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木股 仲恒 院長の独自取材記事

葛西橋診療所

(江東区/南砂町駅)

最終更新日:2019/08/28

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昔ながらの落ち着いた雰囲気の「葛西橋診療所」。木股仲恒(きまた・なかひさ)院長に交代するにあたり、院内は壁紙を変更しただけだが、心電図やエコーなど専門性の高い機器を導入した。スタッフも前院長のときのままで、患者のことを熟知し木股院長を全面的にサポートしている。穏やかな口調で何でも話しやすい雰囲気を持つ木股院長。診察では時間の許す限り、患者とよく話をすることを大切にしている。昔ながらの体制で予約制を採用せずに診療しているのも、地域の高齢の患者に配慮してのことだという。また給料の計算などの経理も自ら行っており、「修行だと思って、一通り自分でできることは自分でするのがモットーです」という木股院長に、これまでの道のりやクリニックの診療について尋ねた。
(取材日2017年3月9日)

多くの人たちを診療したいと、循環器と呼吸器にも対応

院長に就任されるまでの経緯についてお聞かせいただけますか?

2003年に日本医科大学医学部を卒業し、同大学医学部附属病院や関連病院で循環器疾患を専門に、心臓や血管のカテーテル治療をずっと行ってきました。循環器、呼吸器疾患を専門にしたのは、なるべく多くの患者さんを診たいという思いからです。実際に広く患者さんを診察することができているため、この道に進んでよかったと思います。大学に残って研究を続けるよりは、臨床をしたいという思いが強かったので、開業を視野に民間病院に移りました。その後、こちらの院長が退任されるとのことで2016年7月に引き継ぎました。今も大学には在籍しており、後進の指導にあたっています。この診療所は1953年に先代の院長のお父さまが開院された診療所です。先代の頃は内科・小児科・産婦人科を標榜していましたが、現在は内科、循環器内科、呼吸器内科の診療を行っています。診療所の名前もスタッフの方もそのまま引き継いでいます。

どのような患者さんが多いのでしょうか?

患者さんの4割以上が75歳以上の後期高齢者の方です。患者さんは徒歩や自転車で来られる方がほとんどで、遠くの病院まで通うのが難しい患者さんも多いため、先代の院長が診療所を閉めようとされた際に「困る」という声が多く、後継者を探したという経緯もあります。先代の院長は地域医療を非常に熱心にされていましたので。多い症状は高血圧、高脂血症、糖尿病、心不全、慢性気管支炎ですね。最近では予防医療の発展により、動脈硬化などは減っていますが、長生きしているとどうしても心不全や不整脈は増えてきます。今まで気づかれていなかったケースも多く、重症の場合は総合病院をご紹介しています。また心不全、不整脈よりも喘息が多く、特に花粉症のシーズンは両方の症状が出ることもあり、併せて治療することが重要となってきます。また先代の頃に小児科を標榜していたこともあり、お子さんも多いですね。多いのは風邪などの伝染病です。

スタッフの方々も先代の頃から変わっていないそうですね?

そうですね。先代の院長のときからのスタッフもおり、現在は看護師が4人、事務が2人在籍しています。皆さん地元の方なんですよ。受付は午前2人、午後は1人、看護師は午前・午後でそれぞれ2人ずつの体制です。患者さんのことも詳細に把握してくれています。私が一番年下ということもあり、いろいろサポートしてもらっていますね。皆さんベテランで、採血も上手ですよ。

心のケアも兼ねて患者の話をゆっくりと聞く

こだわりの設備について教えてください。

オールインワンの心電図を採用しています。ABI(足関節上腕血圧比)検査は、両手両足の血圧を同時に測定し、血管の硬さなど動脈硬化の進行度などがわかります。また24時間の心電図を記録することで、不整脈や狭心症を調べることができます。通常は業者に解析を依頼するため結果がわかるまでに時間がかかりますが、この装置では10分ほどですぐ結果がわかるため、1泊2日で診断が可能です。肺の悪い人が多いのですが、肺と心臓はセットで診る必要があるため、とてもこの装置は役に立っています。この辺りの地域は循環器科の病院が少ないため、近くにできてうれしいという声をいただくこともあり、その点においてはうれしく感じています。

診察にあたってどのようなことを心がけられていますか?

