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山崎 喜範 院長、山崎 喜之 副院長の独自取材記事

山崎歯科医院

(江東区/南砂町駅)

最終更新日:2021/10/12

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東京メトロ東西線・南砂町駅から徒歩7分、明治通り沿いのビル2階に構え、らせん階段が目印の「山崎歯科医院」を訪ねた。この地で70年以上、街のかかりつけ医として地域の歯科医療を支え続けてきた同院。現在院長を務めているのは3代目の山崎喜範先生。虫歯や歯周病といった一般歯科診療を手がける傍ら、口腔内検査やマイクロスコープを用い、原因不明の痛みで行き場を失った患者の受け皿としての役割も担ってきた。前院長の山崎喜之先生も副院長として診療にあたり、自身の専門である顎関節症の治療を中心に、患者の不調に寄り添い続けている。同院の診療方針や2人が得意とする口腔内検査による診断、顎関節症治療などについて詳しく話を聞いた。

(取材日2021年3月8日)

「ここに来て良かった」と思える治療を提供したい

こちらは戦前から長く続く歯科医院だそうですね。

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【喜之副院長】当院は私の父の代で開業しました。体を悪くした父の手助けができたらと歯科大学に進学し、勤務医になって1年目に父が亡くなったため、長男だった私が後を継ぎました。ここでの診療の傍ら、週1回は東京都養育院附属病院(現・東京都健康長寿医療センター)の歯科口腔外科で診療を続け、その後は東京都多摩老人医療センター(現・多摩北部医療センター)の歯科口腔外科で60歳になるまで非常勤で診療にあたってきました。そして、2011年には息子を副院長としてここに迎えることができ、診療の主だったところを任せるようになりました。歯科医院の承継も難しい時代ですが、2019年には私に代わって息子が院長に就任し、3代続く歯科医院として多くの患者さんに頼りにしていただいています。

診療方針を教えてください。

【喜範院長】まずは患者さんが訴えたいことをしっかり聞くということ。そして後々、患者さんがここに来て良かったと思える治療の提供をめざしています。当院では歯が痛い、詰め物が取れてしまった、歯茎が腫れたといった一般歯科の患者さんの診療を多く手がけてきました。一般に虫歯治療は削って詰め物をするというイメージかと思いますが、虫歯の状態によってはすぐには削らずに様子を見て、半年くらい後であらためて治療を始めるほうがいいケースもあります。削る必要がある場合でも、できるだけ削る範囲を最小限にとどめ、小さな詰め物で済むようにしています。虫歯はすぐに削る、というのでなく、可能な限り患者さんの歯を保ってあげるような治療こそが、患者さんの利益につながると考えています。

マイクロスコープや歯科用CTも活用されていますね。

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【喜範院長】当院の患者さんの中には、原因がわからないけれど口の中が痛いと訴える方や、他院で診ても原因がよくわからず調べてほしいと送られてくる方も少なくありません。そうした場合は私が総合病院の勤務医時代に手がけていた口腔内検査で病名を特定するという方法がありますが、それでも年に数人ほど、どうしても診断に困るようなケースがありました。そうした患者さんにも何とかして解決の糸口を見つけて差し上げたいと思ったのがきっかけで、現在は口の中の状態をより精密に見ることができるマイクロスコープと歯科用CTを導入し、治療に役立てています。痛みを訴える患者さんに対して、虫歯か虫歯じゃないか、今削るべきか否か、などを適切に判断できますから、今後も活躍する場面が増えると思っています。

口腔内検査で細菌の数や虫歯リスクなどを可視化

院長が歯科医師を志したのは、やはりお父さまの影響が大きかったのでしょうか?

