全国のドクター8,992人の想いを取材
クリニック・病院 161,454件の情報を掲載(2020年2月23日現在)

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 日野市
  4. 豊田駅
  5. 小松医院
  6. 日名子 尚子 院長

日名子 尚子 院長の独自取材記事

小松医院

(日野市/豊田駅)

最終更新日:2019/08/28

37347 %e5%b0%8f%e6%9d%be%e5%8c%bb%e9%99%a2

JR中央本線豊田駅の北側、国道20号線日野バイパスから少し入った場所に位置する「小松医院」。院長の日名子尚子先生は、前院長の三女で同院の2代目となる。周囲を緑に囲まれた同院は、入口の前にある、見上げるようなモミの木が特徴的だ。同院は開業して60年という歴史のあるクリニックで、患者も3世代続けて受診しているなど、長く通っている患者も多い。「かかりつけ医として大事なことは、患者さんが最初に受診する窓口としての機能を持ち、必要があれば専門の先生に紹介する橋渡しをすることです」と日名子先生。患者の疾患や性格に合わせて病診連携のパイプをいくつも持つ。前院長の意志や診療を受け継ぐ地域医療について、詳しく話を聞いた。
(取材日2019年3月19日)

先代の意志を引き継ぎ、地域の健康を守る

院長に就任されたのはいつ頃ですか?

1

2017年7月から父に替わって院長に就任しました。父は現在92歳ですが、今でもときどき、一緒に勉強会へ参加しています。代が替わったことを患者さんに伝えると、「まだ替わっていなかったの?」と言われたり、長年通われている患者さんで、父が元気にしているかを気にかけてくださる方もいらっしゃいますね。父は医師会でさまざまな活動に関わってきましたが、私も日野市医師会でさまざまな役割を担当させていただいています。最近は日野市の休日準夜診療所の移転、再立ち上げに関わらせていただきました。休日準夜診療所は2018年2月に建て替わった医師会館内にあり、医師会メンバーの担当性で内科と小児科の診療を行っています。私も父と同じように、積極的に地域貢献をしていきたいと思っています。

こちらでは障害者の診療や訪問診療も行っているそうですね。

はい。積極的に障害がある方の診療を行っていた父の意志を引き継いでいます。私自身も、力を入れていきたい部分です。障害がある方は、その方によって必要な配慮が異なり、風邪の治療や予防注射だけでも受診を断られてしまうことがあるんです。お力になれるよう、当院では決して断らないようにしています。また、一般の訪問診療と合わせて障害者施設にも訪問しています。外来が忙しいので、週に1度ですが、昼休みの時間を使って訪問しています。私一人ではなかなか難しいですし、1件に30分以上かかるので、どうしても件数が限られてしまいます。自分がどうしても行けない場合は、往診専門の先生にお願いすることもあります。日野市医師会では在宅医療を推進していて、在宅医療を行っている先生たちが集まって副主治医の輪番制を取っています。担当する主治医がどうしても訪問できないときに、代わりに診療を行うような仕組みです。

さまざまな連携にも力を入れているのですね。

2

そうですね。かかりつけ医として患者さんを最初に診察し、必要があれば専門の先生や大学病院をご紹介しています。私で診療が可能な場合はもちろんそのまま診ていきます。これは私の専門である循環器に限らず他科でも同じです。検査だけを大きな医療機関に依頼し、その後の診療は当院で行う場合もありますし、高度な医療を終えて落ち着いた患者さんが、紹介されてくる場合もあります。またすぐ近くの日野市立病院が混んでいて、当院を紹介されたというケースもあるように、病診連携には力を入れています。症状が悪化しないための予防的な措置をしたり、病気になった後に再発しないようにきめ細かなアドバイスや指導をするのも、クリニックの役目だと思っています。

