で60年以上診療を続け、倉田道夫院長に代替わりしてから早25年がたった。相談しやすいクリニックとして、長く地域の患者の健康を見守ってきた同院。現在は院長の専門分野である消化器内科の診療や内視鏡検査、また生活習慣病の予防や治療に力を入れる。院長自らも健康にはとても気を配っており、食事や運動の内容など、実体験に基づいたリアルなアドバイスが特徴だ。患者ごとに治療の経過や薬について記録した「私のカルテ」も、医師と患者のコミュニケーションや健康管理に一役買っている。「今の診療スタイルを、この先も大切にしていきたい」と話す倉田院長に、同院の診療内容や心がけについて聞いた。

(取材日2023年10月5日)

患者とともに健康を考え、無理なく行う検査や診療

こちらではどのような診療が受けられるのでしょうか?

倉田道夫院長 倉田医院1

内科全般の診察を行っており、中でもおなかの悩みや内視鏡検査、また生活習慣病のご相談が多いですね。消化器内科は私の専門分野です。当院を継いだ時から内視鏡検査を行っていますが、25年前のことですから当時はまだ導入している開業医は少なく「リスクが大きいのでは」と言われることも多々ありました。ですが「なるべく早く病気を見つけて差し上げたい」という気持ちが強くあり、当時より積極的に取り組んできました。その間に内視鏡もだいぶ進化しており、当院でも定期的に新たな機器への入れ替えを行っています。当院の内視鏡検査は経口で行います。経鼻の勉強もしたのですが、日本人は鼻腔が狭いので鼻出血を起こしてしまうことがよくあるため、経口を選択しました。ごく細いカメラで行いますから、嘔吐反射も比較的感じにくいかと思います。またご希望に応じ、鎮静剤を使用することも可能です。

生活習慣病の治療について教えてください。

むやみに薬を出すことはせず、まずは食事の見直しと日々の運動をお勧めしています。「薬がないと不安」という方もいらっしゃいますが、まずはこの2つを実践していただいて、3ヵ月くらい続けても改善しなかった場合に薬の処方を検討していきます。食事や運動といった生活習慣の見直しについては、漠然と「運動しましょう」と言ってもピンとこないでしょうから、食事や運動の内容は具体的にアドバイスするようにしています。働き世代の方に取り入れやすいのは、歩くことですね。最初は5分程度でいいんです。それが続けば10分歩けるようになり、自然と15分、30分と歩けるようになる。いきなり無理をせず、できることから始めると良いですね。

先生ご自身も健康に気を配られているそうですね。

倉田道夫院長 倉田医院2

50歳を超えた頃から1日8000歩を目安に歩いており、60歳を過ぎた今もそれを続けています。歩くことは本当に大切です。さらに筋力トレーニングを取り入れ、睡眠時間も十分に取っています。また朝食は毎日同じメニューです。和食が基本で、納豆やキムチなどの発酵食品は必ず一品取り入れ、あとは焼き魚・お味噌汁ですね。魚の種類こそ違えど毎日このメニューですが、飽きることはありません。お昼の仕出し弁当は日によって変わりますが、夕食は軽めに。寝る3時間前には済ませています。患者さんにアドバイスするからには、私も健康でいなくてはなりませんからね。できるだけ薬に頼らない体づくりをして、この実体験を診療に生かしています。

さまざまな取り組みで、患者の安心感と利便性を高める

「私のカルテ」というものを導入されているそうですね。

倉田道夫院長 倉田医院3

はい。これは治療の経過や検査結果、薬の情報などを記載して患者さんにお渡ししている資料です。ご自身の健康状態を把握していただくと同時に、患者さんと医師とのコミュニケーションを深めることを目的に発行しています。こちらに今までの経過がすべて入っていますので、患者さんにとってメリットのあるものだと思います。ですので、他院で受診される際にお持ちになれば、そちらの先生方の参考にもなると思いますよ。

診療を予約制にされたのはなぜですか?

一つは患者さんの待ち時間の軽減、もう一つは感染症対策のためです。ただ予約制とはいいながらも、患者さんは生身の人間ですから臨機応変に対応できるようにしています。そのため機械による予約システムではなく、必ず電話でお伺いするようにしています。例えば「急におなかが痛くなって……」「いきなり具合が悪くなって……」とおっしゃる患者さんは、すぐにお越しいただかなくてはいけないこともありますから、お電話である程度容体を伺って、都度判断の上対応しています。また発熱のある方には院外の専用スペースで対応していますので、ご予約の際に発熱の有無をお聞かせください。

診療の際に心がけていることをお聞かせください。

倉田道夫院長 倉田医院4

一人ひとりにしっかりと向き合いながら、患者さんとの会話を大切にしています。実は勤務医時代は検査結果だけを見て、患者さんのお話を二の次にしていたこともありました。ですが、いざ開業してみると、お話を伺ってみないことには診察になりません。これでは医師の仕事とはいえないと思いました。他愛ないお話の中にヒントが隠れていることもありますし、患者さんの中にはお話しされることで気持ちが軽くなる方もいらっしゃいます。皆さん痛みや悩みがあるからこそ来院されるのですが、診療後は笑顔でお帰りいただきたいですね。緊張されている患者さんにはなるべくフランクに接して、気軽に話せる雰囲気づくりを心がけています。

コミュニケーションを重視した今のスタイルを大切に

こちらのクリニックは先生で2代目だそうですね。

倉田道夫院長 倉田医院5

父が1961年からここで開業しており、小さい頃からその姿を見ていたので、当たり前のように自分も医師になろうと考えていました。帝京大学医学部を卒業後は消化器肝臓研究室へ入りまして、学位を取った後、外部の病院へ勤務しました。ここを継ぐ前は上尾の病院に勤めていまして、もう少し勤務医として経験を積んでから継ごうと思っていたのですが、父の体調不良で急きょ戻ってくることになりました。最初の1年ほどは上尾の病院とかけ持ちをしながら診療を続けていましたが、勤務医と開業医では仕事の内容も異なりますし、環境が一変してしまったので大変でした。継いだ当初は患者さんも非常に少なくて、不安もありました。ですが、そのぶん自分の考える診療スタイルを確立することができたので、今思うと良かったのかもしれません。

今後の展望をお聞かせください。

地道に診療を続けるうちに徐々に患者さんも増えてきて、おかげさまで25年がたちました。これまでと同じくスタッフたちと力を合わせながら、皆さんの健康管理のお手伝いをしていきたいと思います。そのためにも、自分自身の健康にますます気をつけなければなりません。また私の息子も消化器内科の医師なのですが、もしかしたら一緒に診療をする日が来るかもしれません。どのような体制になっても、気軽に足を運べる相談しやすいクリニックであり続けたいと思います。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

倉田道夫院長 倉田医院6

さまざまな情報があふれている現代、何が正しいのかわからなくなって混乱してしまう方も多いですね。私でよければ診療時になんでも聞いてください。医学的見地に基づいた意見を聞くことで、情報が整理されて気持ちがすっきりするかもしれません。お電話での対応は難しいのですが、ホームページからの医療相談をお受けしています。当院に受診歴のある方でしたら相談可能ですので、そちらもぜひご利用ください。

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