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鈴木 計芳 理事長、埜口 五十雄 先生の独自取材記事

フラワーロード歯科

(江戸川区/小岩駅)

最終更新日:2021/10/18

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小岩駅から続く大きな商店街の一角にある「フラワーロード歯科」。銀行員、予備校講師を経て歯科医師に転身した異色の経歴を持つ鈴木計芳(かずよし)理事長が2001年に開業した歯科医院だ。鈴木理事長は銀行員時代、夜遅くまで診察している歯科医院がなく苦労した経験から、同院は夜10時までの診察、正月を除く年中無休を実践している。また、鈴木理事長は治療器具の開発にも力を入れ、抜歯や歯根治療の精度向上にも尽力している。その評判を聞きつけて、抜歯治療に訪れる患者も多いのだという。今回は歯科医師歴60年で同院に勤務する埜口五十雄(のぐち・いそお)先生とともに、話を聞いた。

(取材日2020年7月1日)

銀行勤務の経験から夜10時までの歯科医院を開業

鈴木理事長は京大卒業後、銀行員、予備校講師を経て歯科医師になられたそうですね。

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【鈴木理事長】京都大学法学部を卒業してから都市銀行に勤務しました。毎日夜遅くまで働いていたので、仕事を終えてから行くことができる歯科クリニックがなく困っていました。ならば自分でつくろうと一念発起して、銀行を退職。東京医科歯科大学歯学部に入り、予備校の講師をしながら資金をためて開業しました。診療は夜10時まで、土日・祝日関係なく年中無休という当時ほとんど聞くことのなかった診療時間の設定に加え、大学時代に知り合った各分野に長けたクラスメイトたちを招いてチーム医療を導入しました。すばらしい方々とともに働くことで私のスキルアップにも役立ちました。私は審美面に配慮した診療や、親知らずの抜歯、そしてセミナーなどを主に担当しています。

埜口先生のご専門はなんでしょうか?

【埜口先生】口腔外科です。唇にできた水ぶくれのような「粘液嚢胞」の切除や、睡眠時無呼吸症候群に対するマウスピースの作製を行うこともあります。まれに口腔がんを見つけることもあり、その際は大学など専門機関に紹介しています。あとは、噛み合わせも重視しています。それが悪いまま放置しておくと、知覚過敏、歯の揺れ、顎関節症などさまざまな疾患を引き起こす可能性がありますので。
【鈴木理事長】埜口先生は大学の大先輩。東京大学医局長や防衛医科大学の口腔外科で教授を歴任されたので、私はいつも親しみを込めて「教授」と呼んでいるんですよ。埜口先生は歯根嚢胞などの病巣があったりして、根管治療だけでは治癒が難しい場合の、歯根端切除術も得意とされています。

埜口先生からご覧になって鈴木理事長はどんな方でしょうか。

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【埜口先生】本当に探究心が強い人です。だからこそいろんな治療器具を開発できているんだと思います。
【鈴木理事長】これまで歯の神経を取る根管治療は手作業でファイルという器具で行っていて、それには上下にこする作業を1分間に50回行い、治療には30~40分かかっていました。そこで、私が開発した根管拡大用コントラでは、その回数を増やすことで、治療時間の短縮を図っています。振動は手に当たっても痛くないくらいですよ。今ではさまざまなクリニックや大学などで導入されています。

根管治療や抜歯に関わる器具などを開発

この根管拡大用コントラは患者さんにもメリットが大きそうですね。

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【鈴木理事長】「もう終わったんだ」と驚かれる患者さんが多いです。根管治療は通常は3~4回通っていただくことが多いのですが、この機械を用いると1回で終わる場合もあります。
【埜口先生】新型コロナウィルスの影響で早く治療を終えたい方が多くなっているので、この機械はとても便利です。患者さんも長く口を開けていなくていいので、負担も軽減されているのではないかと思います。