患者の生活に寄り添い、できることから改善する

診療の際、気をつけていることについて教えてください。

3

患者さんの個性やライフスタイルに寄り添って、できそうなことから一緒に始めてみましょうと話します。最初からあれをやれ、これをやれでは、モチベーションが保てませんし長続きしませんよね。小さなことでもいいので、できそうなことから一つずつ指導するようにしています。病気は医師が治すものではなく、患者さん自身が治そうとする気持ちを持つことが重要です。私たちはそれを手助けしているに過ぎません。生活習慣病や慢性疾患の方は、無理をせず長く病気と向き合っていくことが非常に重要だと思っていますので、病気と向き合いながら普段通りの生活が送れるよう、治療を焦らせないようにしています。ただ患者さんの中には、一生懸命に改善をしようと思うあまり、神経質になってしまう方もいるので、ときには手を抜いて、気を抜いて、楽しく過ごすことも大事ですとアドバイスしています。

ところで、先生はなぜ医師になろうと思われたのですか?

同じ医師である父の影響はあまりなかったかもしれません(笑)。もともと理系は好きでしたが、自分が医師になる姿はあまり想像できませんでした。ただ、医学部に進学した際、父の医療活動の話をよく聞かされたことを覚えています。入学後も、将来どんな診療を行うのかというイメージがわかず、どの診療科を選んだらいいのかもわかりませんでした。ところが不思議なもので、さまざまな研鑽を積むうちに自然と意思が固まっていったんですね。東京医科大学大学院の公衆衛生学教室に入り社会医学研究を行いながら、八王子医療センターで臨床研修を受けました。そして臨床経験を積むうちに、医師としての自覚が芽生えていった感じです。

最終的に循環器内科を選ばれた理由をお聞かせください。

4

八王子医療センターの循環器内科を研修で回ったとき、たいへん忙しい科で、しかも指導してくださった先生方が非常に厳しくしてくださいました。そこで鍛えられたことが非常に自分の糧になったので、循環器内科に進もうと決めました。多くの循環器の患者さんを診てきましたが、心筋梗塞で運ばれてくる救急の患者さんも数多くいましたね。残念なことに亡くなる方もいましたし、助かっても心不全が長く続く方もいました。昨日までは元気だったのに、高コレステロール血症や糖尿病を放っておいたために、人生が一転してしまうことがあるのです。生死の境をさまよう患者さんを数多く診てきて、何とかもっと手前で自分にできることはないだろうかと考えるようになりました。今は健診や診察を通して、生活習慣病を早期発見し、早期治療に結びつくように努めています。

高齢者が長く元気でいられる取り組みを行いたい

休日はどのように過ごされているのでしょうか。

5

音楽が好きで、以前からフルートを吹いていたのですが、数年前からアコーディオンも演奏するようになりました。主人がギタリストで、ずっと一緒に演奏をしていたのですが、あるときアコーディオンもやってみない?と言われて始めたのがきっかけです。フルートを吹いていたときも、たまに動画サイトにアップしていましたが、今はギターとアコーディオンの演奏もアップしています。患者さんの中にも何人か見てくださっている方がいるようで、うれしいような恥ずかしいような気持ちです(笑)。

今後の展望をお聞かせください。

当院では、高齢の患者さんが多いので、病気の予防はもちろん、診療以外でできることがないかと考えています。例えば認知症予防の取り組みとして、待合室で歌を歌うなど、音楽を取り入れたことをやってみたいですね。年を取るとどうしても引きこもりがちになり、病院に行くくらいしか外出しなくなることも多いとお聞きします。社会性が乏しくなると、体や精神面にも影響が出てくると思いますので、音楽に合わせて体操をしたり、声を出したりするのはとても良い刺激になるのではないでしょうか。皆さんが長く健康でいられるにはどうすればいいかを、常に考えていきたいですね。

最後に患者さんや読者に向けたメッセージをお願いします。

6

今後は、禁煙治療も行う予定です。特に循環器や呼吸器疾患は禁煙が重要ですからね。もし少しでも気になるようでしたら、気軽に相談していただきたいです。また、日々の中で、病気というほどでもないけれど、体の具合がなんとなく悪いということってありますよね。こんなこと相談してもいいのかなと迷うこともあるかと思いますが、遠慮なく相談していただければと思っています。

Access