唾液検査で自分の口の中を理解する
予防歯科の重要性
アベニュー歯科クリニック大泉学園
(練馬区/大泉学園駅)
最終更新日:2023/05/24


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近年、口の中の健康と全身の健康がリンクしているという話題がメディアなどでも取り上げられるようになった。しかし、自分の口の中をきちんと理解して効果的な予防対策ができている人は、いったいどのくらいいるのだろうか。自分がどのくらい虫歯や歯周病になりやすくて、口の中の弱点がどこなのか、それを踏まえた上での毎日のケアはどうすればいいのか、実際にはわからないことだらけなのではないだろうか。これからは歯科が健康寿命延伸のためにもっと働きかけていくべき、とさまざまな施策で予防歯科の重要性を訴えている「アベニュー歯科クリニック大泉学園」の高野悟院長に詳しい話を聞いた。
(取材日2023年4月3日)
目次
自分を知り歯の健康を通して体の健康も守ろう
- Q予防歯科のメリットは何でしょうか?
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A
▲かかりつけを持ち、定期検診を受けることが大切
熱心に子どもの予防歯科に取り組む親御さんが増えていて、小児の虫歯は激減しています。一方で、青年期の虫歯は期待されるほど減っていないのです。親の手を離れる学生時代に虫歯が急増していることが伺えます。いろいろな原因が考えられますが、かかりつけの歯科を持ち、定期検診を受けることはご自身の歯のために大切なこと、と理解してもらえるように予防歯科の裾野を広げる試みを続けていきたいです。
- Qどうして予防歯科に熱心に取り組まれているのですか?
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A
▲虫歯や歯周病にならないための環境を獲得することこそが大切
矯正歯科をするほどではないが歯並びに問題がある方、歯は残っているが良い状態とは言えない方、痛みなどの症状がないために治療を放置されている方、虫歯治療を繰り返した結果歯を失ってしまう方、そんな方々がたくさんいらっしゃいます。日本は歯科医院の設備も歯科医師の技術力も世界でトップクラスにあるにもかかわらず、予防歯科の意識が浸透していないために高齢になったときに残っている歯の本数はとても少ないといわれているのが現状です。歯は削ると二度と元には戻りません。虫歯にならない・歯周病にならないための環境を獲得することこそが大切です。その思いを多くの方に伝えたいのです。
- Qこちらで唾液検査を必須とされている理由はなぜですか?
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A
▲実際の唾液検査キット
虫歯などの疾患のなりやすさを数値化することができるからです。まず唾液の出ている量を調べます。唾液は消化作用や食べ物をまとめる食塊形成、口の中の粘膜を守る湿潤作用などさまざまな役割があります。唾液の量が少ないと、お口の中が乾いて清掃作用も期待できません。ですからきちんと適切な量が出ているかはとても重要です。さらに唾液を培養し、虫歯(う蝕)の原因菌であるストレプトコッカス・ミュータンス菌、奥歯の溝など深い部分で虫歯の原因となるラクトバチラス菌がどのくらいいるか調べます。さらに唾液を薬に反応させ、食べたときにつくられる酸を自分でどの程度中和できるかという、虫歯に対する防御力を調べます。
- Q唾液検査の結果をどう予防歯科に生かすのですか?
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A
▲客観的な数値で口の中の健康状態がわかる
こういった検査をすることで、きちんと客観的な数値でお口の中の健康状態が患者さんの状況が示されますので、それを理解した上で適切な予防へとつなげていただきたいですね。これからどうすれば良い状態を保つことができるか、ということを歯科衛生士と一緒に考えて取り組んでいただきたいのです。歯科衛生士は口腔衛生を指導するプロです。決して定期的にお口の中をきれいにしてくれるクリーニング屋さんではありません。お口の中の構造的な弱点を合わせて、患者さんお一人お一人に適切な予防策を立てて健康へと導くパートナーと思ってください。
- Q定期検診も大切なのですね。
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A
▲歯科衛生士によるプロフェッショナルなケア
定期検診は患者さんご自身の日々のケアがきちんとできているかチェックする場です。ですから患者さんに日々のケアをしていただかないと成立しません。ぜひ、汚れがついていないくて素晴らしいです、と言われることを目標としてください。磨き残しがあれば指摘し、適切な磨き方をお教えします。定期検診は次の改善につなげる場なんです。歯科衛生士も患者さんが予防歯科への意識を持ちモチベーションを高められるよう、いつも頑張っています。また歯ブラシや洗口剤、デンタルフロスなど、たくさんあるオーラルケア商品の中でもどんなものが患者さんに適しているのかのご相談も大歓迎。お使いのものや気になるものをお持ちいただいてもいいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とは唾液検査(キット代)/3300円
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マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。