とにかく患者さんのお話をゆっくりと聞くことを心がけています。旦那さんが先に亡くなられて、一人暮らしの方や、息子さん一家と同居されている方も多いですが、そのような方は孤独を感じておられます。混んでない限りはじっくりとお話をお聞きしています。あまりに長い時間話し込んで、スタッフから注意されることもありますが。後期高齢者の患者さんが多いため、予約制は採用していません。天気が悪いと患者さんは少なく、その次の日は混雑するということが多いですね。また混雑時の対策として、待合室のモニターで医療情報を流したり、雑誌を置いたりしています。

今後力を入れたい治療などはありますか?

日本循環器学会認定の循環器専門医として、循環器疾患の治療はもちろん、呼吸器疾患についても幅広く診ていきたいですね。中でも専門である狭心症のカテーテル治療や、閉塞性動脈硬化症などの治療に力を入れたいです。また睡眠時無呼吸症候群の治療にも積極的に取り組んでいこうと考えています。この疾患については大学病院時代に研究をしていたことがあるのですが、実際に開業してみると睡眠時無呼吸症候群の患者さんが多いことに驚いています。当院の場合、罹患者は9:1と圧倒的に男性が多いです。動脈瘤や狭心症などを発症するリスクにもつながる病気なので、放置せずにきちんと治療することが大切です。このほか、動脈硬化の予防や糖尿病の治療もさらに力を注いでいきたいですね。

健康診断の普及、健康管理で健康寿命を延ばす

先生の今後の目標について教えていただけますか?

患者さんの健康寿命を延ばすことに貢献したいですね。江戸っ子の方が多いので「俺は大丈夫なんだ」と採血すら何年もされていない方も多いのですが、まず心をつかむところから始めて、健康診断の受診率を上げたいです。先代の院長が健康診断にも熱心で、近隣の企業や保育園の診断も引き続き担当していますが、現役を引退された世代の方にこそ、ぜひ健康診断を受けていただきたいと思います。生活習慣病の認知にもつながりますし、きちんと管理をすることで脳梗塞や脳出血や心筋梗塞の発症も減らせると考えています。

趣味や休日の過ごし方についてお聞かせください。

平日は医院に寝泊まりしているため、休日は家に戻って家事をしています。あとは医師会の会合に出席することも多いです。大学病院時代は呼び出しが多かったため、お風呂に入る時も携帯電話を持っていましたが、今は夜も寝れています。趣味を楽しむ時間も取れないですが、もともとあまりストレスがたまるタイプではないので問題はないですね。趣味はジャズです。高校時代は吹奏楽部に所属し、大学時代もトランペットをしていました。開業してからはできていませんでしたが、また最近また始めようかなと思っているところです。もちろん、演奏するだけでなくを聴くのも好きですよ。ある女性ジャズピアニストのファンでコンサートに行きたいのですが、とても人気がある人なので、なかなかチケットが取れないですね。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

今後の展望としては、禁煙治療をやりたいと考えています。地方の病院に勤務していたときに、息が苦しいという患者さんが多く、さまざまな症例を経験しました。タバコを吸う人が慢性閉塞性肺疾患(COPD)という肺の炎症を起こしていることが多く、さらにそこに喘息を併発するという例も多く見られました。私の専門である循環器疾患治療を中心に、糖尿病や高血圧などの生活習慣病治療、睡眠時無呼吸症候群の治療にも積極的に取り組んでいきたいと考えています。何か気になる症状などがございましたら、まずはお気軽にご相談ください。

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