小林 信介 院長の独自取材記事
上野毛脳神経外科クリニック
(世田谷区/上野毛駅)
最終更新日:2026/08/06
東急大井町線・上野毛駅から徒歩2分の「上野毛脳神経外科クリニック」。小林信介(こばやし・のぶすけ)院長が、脳や脊椎・脊髄に関する悩みを気軽に相談できる場所をつくりたいと、2012年に開業したクリニックだ。大学病院時代の経験に基づく精密な検査と治療を、患者一人ひとりに丁寧に寄り添いながら行ってきた。今ではすっかり地域になじみ、子どもから高齢者まで、日々多くの患者が訪れている。開業時から閉塞感と圧迫感が少ないオープン型MRIを導入しているが、2024年夏に新機種へ変更。これまでより短時間で緻密な画像を撮影できるようになった。なかなか改善しない頭痛についても研究を重ね、諦めずに向き合う小林院長に、診療にかける思いを聞いた。
(取材日2026年5月11日)
オープン型MRIによる迅速な検査・診断
まず、開業までの経緯を教えていただけますか?

2012年に開業する前は昭和医科大学の脳神経外科に准教授として勤務していました。同大学病院では多くの手術に関わり、とてもやりがいがありましたが、一方で歯がゆさもありました。例えばMRI検査の必要性が判断されても、実際に検査が実施されるまで数日から1週間ほどかかり、緊急性がない限り結果が出るのは数日後です。大学病院は待ち時間も長めで1日がかりになることも多く、何度も会社を休まなければいけない方もいました。検査をためらい早期発見を逃すことのないよう、もっと気軽にMRI検査が受けられる場所が必要だと痛感し、開業を決意しました。
クリニックでは珍しいMRIを導入しているのですね。
MRIと聞くと従来のトンネル型をイメージする方も多いかもしれませんが、当院では先進のオープン型MRIを採用しています。圧迫感や閉塞感を抱きにくいので、小さなお子さんや閉所恐怖症の方でも安心して検査を受けてほしいと思います。2024年夏には新型モデルに切り替えて、より短時間で精密な画像を取得できるようになりました。診察、検査、結果説明まで当日中に完了するので、不安なまま何日も待たなくて済むというメリットもあります。即日検査を希望する場合は、事前にお電話をいただければ空いている時間を案内することも可能です。混雑時はお待ちいただくこともありますが、気軽にお問い合わせください。
MRI検査のほかに、重視している検査はありますか?

痛み、しびれ、めまい、物忘れといった症状の原因を突き止めるために、脳や脊椎・脊髄の器質的な問題を視覚的に把握できるMRI検査は極めて有用です。しかし、画像データだけですべてがわかるわけではないという点にも注意しています。画像上は何の問題がなくても症状が消えないなら「気のせいです」では済ませません。画像では見えない原因を探るため、より丁寧な診察を行います。ちょっとした生活上のアドバイス、先々の展望、再受診の目安など、患者さんの安心につながる何らかの情報を伝えるように心がけています。プライマリケアクリニックならではの患者さんとの距離の近さを生かして、地域の皆さんの健康と生活の質向上をサポートしていきたいです。
頭痛から脳卒中、頭部打撲まで幅広く診る脳の専門家
現在、どのような患者さんが多く来られていますか?