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【喜範院長】そうですね。子どもの頃から歯科が身近にある環境で育ちましたから、他の進路についてあまり考えることはなく、歯科大学に進学しました。大学卒業後は、総合病院の歯科口腔外科のオーラルメディシン・口腔外科講座に所属し、病気の特定が難しい患者さんに対する口腔内検査に基づく診断をメインに行ってきました。病院での勤務医時代の経験を通じて、困難な症例も数多く経験してきたことで歯科医師として治療の幅を広げることができましたし、症例に応じてここで治療すべきか専門的な医療機関に委ねるべきかといった線引きをしっかりとできるようになったことは、大きな収穫だったと思っています。

口腔内検査はこちらでも手がけられていますね。

【喜範院長】目で見ただけではわからない口の中の状態をさまざまな観点から数値で示して、可視化するというのが当院の口腔内検査です。当院に設置している培養器などを用いて、カビ菌の一種である舌のカンジダ菌や根管治療時の歯内のばい菌の量、ドライマウス(口腔乾燥症)の程度、さらには唾液の中に含まれる虫歯リスクなどを調べることが可能です。当院のかかりつけ患者さんの間では、歯周病予防に向けたケアがしっかり定着している方が多いせいか、口臭に関するご相談はだいぶ少なくなりましたが、口腔内検査は患者さんが将来にわたって健康な口腔環境を保つ上で有益ですから、今後も患者さんのお悩みに応じて随時活用していきたいと思っています。

副院長先生は顎関節症がご専門だそうですね。

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【喜之副院長】私が行う顎関節症の診療は、顎だけにとどまらず、全身まで考慮した咬合の考え方を用いて、首や頭、肩、背中など全身の筋肉の状態にアプローチするところから始めます。具体的には低周波治療器を用いて、顎や肩、首の筋肉の緊張緩和をめざすほか、専用のスプリント(マウスピース)を使って日常的に顎をリラックスした状態に保てるようにしていきます。歯並びに原因がある場合は補綴などで調整して正しい咬合へ導いたり、姿勢に原因がある場合は生活指導を行うなど、症例に応じた対応で再発の防止をめざします。最近は新型コロナウイルス感染症の流行で以前にも増してストレスを感じやすく、顎関節症の相談は世代を問わず増えてきている印象です。スマートフォンやゲームに熱中していて無意識に噛みしめ続けているということもよくあります。入浴時にはゆっくり湯船につかってリラックスするなど、ストレスをためない生活を心がけてみてください。

専門性も生かしつつ、幅広いニーズに対応

こちらでは訪問診療も行われているとお聞きしました。

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【喜範院長】地域の歯科医師会やこれまでかかりつけで通院されていた方からの依頼を受けて、訪問診療にも対応しています。以前は休診日を訪問診療に充てていたのですが、現在は父と2人での診療体制のメリットを生かし、診療中の空いている時間帯にも予約制で随時お受けしています。寝たきりや認知症などの方がメインで、患者さんのご自宅で診療するとなるとできることが限られてしまうという側面もありますが、地域の高齢化も進み、訪問診療のニーズはこれからますます高まっていくことが予想されますので、工夫しながらできる限り患者さんのニーズにお応えしていきたいと思っています。

今後の展望についてお聞かせください。

【喜範院長】今後も変わらず、「困っている方がいたらすべて診る」という一言に尽きます。ここを大きな歯科医院にしたい、有名な歯科医師になりたいといった気持ちはまったくありません。当たり前の歯科治療を当たり前に提供できる歯科医院であることが大事だと思っています。その上で、長年手がけてきた口腔内検査を含め、専門性の高い検査・治療を提供し続けることを通じて、大学病院と地域の歯科医院の中間的な存在になっていけたらと考えています。

最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。

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【喜範院長】口内炎は内科や耳鼻咽喉科の先生に相談される方も多いかもしれませんが、実は歯科医師の専門分野です。歯科医院は虫歯や歯周病を治す場所といったイメージが強いと思いますが、口の中が乾く、口の中に違和感を感じるといった症状を含め、口の中全般で気になることがありましたら、ぜひ一度ご相談ください。
【喜之副院長】女性に多い片頭痛や肩こり、不定愁訴などで、なかなか原因を特定できない症状をお持ちの方は、噛み合わせに原因があるかもしれません。つらい症状を我慢せず、気軽に相談していただきたいですね。

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