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横川 智之 院長、横川 桂 先生の独自取材記事

横川レディースクリニック

(足立区/竹ノ塚駅)

最終更新日:2022/08/26

横川智之院長、横川桂先生 横川レディースクリニック main

大学病院や総合病院で産婦人科の医師として研鑽を積み、医師として50年以上の経験がある横川智之院長が2002年に開業した「横川レディースクリニック」。2020年からは横川院長の娘である横川桂先生が常勤医として加わり、体制がより強化された。横川院長が長年大切にしてきた「自然なお産を大切にする」診療方針や、内科・小児科の併設で「ゆりかごから墓場まで」を実現するための診療体制は桂先生に受け継がれ、二人の温かな人柄と親身な対応を頼りに遠方からも患者が訪れる。「これだけたくさんの病院がある中で、当院を選んでくれたことに感謝しかない」と話す二人に、診療にかける思いやこだわりについて聞いた。

(取材日2022年2月18日)

妊婦が主役の自然な出産をサポート

桂先生が加わられ、診療体制が厚みを増したと伺いました。

横川智之院長、横川桂先生 横川レディースクリニック1

【桂先生】当院は、開業当初からの院長の思いである「ゆりかごから墓場まで」を実現するため、産科に内科、小児科を併設しているのが特徴。2020年に私が常勤になってからは、院長と、各診療科の先生方と協力しながら診療にあたっています。内科は産科で起こりうる合併症への対応をはじめ、風邪などの体調不良、妊娠中や出産後の薬の服用などの相談まで広く受けつけていますし、小児科では出生後すぐの新生児から継続的に成長を見守っています。お産からずっと同じ先生が診てくれるので、患者さんも安心して受診できるのではないでしょうか。産後、自分のことが疎かになりがちなお母さんたちにも、ぜひ頼りにしていただきたいですね。

それはうれしいですね。お産については、どんな方針のもとで行われているのですか。

【横川院長】お産は妊婦さんが主役。その頑張りをサポートするのがわれわれの役割だと考えています。私が早くから立ち会い出産を導入してきたのも、妊婦さんが安心してお産に臨むために必要だと考えたから。医師と患者、そして家族、全員がお産の現状を理解して、わかり合いながら一緒に進めていく医療をめざしてきたのです。
【桂先生】院長がずっと掲げてきた、自然分娩第一の方針も継続しています。分娩が長引いたり、陣痛が弱くなったりして妊婦さんの安全確保が急がれる場合を除いて、基本的に陣痛促進剤は使いません。何らかの手が加わると、かえって分娩がきつくなったり、事故につながったりする可能性もあります。きちんと準備をした上で自然に任せるのが、一番安全なお産であるというのが当院の考え方です。

自然分娩に向けた準備とは?

横川智之院長、横川桂先生 横川レディースクリニック2

【横川院長】妊娠中も継続的に体を動かすことが最大の準備です。よく歩き、スクワットなどを取り入れて適正な体重を保つことで、分娩が軽くなることが期待できますし、帝王切開になる確率も低く抑えやすいんですよ。診療時には一人ひとりに合った体重管理のアドバイスをするほか、管理栄養士による栄養指導、ヨガやマタニティービクスなどの運動プログラムなどを提供しています。特に里帰り出産の場合、母体と胎児を思うあまり過保護になるおじいちゃん、おばあちゃんが多いことに注意が必要。守られ過ぎて運動不足になり、里帰り中に体重が増えてしまうケースはとても多いんです。お産は病気ではないので、掃除も、洗濯も、できる限り進んでやりましょうとお話ししています。

できる限り妊婦の要望に応え、満足度を追求

院内は広々として過ごしやすいですね。

横川智之院長、横川桂先生 横川レディースクリニック3

【桂先生】2019年のリニューアルで、機能性が各段に向上しました。院内は全面バリアフリーで、当院の方針である「自然なお産」をめざす妊婦さんたちがよりリラックスして、自然体で過ごせるよう、温かみのある色調で統一しています。また、内科と小児科を併設したクリニックであることから、その利便性を十分に享受してもらいつつ、感染症などの不安を感じずに済むように、各診療科の患者さんの動線が分かれるよう配慮しました。
【横川院長】特に産科は、小児科や内科とは少し離れた場所に設置していているので、落ち着いて過ごしていただけると思います。赤ちゃんの心拍と母体のおなかの張りをグラフ化するNST(ノンストレステスト)を3人同時に行えるようになり、待ち時間が減ったこともリニューアルの効果ですね。

