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坂口 直哉 院長の独自取材記事

なおやこどもクリニック

(江東区/南砂町駅)

最終更新日:2020/04/01

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近隣に大型商業施設があり、多くの人が行き交うエリアにある医療ビル。その2階に「なおやこどもクリニック」はある。院内でとりわけ目を引く、木のぬくもりあふれる広々としたプレイスペースでは、子どもたちが思い思いに過ごしているそう。坂口直哉院長は小児喘息やアトピー性皮膚炎の治療に数多く携わってきた経験豊富なドクター。現在は「アレルギーに苦しむ患者さんを少しでも減らしたい」という熱意を胸に診療にあたっている。坂口院長の診療をサポートする看護師などのスタッフもベテランがそろい、検査や点滴処置などをスムーズに行う体制を整えているのも同院の特徴の一つ。病診連携も密にし、適切な医療の提供に力を尽くす坂口院長に、診療にかける思いを語ってもらった。
(取材日2013年11月14日/再取材日2019年3月19日)

予防重視の治療を実践し、症状を改善へ導いていく

クリニックの特徴を教えてください。

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勤務医時代、国立小児病院(現・国立成育医療研究センター)のアレルギー科で小児喘息やアトピー性皮膚炎、食物アレルギーといったお子さんのアレルギー疾患の治療を数多く手がけてきた経験もあり、患者さんの年齢が0歳から20歳前後までと、一般の小児科に比べて幅広いかと思います。食物アレルギーの診断に際しては食物負荷試験も行っていて、迅速な診断と、効果的な治療の道筋を立てていく上で、大いに役立っています。勤務するスタッフも経験豊富で、血管が細くスキルが求められるお子さんの点滴処置も得意としています。お母さんに対するお薬の説明もとても丁寧で、私自身とても助けられていますね。

たくさんのお子さんを診療する中で、特に注目している症状や疾患などございますか?

ぜひ多くの親御さんに知っていただきたいのが、「乳児湿疹」です。近年研究が進み、皮膚に湿疹があるお子さんには食物アレルギーが発症しやすいということがわかってきました。例えば、お子さん自身一度も卵を食べたことがなくても、ご家族の食事に卵が使われていたら卵の成分に接触する可能性は十分あります。もしもその時、肌が荒れていると、そこからアレルゲンが体内に侵入し、免疫システムが攻撃態勢に入ってしまうんです。裏を返せば、肌がきれいな状態で保たれていれば、守りが強くなります。湿疹の症状に加えて、お子さんが抱っこひもに顔をこすりつけたり、自分の肌をひんぱんに引っかいたりと、かゆみを訴えるようなしぐさをしていたら、アレルギー症状が起こっている可能性がありますから、一度検査を受けるのが望ましいですね。

乳児湿疹を防いだり、早くに改善させたりするためにはどうしたら良いでしょうか?

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重要なのは肌を清潔な状態で保つこと、つまりスキンケアです。汗をかけば皮脂と混ざって汚れとなりますから、それをしっかり落としてあげる必要があります。汚れはせっけんで洗い流し、乾燥しないようにしっかり保湿しておけば、肌トラブルの改善・予防につながります。診療では単にお薬を処方するだけでなく、せっけんの泡立て方から肌の洗い方、保湿のポイント、湿疹症状のある肌に対してどんなふうに薬を塗らなければいけないのかなど、スキンケアのポイントを詳しく説明して、ご自宅でも実践していただいています。私にとってアレルギーに苦しむお子さんを一人でも減らすことがライフワークでもありますから、乳児湿疹に迅速に手を打ち、喘息やアトピー性皮膚炎など将来的に起こり得るアレルギー性疾患の発症を防いでいきたいですね。

幼い子の死という不条理に突き動かされ小児科の道へ

日々患者さんと接する上で心がけていることはありますか?

