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土屋 杏平 院長の独自取材記事

土屋クリニック

(荒川区/南千住駅)

最終更新日:2024/10/17

土屋杏平院長 土屋クリニック main

南千住の住宅街で、親子3代にわたり診療を続けている「土屋クリニック」は、2023年に土屋杏平先生が3代目院長に就任し、これまで以上に診療の幅が広がった。日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医の資格を有する土屋院長は、専門とする消化器内科の他、家庭医療の分野でも経験を積んできた。全身の不調はもちろん、生活習慣病の予防や治療、禁煙に関する相談、皮膚のできもの、乳幼児の急な体調不良やアレルギーなど、子どもから高齢者まであらゆる年代の悩みに対応できるのが同院の強みだ。内視鏡やエコーを活用しながら、がんや動脈硬化性疾患など重い病気の早期発見にも力を入れる。「生まれ育ったこの場所で、地域医療に貢献したいです」と、穏やかな笑顔で話す土屋院長に、これまでの経歴や今後の展望について聞いた。

(取材日2023年11月8日/情報更新日2024年10月10日)

広く経験を積み重ね、地域に根差したクリニックを継承

親子3代にわたり、この地で診療をされていると伺いました。

土屋杏平院長 土屋クリニック1

私の祖父がこの場所で診療していたのが、当院の始まりです。その後、消化器内科を専門とする父が引き継ぎ、2023年からは主に私が3代目として診療にあたっています。長く地域に根差したクリニックですから、患者さんは近隣にお住まいの方がほとんどです。親子3代で来られるご家族もいらっしゃいます。現在毎週火曜日は父の診療日で、開業当初からの患者さんなどを引き続き担当しています。ご高齢で通院が困難になり、訪問診療に切り替えた患者さんもいらっしゃいます。他院との連携にも力を入れ、木村病院や永寿総合病院、私が勤務していた墨東病院や三井記念病院、また近隣他科とのネットワークも整えています。

先生は専門の消化器内科の他、幅広く研鑽を積んでこられたのですね。

東邦大学を卒業後、研修先の墨東病院で救急医療や消化器内科の診療に携わり、出向先の三井記念病院では肝臓についての知識を深めました。多くの内視鏡検査・治療やラジオ波の経験をさせていただきました。消化器の病気は「おなかの不調」と表現されますが、実際には胃や大腸の他、肝臓・胆嚢・膵臓といくつもの臓器が存在します。内視鏡検査は胃がん・大腸がんの早期発見に大いに役立ちますが、検査では原因がわかりにくい症状もまだ多く、それが消化器内科の意義でもあり難しい部分でもありますね。その後は河北ファミリークリニック南阿佐谷で、家庭医療・総合診療の分野で研鑽を積みました。

家庭医療について深く学ぼうと思われたのはなぜですか?

土屋杏平院長 土屋クリニック2

もともと継承を視野に入れていましたので、消化器内科医としてのスキルアップを図るより、開業医に求められるスキルを身につけたかったんです。現代では医療の細分化が進み、より専門的な治療が必要とされる場面もあります。しかし「地域のかかりつけ医」に求められるのは、困った時に何でも相談できること。その方の体質や背景まで理解しながら正しい診断を行い、適切な医療につなげることではないでしょうか。そのためには幅広い知識と多くの経験が必要です。その役割を果たすために、家庭医療についてしっかり学びたいと思ったんです。

地域のかかりつけ医として、あらゆる年代の悩みに対応

クリニックの診療内容について教えてください。

土屋杏平院長 土屋クリニック3

当院は地域の皆さんにとっての「かかりつけ医」ですから、乳児からご高齢の方まで、健康上のお悩みがあればいつでもいらしてください。おなかの不調はもちろん、生活習慣病の予防や治療、禁煙に関するご相談、皮膚のできもの、お子さんの急な体調不良やアレルギーなど、広く受けつけています。発熱のある方は専用の時間枠を設けていますので、事前にご連絡ください。定期通院される方が感染の心配がないように診察場所や出入り口を工夫しています。また訪問診療やオンライン診療にも対応しています。

生活習慣病や禁煙の治療は、続けることが大切なのでしょうか?