その他にも開発された治療器具があるのでしょうか。

【鈴木理事長】抜歯に使用する鉗子(かんし)も作りました。これまで抜歯は歯を脱臼させながら力づくで抜く方法で行われていました。私が作ったのは、接着剤で歯にネジを入れて、ネジの頭部に鉗子をひっかけてくぎ抜きのテコの原理を使って抜くというものです。そうすることで、短時間での抜歯をめざし、周りの組織が傷つくことをできるだけ軽減させることで出血も抑えていけるようにしています。
【埜口先生】出血は歯を抜くことによって起こるわけではなく、周辺の組織を傷つけることによって起こる場合が多い。抜歯に時間がかかってしまうことで、その分出血も多くなりがちなんです。いかに抜歯の時間を短くするかが一つの鍵で、短時間で抜けるとその後の痛みや腫れも少なくて済むんです。

抜歯目的で来院される方も多いのでしょうか。

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【鈴木理事長】確かに当院には、クチコミで抜歯してほしいと来院される方がいらっしゃいます。近隣だけでなく遠方からわざわざいらっしゃる方も多いです。遠方の場合、抜歯後に電車に乗って帰ったりされるので、できるだけ侵襲が少なく、出血も少ない方法を考えないといけない。当院では出血が多い場合、オブラートに止血剤を入れて、てるてる坊主のような形を作って患部に入れて止血していきます。あとは、抜歯のプロでもある埜口先生がいらっしゃるのも心強い。いざとなったら頸動脈結紮(けっさつ)という止血技術を用います。埜口先生は腫れないように、傷の治りが早いように、という配慮も欠かしませんので本当に尊敬します。

「解決策は必ず見つかる」という思いで動くことが大切

新しい医療器具を次々に生み出す活力はどこから出てくるのでしょうか。

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【鈴木理事長】私自身、多くの抜歯を経験してきたところで、ようやくコツが掴めてきたんです。そこに至るまで10年くらいかかりましたが、そんなに時間がかかる修行ってある意味非効率ですよね。私が時間をかけて身につけた技術を後輩が1年でできるようにしたい。そうしないと、いつまでたっても歯科医師界全体のレベルが底上げされないと思ったんです。だからこそ、新しい技術をどんどん生み出すべきだと考えています。現状、ほとんどの歯科医院で導入されている機械はドイツ製のもの。私は日本の歯科技術をもっと海外にアピールしていきたいと考えています。
【埜口先生】先生は本当に精力的に新技術の開発に動いていらっしゃるし、歯科の世界だけに留まらず、薪割りなどの大工仕事の技術を歯科に応用できないか観察するなど、アンテナを広く張っているところがすごいです。

まさにイノベーションですね。

【鈴木理事長】私は、「解決策は必ずある。見つからないのはまだ当事者が見つけられていないだけ」という言葉をいつも肝に銘じています。銀行員時代に叩き込まれた考え方ですが、多くの人が固定観念に囚われて、それしか方法がないと思い込んでいるようなことにも、絶対に解決策はあると思っています。それを見つけるのが仕事の醍醐味かなと。スタッフにも「面倒くさいことは面倒くさいと思いなさい。“こんなもんか”で納得するな」と言っています。患者さんにもそれは言えると思っていて、例えば一つの歯科医院で提案された方法に納得がいかなかったら他をあたるべきだと考えています。自分のやりたいことを実現できるところは必ずありますので、「解決策は必ず見つかる」という気持ちで諦めずに動いてもらいたいですね。

今、新型コロナウイルスの影響で大変だと思いますが、何か対策はされていますか。

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【鈴木理事長】診察台の下に銅板を敷いたり、オゾン発生機を数台設置したりしています。あとは、レントゲン室やトイレには紫外線ランプも設置しています。
【埜口先生】私は新型コロナウイルスの流行に伴って、歯科受診を敬遠することで口腔内環境が悪化している方が増えていることを懸念しています。ウイルスの侵入経路は口からのことが多いのだから、やはり口腔ケアは大切です。コロナだけでなく、誤嚥性肺炎を防ぐのにも口腔ケアは大切だと最近言われることが増えましたよね。健康を守るためにも、口の中を清潔にすることを常に心がけてほしいなと思っています。

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