大山 繁幸 院長の独自取材記事
大山歯科医院
(葛飾区/青砥駅)
最終更新日:2022/07/21

「どんな相談もまずお聞きして、そのお悩みに合わせた治療を行える歯科医師でありたい」そう話すのは、青砥にある「大山歯科医院」の大山繁幸院長。その言葉どおり同院の診療科目は歯科、小児歯科、矯正歯科と幅広く、精密義歯やインプラントの治療も行っている。中でも、噛み合わせ治療は大山院長の得意分野。噛み合わせは全身の健康と密接に関わるほか、今ある健康な歯を保ったり、治療後の快適な状態を長く保たせたりするのに重要だという。カフェのように居心地の良いクリニックで、患者と気さくな関係を築く大山院長に診療にかける思いを語ってもらった。
(取材日2017年5月11日)
めざすのは患者の負担が少なく、地域の役に立つ歯科
どのようなきっかけから歯科医師を志したのでしょうか。

大学進学の時に手に職をつけたいと考えたのがきっかけでした。単に4年制の大学を卒業することに未来のビジョンが描けず、最初は専門学校に進もうかと考えていたんです。しかし、先生たちとも相談しているうちに歯学部進学という選択もあると知り、歯科医師をめざすことに決めました。ただ、家族も親戚も医療関係はいないため、私にとって歯科はまったく未知の世界。実際に歯科医師になってからも戸惑いの連続でした。私が歯科医師になった当初は、まだ「歯が体の一部」という認識が薄く、患者さんとのコミュニケーションも難しかったことがその理由の一つだったように思います。今はずいぶん歯科への意識が高い方も増え、治療も変わってきました。世間に負けないよう、歯科医師としてもっと成長していきたいですね。
先生の診療モットーを教えてください。
治療後の歯が長持ちするよう治してあげたい、地域の人の役に立ちたいという気持ちで診療を行っています。噛み合わせ治療など興味のある分野はあるものの、治療において一番大切にしたいのは虫歯治療や歯周病治療、根の治療など、基本的な治療を的確に、精密に行うこと。先進的な歯科治療もたくさんありますが、基礎がしっかりしていなければどんなに高度な技術を駆使しても再治療などのリスクが高まります。そう考えると、何度も繰り返す必要のない的確な治療ができれば、患者さんの経済的な負担や体の負担を減らすことができるはず。基本的な治療技術の底上げを図り、患者さんにとって本当に意味のある治療ができる歯科医師をめざしたいですね。
クリニックの特色はどんなところですか?

一つのクリニックでさまざまな治療が受けられるところです。「町の歯医者さん」として、地域の皆さんが困ったときに何でも相談できるというのは大切なことだと思うんです。虫歯や歯周病の治療はもとより、噛み合わせ治療、矯正治療、インプラント治療など何でも行います。精密な総義歯を作ることにも力を入れていて、患者さんにご協力いただき前歯で硬い煎餅を食べる実験もしました。入れ歯が噛むと痛いのは、お口と入れ歯がぴったり合っていないからです。当院では、まず仮入れ歯を作って数週間から数ヵ月間装着していただき、お口の癖などを踏まえて微調節したものを本入れ歯としてお作りしています。入れ歯作りにも噛み合わせ治療の知識は役立ちます。自由診療の入れ歯となりますが、痛みが少なく、食べる楽しみが増えたと喜んでいただけたら何よりうれしいですね。
解明できなかった疑問に答えをくれた噛み合わせ治療
噛み合わせ治療に興味を持ったのはなぜですか?

