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武田 邦彦 院長の独自取材記事

たけだクリニック

(足立区/谷塚駅)

最終更新日:2024/08/07

武田邦彦院長 たけだクリニック main

谷塚駅から徒歩15分の住宅街にある「たけだクリニック」。2008年より、武田邦彦先生が地域のかかりつけ医として診療している。日本内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会消化器病専門医として、専門性に基づいた検査・治療と、内科、皮膚科、アレルギー科、小児科と幅広い分野の医療を両立しているのが特徴で、病気の早期発見に向けた健診、検査にも力を注ぐ。穏やかで言葉を尽くした説明と、適切で丁寧な診療が持ち味の武田院長に、力を入れている生活習慣病や消化器疾患の検査や治療、かかりつけ医として今後さらに注力していきたい診療について話を聞いた。

(取材日2024年3月15日)

地域密着の内科かかりつけ医として、幅広い症状に対応

クリニックの特徴と、注力されている診療について伺います。

武田邦彦院長 たけだクリニック1

当院は、地域に根差した診療を行っている内科のかかりつけクリニックです。私は日本内科学会総合内科専門医と、日本消化器病学会消化器病専門医の資格を持っており、その専門性を生かして、内科全般および消化器疾患の検査や治療に対応しています。その中でも、力を入れているのは生活習慣病の予防と治療ですね。昨今の新型感染症の流行による生活変容も影響し、高血圧症、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病の方が大幅に増えている印象です。その他、皮膚科診療や、舌下免疫療法にも対応しています。患者さんは、働き世代やご高齢の方の他、近所の保育園や、小学校、中学校の学校医を務めていることもあり、お子さんも多く、幅広い世代の方に来ていただいています。

消化器疾患の検査をはじめ、さまざまな検査に広く対応していらっしゃいます。

疾患の早期発見・早期治療には、問診をもとに必要な検査をスピーディーに実施することがとても大切です。当院では幅広い疾患を診るからこそ、検査体制も充実させる必要があると考えました。現在は、胃の内視鏡検査、超音波検査、動脈硬化の検査、睡眠時無呼吸症候群の検査などを実施しています。また、当院では肺がん検診にAIによる画像診断支援ソフトウェアも導入しました。AIが微細な病変も指摘してくれるため、検査精度の向上を図っています。

子どもの生活習慣病も増えているそうですね。

武田邦彦院長 たけだクリニック2

生活習慣病というと中高年のイメージですが、実はもう小・中学生の間でも生活習慣病が広まっています。欧米では以前から問題になっていましたが、その波は確実に日本にも来ていて肥満のお子さんが増えています。背景は高カロリーの食事、スマホの普及で体を動かさなくなったことなどが挙げられます。生活改善や治療の遅れにより、生活習慣病から発症する心筋梗塞や脳梗塞、人工透析になるリスクに、より早い時期から晒されてしまいます。生活習慣病が引き起こすリスクで子どもの未来が早期に閉ざされることのないよう、親御さんをはじめ周りの大人たちが正しい生活習慣へと導いていく必要があると感じています。

各種検査で病気の早期発見に力を注ぐ

内科のかかりつけ医として、最近気になっている疾患や症状などありますか?

武田邦彦院長 たけだクリニック3

自律神経の乱れや不調を訴える人が最近とても増えています。症状で多いのは、頭痛やめまい、腹痛、倦怠感などです。生活習慣病であれば、血糖値やコレステロール値の異常は検査の数値となって現れますが、いわゆる不定愁訴と呼ばれるこうした症状は、エックス線検査や心電図、血液を調べても何も異常が出てきません。それでも患者さん自身は非常に困っていらっしゃるんです。訴える方々の年代は全世代にわたり、小児期、思春期のお子さまも例外ではありません。ただし、こうした自律神経に関する症状は、悪性腫瘍や膠原病などの内科疾患を見逃す恐れがあるので、基礎疾患の有無をチェックし、他に原因疾患がなければ自律神経系の症状として対処法を考えます。自律神経は目に見えませんから、内科診断学をもとに、問診をベースに診療を進め、じっくりとお話を伺いながら、病気の全体像や原因、解決方法を探っていきます。