脳神経外科は一般的に65歳以上の方が中心なのですが、当院では20〜50代の働き世代がボリュームゾーンですね。最も多い訴えは頭痛で「脳梗塞など重篤な病気由来かどうか鑑別してほしい」「しつこい頭痛を何とか治してほしい」という2パターンのニーズがあるように感じています。慢性的な頭痛で市販の鎮痛剤を常用している方、脳卒中の家系で遺伝的なリスクが不安だという方からの相談もよくありますね。そのほか、認知症を心配して来院される方も少なくありませんが、若年性認知症への不安を抱える若い方が増えているように思います。また、近隣には幼稚園、保育園、小学校などがあり、不意の事故で頭を打ったお子さんなども診ています。
頭痛の治療で工夫されていることはありますか?
これまで、頭痛について学びを深め、専門的な頭痛治療も一通り行ってきました。ですが、患者さんの中にはなかなか症状が改善しない方がいるんです。全体の割合からすると数は少ないものの、仕方がないと見捨てることはできません。これまで培った知識を生かして、生活習慣や食事・栄養のアドバイスなどを行っています。栄養のバランスは心身の健康を保つ上で重要な要素です。実際、ビタミンB2は片頭痛対策に役立つとされており、頭痛のほか、不眠やめまい、発達障害との関連性も注目されているんですよ。
認知症の診断と治療も行っているのですね。

認知症が心配な方に対してはMRIで脳の萎縮の有無を確認し、神経心理検査で認知機能のレベルを評価するなど、必要な検査を行った上で診断しています。速やかに治療へ移行することが大事なので、基本的には受診日当日に診断をつけるようにしていますね。服薬治療は当院でも行っていますが、アルツハイマー型認知症の新薬であるアミロイドβ抗体薬の処方をご希望の場合は専門の医療機関を紹介しています。また、介護保険の申請や福祉サービスの利用についてのアドバイスも得意としているところです。ご本人はもちろん、ご家族の不安も大きい認知症だからこそ、相談窓口として信頼できるケアマネジャーを紹介しています。できるだけ早く介護や福祉の支援につなげて、認知症の方が生活の質を保てる体制を整えたいと考えています。
脳疾患に加え、脊椎・脊髄疾患にも強み
脊椎・脊髄疾患にも精通していると伺いました。

頭・首・背中などの痛み、手足のしびれ、めまいなどの症状は、脳だけではなく脊椎・脊髄に起因するケースもあります。そのため、頭部のみならず脊椎・脊髄を含めてトータルに診察しなければいけません。私は2002年から2年間、ドイツのギーセン・マールブルク大学病院の脳神経外科で、椎間板ヘルニアや新生児の脊髄髄膜瘤などについて学びを深めました。脊椎・脊髄疾患を脳神経外科医が数多く診るのが当たり前という欧米ならではの環境の中での経験は、現在も独自の強みとなっています。「脳神経外科と整形外科のどちらを受診すべきか?」と迷ったときも、MRIを活用して迅速に診断しているので、安心してご相談ください。
スタッフさんたちも明るく温かな方ばかりですね。
私が特に指導したわけではないのですが、自発的に患者さんに優しく接してくれて、本当に助かっています。閉所恐怖症の方は意外に多くて、筋骨隆々な男性が小さく震えているなど、見かけではわかりません。そんなときもスタッフは敏感に察し、検査前から丁寧に声かけをして緊張をほぐしてくれるんですよ。スタッフたちはこれまで数多くの閉所恐怖症の方の検査を行って経験を積んでいるからこそ、こうしたきめ細かな対応が可能なのだと思います。赤ちゃん連れのお母さんに対して、「お子さんを見ていますね」と自然に寄り添う光景も当院ではよく見られる光景です。ですが、実際はなかなかできないことだと思いますし、彼女たちには感謝しかありません。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

クリニックに足を運ばれる方は、皆さん何かしらの求めるものがあるはずです。それが何なのか正しく理解して、できる限り希望をかなえる診療を追求しています。症状の原因究明に関して、院内で先進のMRIを用いた精密な検査を行えるというのは、クリニックレベルではなかなかない強みといえるでしょう。手術が必要となった場合も、疾患に合わせて適切な施設を紹介することも可能です。まれではありますが、長引く頭痛からくも膜下出血が見つかる例などもあります。「頭痛持ちだから」「いつものことだから」などと放置せずに、早めに受診するようにしましょう。脳だけではなく脊椎・脊髄も含めて原因を探れるのが私の強みです。頭や首の痛み、認知の問題などでお悩みの方は、気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは脳ドック/2万9800円~

