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お尻の出血は他の病気の可能性も考慮
専用フロアで行う痔の診療

おなかクリニック

(八王子市/八王子駅)

最終更新日:2025/06/09

おなかクリニック お尻の出血は他の病気の可能性も考慮 専用フロアで行う痔の診療 おなかクリニック お尻の出血は他の病気の可能性も考慮 専用フロアで行う痔の診療
  • 保険診療

受診に対するハードルの高さから、誰にも言えず悩みを抱えている人も多い痔の症状。2024年の全館リニューアルに際して、一般診療の患者の目を気にすることなく受診できるようにと、お尻の診療専用フロアを設けた「おなかクリニック」。一つのフロアに診察室、手術室、リカバリー室、手術着に着替える更衣室などをそろえ、効率的に診察や手術が行える体制を整えた。痔の日帰り手術は年間約370件(2024年1月~2024年12月)実施しているという。そんな診療の中心を担うのが、日本大腸肛門病学会大腸肛門病専門医である羽田丈紀(はだ・たけのり)先生。受診のタイミングや痔の治療のこと、市販薬の使用など、気になる痔についての疑問を、羽田先生に答えてもらった。

(取材日2025年2月18日)

痛みや出血、肛門からの飛び出しが痔の主な症状。早めの受診で、生活習慣の改善と薬による治療で済むことも

Qお尻に違和感があるのですが、痔でしょうか?
A
おなかクリニック 痔は種類も症状もさまざま。どんな症状でもまずは医師に相談を

▲痔は種類も症状もさまざま。どんな症状でもまずは医師に相談を

痔は大きく分けて、イボ痔(痔核)、切れ痔(裂肛)、痔ろう(あな痔)という3つがあります。代表的な症状は痛み、出血、肛門から飛び出すなどですが、かゆみや違和感があるという方もいます。ですので、何か違和感があったり、生活する上で不便を感じたりするようでしたら一度クリニックでの診察を受けていただきたいと思います。一般的に痔は症状がある場合が治療対象となります。大腸内視鏡検査などで痔の存在を指摘されても、症状がなければ治療をしなくてもいいという場合が多いです。

Qどのくらいの痛みがあったら受診すべきしょうか?
A
おなかクリニック 出血がある場合は他の病気も考えられる。早めの受診が大切だ

▲出血がある場合は他の病気も考えられる。早めの受診が大切だ

排便時のみ痛いというのも立派な症状ですから、普段は痛みがなくても、排便時に毎回痛いのでしたら受診したほうがいいでしょう。痛みとともに出血がある、痛みがなくても出血があるなど、出血は受診目安の一つです。出血があると大腸がんなど痔以外の病気も考えられるため、一度受診して診断を受けていただくと安心だと思います。飛び出るという症状も、自分で押し戻さないと戻らない状態になってから受診される方が多いですが、自然に戻るかどうかで、病気のグレードが分かれます。そのグレードによって薬での治療が可能か、手術が必要か変わってきますので、症状があるときは早めに受診を検討していただきたいです。

Q市販薬を使ってもいいですか?
A
おなかクリニック 市販薬も使用も問題ないが、症状が変わらなければ受診の検討を

▲市販薬も使用も問題ないが、症状が変わらなければ受診の検討を

もちろんいいと思います。特に若い女性は受診のハードルも高いと思いますので、まずは市販薬を試されるといいのではないでしょうか。ただ、市販薬で出血の症状がなくなったことに安心して、大腸がんなどの兆候を見逃してしまうのが怖い点です。出血に関しては一度クリニックを受診して、痔以外の病気がないことを確認していただきたいです。出血がなく、飛び出る・痛いといった症状も市販薬を使って日常生活が送れている状態でしたら、そこまで受診を急ぐ必要はないと思います。2、3ヵ月使い続けても症状が変わらない、または進行してしまっていると感じたら、クリニックでの診察を受けてください。

Qどのような治療を行うのでしょうか?
A
おなかクリニック 同院では事前準備の必要なく日帰り手術を受けることができる

▲同院では事前準備の必要なく日帰り手術を受けることができる

痔の治療で一番大事なのは生活習慣、排便習慣の改善です。排便時の強いいきみや長時間トイレにこもるといった、肛門に負担のかかる習慣の改善をめざします。それでも症状が良くならなければ、薬を使用していきます。薬には飲み薬と塗り薬があり、塗り薬はお尻の中に入れて使う挿入タイプが中心です。加えて患部の血流を良くするための飲み薬や、お通じを良くするための飲み薬なども使用します。それらで改善しない場合は手術となります。当院の痔の手術は日帰りで、下剤など事前の準備はほぼ必要なく受けられます。局所麻酔や仙骨硬膜外麻酔など症状に合わせて行い、気づいたら終わっていたと感じられるくらい負担の少ない手術をめざしています。

Qお尻の出血で考えられる痔以外の病気について教えてください。
A
おなかクリニック 痔だけでなく、全身を含めた診察を心がけている

▲痔だけでなく、全身を含めた診察を心がけている

一番気をつけなければならないのは大腸がんです。健康診断の便潜血検査の結果を確認し、60歳以上で一度も大腸内視鏡検査の経験がない方などには、大腸内視鏡検査の予定を組むこともあります。痔ろうは若い男性に多い病気ですが、痔ろうを併発することが多いクローン病も20、30代に発症しやすい病気です。口内炎を繰り返す、食欲がない、おなかがよく痛くなるなどの症状がある場合は、大腸・胃の内視鏡検査を行い、クローン病による痔ろうではないかを確認します。ほかに潰瘍性大腸炎などが隠れている可能性もあります。お尻のことだけに集中して他の病気を見落とさないように、正しい診断に努めていきます。

ドクターからのメッセージ

羽田 丈紀先生

今は市販薬も発達していますので、使うのは決して悪いことではありません。ですが、お尻は自分では直接見ることができず、自己判断が難しい場所です。出血は大腸がんなどの兆候である可能性も考えられます。また、痔ろうは薬では治癒が難しい病気です。正しい診断がないと治療が合っているのかわかりませんので、一度専門のクリニックで診察を受けることをお勧めます。その後、市販薬を使用するという選択もいいと思います。当院のお尻の診療は、広々とした専用フロアで受けることができ、診察には必ず女性スタッフがつきます。受診しやすいクリニックをめざし、お尻の悩みからの解放を手助けしていきたいと思います。

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