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不安や疑問を抱える患者さんのストーリーを丁寧にお聞きし、理解すること。そして適切な診査診断のもと、すっきりとしたストーリーに組み立て直すことを意識しています。私が病気を治してあげるという立ち位置でなく、子どもたちを心身ともに良い方向に導くために、親御さんとともに支えるパ―トナー的存在でありたいと思って、診療に臨んでいます。また当院では、常に2つの診療室を交互に使っています。これは私の診察が終わった後、患者さんがその場にとどまって改めて不安や疑問を看護師に相談し、100%納得した状態で帰っていただくため。時には私が再び診療室に戻って説明を追加することもありますよ。

先生がドクターをめざしたきっかけについてお聞かせください。

わが家は祖父の代からの医師家系で、父は内科医院を開業していたので、幼い頃から医療が身近にあったんです。当時はおおらかな時代で、患者さんに親身に寄り添う父の姿を眺めては、診察室で遊び回っていたのを懐かしく思い出します。父から「医師になってほしい」と直接言われたことは一度もありませんでしたが、人の役に立ち、感謝される医師という職業を間近で目にしていましたから、徐々に惹かれていったんでしょうね。小児科を専門としたのは、もともと子どもが好きだったのもありますが、小児科実習で小児がんの患者さんを担当したときの経験が強く印象に残っていて。あまりに早く命を失っていくことの不条理を目の当たりにし、医師である前に一人の人間として怒りにも似た気持ちを覚えたのを、今後も忘れることはないでしょう。彼らのために何かできることがあるはず、何かしなくてはいけない。そんな思いに突き動かされ、迷わず小児科を選びました。

子ども好きの先生ですが、私生活でも3人の子育ての真っ最中だそうですね。

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ここで「休日は家族サービスをしています」なんて話せば、妻に怒られてしまいそうですが(笑)、できる範囲で子どもたちと過ごす時間をつくるようにしています。子どもは現在大学生と高校生、小学生ですが、今ではそれぞれに忙しく過ごしていて休日のスケジュールがなかなか合わせられず、家族そろって出かけることは少なくなってしまいましたが、うまく合間を見つけて全員で家族旅行に出かけることが何よりのリフレッシュであり、楽しみですね。

漢方薬も取り入れ、その患者に合う治療の提供に努める

治療では、漢方薬を用いることもあるそうですね。

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漢方薬は一般的に、ゆっくりと効くものというイメージがあるようですが、薬と症状がマッチすれば非常にシャープに作用するという特徴も兼ね備えた薬です。以前、西洋薬を長らく使い続けても改善しないアトピーの患者さんに漢方を使ってみたことがきっかけで、積極的に漢方を学ぶようになりました。漢方薬の作用に驚かれるお母さん方も多く、漢方薬を希望される患者さんも増えつつあると感じています。お子さんの場合、虚弱体質で中耳炎を繰り返したり、保育所や幼稚園でひんぱんに風邪をもらってきてしまったりするような、虚弱体質と呼ばれるお子さんに処方することもあります。他にも、夜泣きや夜驚症と呼ばれる症状に用いる漢方薬もあるんですよ。

夜尿症の相談も多いのですか?

悩まれているお子さんは少なからずいらっしゃいますね。夜尿症の原因は生活習慣の乱れや便秘症、水分の取りすぎなどさまざまで自然と治ることもありますが、今は治療に役立つお薬がありますし、中には相談できたことで安心して、そのまま快方に向かうお子さんもいらっしゃいます。親御さんには「特に気にしていない」と話していても、実際にはお子さん自身とても気にしていて、自己評価が下がってしまっているケースも珍しくありません。口にしづらい悩みだとは思いますが、勇気をもって相談していただきたいですね。

最後に読者に向けてメッセージをお願いします。

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病気を治すのは薬でも機械でもなく、人なのだと私は信じています。患者さんの中には薬の使い方について十分な説明を受けていない方は少なくなく、薬の塗り方と患部の洗い方を丁寧にお伝えするだけで、ある程度良い状態に持っていけるケースをたくさん経験してきました。なかなか症状が改善しない、どこへ相談したら良いかわからないといった場合には、どうぞ気軽にご相談ください。順番予約制ではありますが、予約なしでお越しいただいても大丈夫ですし、例えば平日の場合、もしもクリニックの到着が午後6時を過ぎてしまう可能性がある場合には事前にご連絡いただければ、できる限り対応できるように調整いたしますのでご安心ください。アレルギー治療は長い期間を要することも多いです。ですが、どうか諦めず信頼できるドクターとの良い出会いを信じて、お子さんにとってベストな選択をしていただきたいと願っています。

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