スタッフの皆さんの明るく、親身な対応も印象的です。

【桂先生】たくさんの病院がある中、当院を選んでくださった患者さんに満足していただけるよう、一人ひとりを感謝の思いで迎え、送り出すことを徹底しています。当院を出るときに「何かあったら、また相談しよう」と思ってもらえるように、一つ一つの応対を疎かにしないようにしたいですね。スタッフの皆さんは、皆気配りができ、気さくな方ばかり。当院に来たばかりの頃から、さりげなくサポートしてもらってとても助けられました。今後は、新しく加入するスタッフも同じ思いで診療に臨めるよう、明確な指標をつくっていく必要があると考えています。患者さんから受けた質問に対しては、医師を含めたすべてのスタッフが一貫性のある答えを返すことができるようなチームづくりを進めていきたいですね。

新型コロナウイルス感染症流行に際して、オンライン立ち会い出産も導入されたとか。

横川智之院長、横川桂先生 横川レディースクリニック4

【横川院長】はい。通常の立ち会い出産ができなくなったので、妊婦さんが孤独や不安を抱えることがないよう、分娩台の横のモニターをご主人とつなぎ、画面越しに立ち会ってもらう仕組みを導入しました。妊婦さんが出産に対して抱いていた夢や希望を実現に近づけられるよう、なるべく柔軟に、要望にお応えできるクリニックでありたいと思っています。これまでの50年におよぶ経験をもとに安全なお産をめざすことはもちろん、妊婦さんの満足度も追求していきたいですね。もちろん、普段から提携先の病院とのコミュニケーションを密にして、ここで提供できるレベル以上の処置や治療が必要な場合は速やかにご紹介することも大切にしています。

心身の準備を整え、負担の少ない出産を

お二人が産婦人科の医師をめざした理由を教えてください。

横川智之院長、横川桂先生 横川レディースクリニック5

【横川院長】実家は内科・小児科の開業医でしたが、兄が継承する予定でした。ですから、私は好きだった土木工学の道を志していたんです。ところが私が高校3年生の時に、兄が医学部進学を断念。突然医師をめざすことになりました。医学部合格後、学資不足の私に融資を申し出てくれた方が産婦人科の先生だったことが、産婦人科の道を選んだきっかけです。医師になって気づいたのは、父が行ってきた医療の素晴らしさ。父はいつでも患者さん本位の診療をしていました。私の診療スタイルの原点が父であることは間違いありません。
【桂先生】私は、なんといっても「おめでとう」と言える診療科であることが決め手でした。生命の誕生に立ち会い、患者さんに一番近いところで一緒に喜んであげられる。そんな産婦人科が私の性格には合っていると思いました。

今後の展望をお聞かせください。

【桂先生】近く、助産師の相談窓口をスタートする予定です。これは、一人ひとりに専任の助産師がつき、幅広い相談に対応しながら出産まで寄り添っていくシステム。バースプランのこと、食べ物のこと、産後の不安など、妊娠・出産にまつわる疑問や質問はさまざまですが、医師にはなかなか言いにくいという方も多いのではないでしょうか。こちらで心の準備を、通常の診察で体の準備を整え、万全の態勢でお産に臨んでいただきたいですね。

最後に、患者さんへのメッセージをお願いします。

横川智之院長、横川桂先生 横川レディースクリニック6

【桂先生】当院には、葛飾区をはじめ、埼玉県草加市、八潮市などからも患者さんがいらっしゃいます。院長がつくり上げてきた患者さん第一の風土を大切に、お産の主役である妊婦さんのご希望をかなえることができるよう力を尽くしますので、安心してご来院ください。時代によって変化する患者さんのニーズに置いて行かれないよう、成長を重ねていくつもりです。
【横川院長】出産は病気ではありませんが、リスクを伴うことは確かです。妊婦さん自身が主役であることを自覚して、主体的にお産と向き合っていただけるといいですね。主役であることを自覚して準備を進めれば、きっと良いお産をしていただけると思います。

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