動脈硬化の予防や検査のための機器も新たに導入されたとか。

これまではエコーを使った動脈硬化判定を行っていましたが、血圧脈波測定装置という機器を新たに導入しました。これは血管の硬さなどを測定して血管年齢を割り出すというもので、年齢、高血圧、高脂血症、糖尿病等による動脈硬化をより具体的に判定することが可能です。患者さまの治療のモチベーションにも大きく関わってくるもので、非常に有用な検査と考えております。

こちらで行っている胃の内視鏡検査の特徴を教えてください。

武田邦彦院長 たけだクリニック4

鼻からカメラを入れる管の細い経鼻内視鏡と、口からカメラを入れる従来型の経口内視鏡を使っています。また、検査は継続して受診していただくことが重要ですので、毎年受けてもつらくないように、鎮静法を使って苦痛の軽減を図っている点も特徴です。体への負担の軽減につながりますし、精密な検査を行う上でも有用です。不安がある方には丁寧に説明しますのでお声がけください。

ところで、近年総合内科および消化器領域で特に注目されていることがあるそうですね。

近年、腸内細菌叢いわゆる善玉菌の健康や病気に関する話題がとても多いです。私も消化器専門の医師であった大学在籍時より大変注目し興味を持っていました。診察の現場でも胃腸の病気の方は、免疫力が弱かったり、自律神経が不安定だったり、がんなどの他の疾患を併せ持つ方が多い傾向があると肌身で感じていましたので、一般にも認知されうれしく感じております。最近では動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中との関連まで明らかになっており少し驚きました。私自身、日々そういった目線を意識しながら診療しております。ただし腸内細菌に関する考え方も、テレビやSNSで一般に発信されている間違った情報を信じてしまったり、勘違いしてしまったりする方も多いようですので、正しい知識を身につけておきたいですね。腸内環境について考えるのは、年齢が早ければ早いほど良いと思います。大人になり始める中学生くらいから意識したいですね。

生活習慣病と動脈硬化の予防が健康寿命を延ばす鍵

漢方薬も処方されていますね。

武田邦彦院長 たけだクリニック5

私自身、数年間学ぶ機会があったため外来診療にも取り入れています。さまざまな症状、特に未病に対応するには、東洋医療の漢方も必要だと考え開業当初から取り入れています。先ほど、内科診断学を重視した診療を行っているとお伝えしましたが、それとは別に、漢方のものの考え方や、舌の状態を見たりおなかに触ったりして全身のバランスや体質を診る漢方医学特有の診断法も取り入れ、自律神経系の診療に役立てています。特に東洋人には、お子さまからご高齢の方まで非常に治療との相性も良いと考えております。西洋医学、東洋医学、それぞれに良い部分があるので、バランス良く、それぞれの得意分野を生かすようにしています。

医師としてキャリアを重ねてこられた今、あらためて思うことは?

世の中の大きな変化を感じます。日本人の平均寿命もその一つ。私が医師になった1991年当時の平均年齢は、男性76歳、女性は82歳でした。とにかくがんで亡くなる方が多かったんです。ところが、今やがんは完治がめざせる時代、もしくはがんと共存する時代になりました。平均寿命も今では男性が81歳、女性87歳です。現在、死因は心不全や脳卒中が多く、がん以外の要因で死亡する方たちが増えているんですね。そしてこれらに大きく影響しているのが、若い頃の生活習慣です。悪い生活習慣病や動脈硬化の進行が心不全や脳梗塞を誘発し、私たちの寿命や健康寿命は足を引っ張られているわけです。だからこそ、子どものうちから生活習慣病や動脈硬化を予防、コントロールしていくことが重要です。逆に、早期に対策を行うことで80歳過ぎでも元気な患者さんもおり、頭が下がる思いです。また、認知症等によるQOLの極端な低下にも抗わなくてはなりません。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

武田邦彦院長 たけだクリニック6

「今から25年たった時、自分はどのように過ごしているだろうか」と考えるようになりました。できれば長く現役で働きたいですし、仲間とスポーツも楽しみたい。ただ長く生きればいいわけでなく、健康であることが重要なんです。患者さんの中には80代になってもランニングしている方や、ゴルフでラウンドしている方がいらっしゃいます。すごいですよね。その方たちのような「健康で長生き」は自分自身めざすところでもあり、今当院に来られている患者さんたちにもぜひそうあってほしいです。そのためにも地域のかかりつけ医として、私にできることをこれからも続けていこうと思います。

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