そうですね。糖尿病・高血圧・脂質異常症といった生活習慣病や喫煙は、血管にダメージを与え、そこから動脈硬化を引き起こし、脳梗塞や心筋梗塞などさまざまな病気につながりますからね。私も勤務医をしていた頃、生活習慣病を放置し重篤な症状で運ばれてくるケースを数多く経験してきました。当院では、血管の状態を確認するために頸部エコーを活用しています。そして長く治療を続けるために大切なのは、無理をしすぎないこと。例えば、「毎日血圧を測っているのに、なかなか下がらない」「運動を始めたけれど体重が減らない」と自分を責めたり、継続通院の意味を見失う方もいらっしゃいます。ですが毎日血圧を測ること、毎日運動をすることが、改善への第一歩なのだと私はお伝えしています。そのような新たな発見を一つでも持ち帰っていただき、モチベーションの維持につなげられると良いですね。

健康診断にも力をいれていらっしゃるのだとか。

土屋杏平院長 土屋クリニック4

現代ではただ長生きするのではなく、「健康寿命の延伸」が求められています。元気で自分らしい時間を長く過ごすために病気のリスクを知り、早期発見・治療することが大事です。そのためにも健康診断は重要です。受けるだけで満足せず、病気を早期発見するチャンスですから、もし結果に不安があれば、放置せずにかかりつけ医にすぐに相談してほしいです。また、当院では早期発見のためにも、X線検査に診断補助を目的としたAIを導入しました。検査画像に不安因子があれば、AIが色分けして知らせてくれ、早期肺がんやマイコプラズマなども見逃さないよう努めています。他にも特殊健康診断にも対応しており、放射線を扱ったり船上での業務など、特定の職業に従事される方を対象としたものです。労働安全衛生法の有機溶剤中毒予防規則や特定化学物質障害予防規則、高気圧作業安全衛生規則、電離放射線障害防止規則に基づく健診も行っています。

生まれ育った南千住の発展のため、この地で力を尽くす

内視鏡検査で工夫していることはありますか?

土屋杏平院長 土屋クリニック5

胃カメラは新たに経鼻内視鏡を導入し、大腸カメラも先進のタイプに入れ替えて、苦痛に配慮した検査を心がけています。早期の胃がん・大腸がんにはほぼ症状がありません。また腹部の不快感は必ずしも胃がん・大腸がんばかりではなく、最近では逆流性食道炎の患者さんも多いです。症状の見極めや病気の早期発見には内視鏡検査が有用なのですが、苦しい嫌な思いをされた方は「二度と受けたくない」と思ってしまいますよね。そのような思いをさせないよう、検査時間をなるべく短く終わらせたり、挿入方法にも工夫を凝らしています。

代替わりされて、診療内容以外に変わった点があればお聞かせください。

これまでもオンラインでの予約には対応していたのですが、さらに事前のウェブ問診まで患者さんの手元でできるようになりました。もちろん、これまでどおり電話予約も受けつけています。また、カルテは紙から電子に変わりました。以前のデータとの比較も容易で、より質の高い医療を提供できるようになったかと思います。その他、院内の内装や備品など、時代に合わせて随時アップデートしています。

先生は南千住のご出身で、街の発展を目の当たりにしてこられたのですね。

土屋杏平院長 土屋クリニック6

この場所で生まれ育ちましたからね。私が子どもの頃、南千住のイメージは今とは少し違うものでした。複数の路線が通るようになり、駅周辺の開発が一気に進んだのは、ここ20年くらいのことなんですよ。新しいマンションも立ち並び、大型ショッピングモールもできました。今や南千住は明るく活気のある街として、若いファミリー層にも親しまれています。私は「住みやすい街」にはいくつかの条件があると思っていて、子どもたちの教育施設やショッピングの場と同様に、何でも相談できるかかりつけ医があることもその条件の一つだと考えています。これからも発展していくであろう南千住の地で、その一翼を担えるよう力を尽くしていきたいです。

最後に、今後の展望をお願いします。

これまでの経験と知識を生かして、患者さんにとって必要な情報を提供でき、病気の苦しみに寄り添い患者さんから信頼していただけるような医師でありたいです。祖父、父と代々積み重ねてきた地域との信頼関係を大切に、これまで以上に必要とされるクリニックへと成長していきたいですね。

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