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齋藤 公男 院長の独自取材記事

医療法人社団公尽会 さいとうクリニック

(荒川区/町屋駅前駅)

最終更新日:2019/08/28

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人情味あふれる商店が立ち並ぶ町屋駅周辺を歩いていくと、静かな住宅街が見えてくる。その一角にある「さいとうクリニック」は、「地域住民の健康管理を第一に考えたホームドクターとして貢献したい」という思いから、日本脳神経外科学会脳神経外科専門医の齋藤公男院長が2006年に開院した、脳神経外科専門のクリニックだ。内科診療に加え、脳血管障害や頭部外傷、脳腫瘍など脳神経外科全般の診断・治療を行っている。「患者の話に真摯に耳を傾け、治療内容を丁寧に説明する」ことを第一に、日々診療にあたる齋藤院長は、同区に生まれ育ち、現在は介護保険の審査員も務めている。そんな齋藤院長に地域医療の貢献にかける想い、医師をめざしたきっかけ、今後の展望についてたっぷり語ってもらった。(取材日2014年7月9日)

脳神経外科専門の診療所

こちらは脳神経外科専門のクリニックだそうですね。

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当院は、今年の10月1日で開院して丸8年を迎えます。東京医科大学を卒業後、同大学の脳神経外科に入局し、新座志木中央総合病院や社会保険中央総合病院、大船中央病院などで勤めた後、2006年に当院を開院しました。当初、独立しようとは考えていなかったのですが、20年以上脳神経外科の医師としてさまざまな経験を経る中で、次第に地域医療に従事したいという思いが強くなり、生まれ育った地域であるここ町屋に開業するに至りました。

こちらの診療の特色について教えてください。

お子さんの頭部外傷から、高齢者の認知症に至るまで幅広い層の方たちの診療を行っています。ふらつき、めまい、手足のしびれなど、脳神経外科に関する初期症状はさまざまにあります。内容も人によってそれぞれ違いますが、最も多くみられるのは「頭痛」や認知症に関連する「物忘れ」です。頭痛には、脳の血管が過拡張することによって起きる偏頭痛がありますが、これは、高校生や大学生などの若年層に多くみられる疾患のひとつです。また、「内科で診てもらったら風邪だと言われたのですが、頭痛が治まりません」と来院された方を診療してみたら、くも膜下出血だったことがわかり、しかるべき施設に救急搬送し手術に至ったというケースもあります。「たかが頭痛」と思う方が多いかもしれませんが、「されど頭痛」でもあるのです。

脳卒中はどのような年代に発症することが多いのでしょうか?

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脳卒中には、血管が詰まることによって起きる「脳梗塞」、脳の中で出血が起きる「脳内出血」、「くも膜下出血」と、大きく分けて3つの疾患があります。一般には中高年の方に発症することが多い疾患ですが、けして若年者にも見られないわけではありません。私自身23歳のくも膜下出血の方の手術を行ったことがあります。このような脳卒中ですが、予防するにはやはり生活習慣の早期発見、コントロールが必要不可欠です。当クリニックでは生活習慣病の早期発見にも積極的に取り組んでいます。

高齢者のサポートをして、地域医療に貢献していきたい

荒川区の介護保険の審査員をなさっているそうですね。

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今日も、つい先ほどまで会議に出席していました。高齢者の独居や、老老介護や認認介護の所帯は、世間が想像する以上に多いのが現状です。区の福祉が介入するなど、さまざまなかたちでのサポート体制が整いつつありますが、やはりまだ行き届いてはいません。介護保険利用者のうち、大きなウエイトを占める疾患に認知症があります。近年ではアルツハイマー型の認知症については、病状の進行を遅らせる方法がいくつか出てきています。早期に発見し、患者さんに合ったお薬を処方して、治療を開始するということが大事になってきますね。そして、治療を継続していくということが要だといえます。

心に残る患者さんとのエピソードがあれば教えてください。

大学病院に勤めていた頃、1歳になったばかりのお子さんが救急車で運ばれてきました。転んで頭部を激しく打ち、到着時にはすでに意識が落ち始めていました。検査の結果、脳にかなりの出血が見つかり全力を尽くして手術にあたりましたが、助かりませんでした。ほかにも、できる限りのことを尽くしても救えなかった小さな命に思いをはせると胸が痛みますが、わが子が帰らぬ命となった時、お母さんに「先生、わかってはいるんです。でもどうしてうちの子だけがこんな目に遭わなくてはいけないのでしょうか」と涙ながらに言われたことが今でも忘れられません。一方で、患者さんから元気をもらうことも。当院には100歳近い女性も通院されているのですが、今でも一人で旅行に出かけ「先生、九州なんて飛行機に乗ってしまえばすぐですよ」と、はつらつとした声でお話しされます。自分なりの目標を持って毎日を過ごしている方はやはりイキイキされていますね。

脳神経外科の医師になって良かったと思うことを教えてください。

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お話ししてきたように、救えなかった命がある反面、初対面の際、ほとんど意識がなく、生死をさまよっているような状態の方が、術後普通に会話をし、食事をし、歩くことができるようになり、見違えるように元気になった姿を目の当たりにした時、やはり脳外科の医師をやっていて本当に良かったなと思います。

患者とのコミュニケーション、丁寧な説明を大切に

医師をめざされたきっかけについて教えてください。

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実家は祖父の代から金物卸売業を営んでいまして、父で2代目になるのですが、本当は稼業を継ぐのではなく、医師になりたかったんですね。その夢を息子の私に託したということが、医師の道をめざしたきっかけとして一つ大きくあります。開成学園高等学校に進学し、その後、入学した東京医科大学脳神経外科の初代教授が、偶然にも同じ高校のOBでした。その教授と接していくうちに、「同じ医者になるなら、一人でも多くの命を助けられるような仕事をしたい」と思うようになり、脳外科に進むことを決めました。

プライベートや休日の過ごし方について教えてください。

スキューバダイビングが好きで何度も行っていました。学生時代に小笠原諸島のケータ島で見たマグロの回遊が印象的でしたね。とはいえ、開業してからは長期で旅行に行くことはめったになくなりました。たまに行くとしても、現在は1泊2日の家族旅行が精いっぱいですね。「でも、やっぱり海の空気を感じたい」。そんな想いから、クリニック待合室に熱帯魚が泳ぐ大きな水槽を置いて時折眺めています。開業医は体が資本ですので健康管理のために、以前はアスレチックジムに通っていた時期もありましたが続きませんでしたね(笑)。 最近は乗馬にはまっています。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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患者さんの話を真摯に聞くこと、病状や治療の内容について丁寧に説明すること、この2つを心がけています。患者さんは人それぞれにさまざまな不安を抱えていて、訴えたい症状や思っていることを聞いてもらいたくて来院されます。それにまず耳を傾けることが、私の役目の一つだと思っています。「あなたの症状は、今こんな状態ですので、この検査をして、このように治療してきましょう」という説明があるのとないのとでは、患者さんの安心度は格別に違ってくると思います。高血圧や糖尿病、コレステロール異常などの一般内科疾患に加え、頭痛、めまい、物忘れなど脳神経系疾患でお困りの方に気軽に相談に来ていただけるようなクリニックをめざして、これからも地域の医療に貢献していきたいです。

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