いろいろな診療に携わってきた中で、治療した歯を長く保たせるには噛み合わせの力のコントロールが大切なのではないかという発想にたどり着いたのが、噛み合わせ治療に興味を持ったきっかけでした。それまでずっと、しっかり治療したはずなのに治療した歯が壊れてしまうのはなぜだろうと思い続けてきたんです。しかし、自分で考えているだけではその疑問を解くことができず、試行錯誤しているうちに噛み合わせ治療というものがあることを知り、勉強会に参加しました。その後、この分野に見識の高い筒井先生のもとで勉強させていただくようになり、それまで感じていたたくさんの疑問が解けたのです。
治療後によく噛み合わせをチェックされますが、それは噛み合わせ治療と違うのですか?
そうですね。「歯をカチカチさせてください」と言われて噛み合わせをチェックされた経験は皆さんあるでしょう。ですが、歯をカチカチさせる動きと、食べ物を咀嚼する際の動きはまったく違います。治療してもかぶせ物がすぐ取れてしまうという方は、その違いが原因となっている可能性があるのです。現代は、咀嚼の顎の動きを細かく分析する医療機器があり、その違いが明らかになりました。当院でも検査ができますので、よくかぶせ物がはずれるという人はご相談に来ていただきたいです。また、顎が開きにくい、食べ物が食べにくいなどの違和感を覚えている方も、一度検査してみると今感じているさまざまな不調を改善させる糸口が見つかるかもしれません。
どのような不調の改善が期待できるのですか?

噛み合わせを原因とする睡眠時無呼吸症候群やいびき、顔面の筋肉の張りの改善などです。噛み合わせが頭痛や肩こりに影響している場合もあるため、体のだるさなどの改善にも期待できます。ただ、私は歯科医師ですから、「体の不調を改善させるための治療」は行っていません。噛み合わせ治療に力を入れる理由は、正しく行われた歯の治療をいかに長く保たせるか。そして、治療した歯が壊れないようにしてあげたい一心で、患者さんには噛み合わせの改善を呼びかけているだけです。皆さんにはぜひご自分の体に関心を持ち、納得の治療を受けていただきたいですね。
どんなときも患者の「未来」を考えた治療に全力投球
お休みの日はどのように過ごしていますか?

基本的に体を動かすことは何でも好きで、特に楽しいと思うのはゴルフ、ジョギングなどです。ゴルフは忙しいとなかなか行けないのですが、長い間続けてきたスポーツなのでもっとコンスタントに行って、うまくなりたいなと思います。また、出身が山形県で昔から山菜採りも好き。実家に帰ったときはふらっと山に行き、山菜を採ってくることがあります。音楽や芸能にも興味があり、バンドに参加したり、歌舞伎を観に行ったりすることもあります。参加したい勉強会を探していると休日もつぶれてしまいがちですが、自分の時間も大切にしたいと思います。
クリニックと先生ご自身の今後の展望を教えてください。
クリニックの展望は、もっと歯のメンテナンスに力を入れていくことです。歯科衛生士さんの数を増やし、地域の皆さんには悪くなった歯を治療するより、今ある健康な歯を守っていただきたい。当院が皆さんの司令塔となり、それぞれの意識が高まる環境を整えていきたいです。そして、個人的な目標は歯科医師としてさらに腕を磨いていくこと。どちらかというと勉強はそれほど好きではないんですけどね(笑)。でも患者さんと接するたび、もっと「治せる歯科医師になりたい」という気持ちが高まり、もどかしくなります。まだまだ勉強することばかりで悩むことも多いですが、治療後、患者さんに笑顔が戻った瞬間が本当にうれしい。これからも患者さんに喜んでいただける治療を行っていきたいです。
最後に、読者へメッセージをお願いします。

ご自身の体について知りたい方、同じ歯を何度も繰り返し治している方はぜひ一度ご相談にいらしていただきたいです。口腔内写真やレントゲンを撮り、ご自身の歯の特徴や癖、治療してもなぜ治らないのか、どんな治療が適しているのか、本当のお話をさせていただきます。当院はまず、「患者さんのお話を聞くこと」を大切にし、基本的な治療を真面目に行っています。「食べ物が食べづらい」「入れ歯が痛い」「歯並びや見た目をきれいにしたい」どんな些細なこともまずはお話しください。ただし、患者さんのためにならないと思えば、その理由をきちんとご説明した上で治療はお断りします。ご希望とすり合わせながら適切な治療をご提案させていただくので、結論を急がず、ご自分の体を大切にできる治療を選択していただければうれしいです。
自由診療費用の目安
自由診療とは矯正治療/80万円~、インプラント治療(1歯)/35万円~、総義歯/50万円~