メンテナンスを継続できるよう
自分事としての意識を育む
津田デンタルクリニック
(千代田区/麹町駅)
最終更新日:2025/07/14


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予防歯科の大切さが叫ばれる昨今。「歯科医院は歯が痛くなる前に行く場所」なのが理想的なのは間違いない。しかし、メンテナンスの重要性を理解していながらも、問題が起きるまで足が向かない人も多いのではないだろうか。そうなってしまう理由の一つに「セルフケアを完璧にしなければ」と身構えてしまうことがあると「津田デンタルクリニック」の津田宏尚院長は注意を呼びかける。患者一人ひとりのライフステージの変化なども考慮しつつ、無理なく継続できるメンテナンスをサポートする同院。どのように患者のモチベーションを維持しているのか、確かな治療をめざし駆使している先進機器の詳細と合わせて、詳しく話を聞いた。
(取材日2025年6月16日)
目次
メンテナンスへのモチベーションを無理なく持続させるためのきめ細かな工夫
- Qメンテナンスが継続できないという人は結構多いようですね。
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A
▲通院が途絶えないようネット予約を導入し、日程調整が容易に
誰でも歯科医院に行こうというモチベーションが下がる時はあります。病気をした、家族に何かあった、職場が変わったなどが引き金となり、日々の歯ブラシがおろそかになるのは仕方のないことです。きちんと歯を磨けていないのを気兼ねして、歯科医院から足が遠のいてしまう悪循環に陥る方も少なくありません。しかし、セルフケアが滞っているときこそ遠慮なく歯科医院を頼ってほしいと思っています。当院で大切にしているのは「せめて1日1回はきちんと歯を磨きましょう」「今日は駄目でも明日は頑張りましょう」といった声かけをしながら、無理なく続けられるよう見守ること。毎日、完璧をめざさなくても構わないんです。
- Q無理をせずに続けることが大事なのですね。
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A
▲歯に関心を持ってくれたらうれしいと話す津田院長
きっちりやらなければと身構えすぎると、かえって挫折を招きやすいのではないでしょうか。通院が途絶えてしまうのを防ぐため、ハードルを下げることも必要です。「この頃、よく磨けてないから歯科医院できれいにしてもらおう」という時があってもいいんです。年齢を重ねて手先を細かく動かすのが難しくなっている方、長年の間違った習慣をなかなか修正できずにいる方なども、気軽にご相談ください。通常、メンテナンスは3〜4ヵ月に1度のペースで行いますが、心配ならば毎月でも問題ありません。一方、どんなにセルフケアに力を入れている方でも磨き残しはあるので、必ず定期的に歯科医院でチェックするようにしましょう。
- Qメンテナンスでは何を大切にしていますか?
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A
▲患者に寄り添いながら日々診療を行う
一つ一つわかりやすく説明し、患者さんが主体的に通いたくなるようにすることを大切にしています。例えば、3〜4ヵ月に1回の通院がなぜ必要なのかと尋ねられたら、排水口のぬめりを例に説明することもありますね。お口の中も同じように虫歯菌や歯周病菌などが集合したバイオフィルムが発生しているんです。「排水口に掃除が必要なように、お口も定期的なクリーニングが欠かせません」などとお伝えしています。その上で、染め出し液で磨き残しを視覚化するなど弱みを明らかにしつつ、強みは必ず褒めるようにしています。誰にでも強みと弱みはあるので「苦手なところも得意なところと同じようにできたらいいですね」とやる気を促します。
- Q問題点の視覚化に位相差顕微鏡を活用しているとか。
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▲口腔内の様子を可視化することで、実感してもらう
位相差顕微鏡は口の中の汚れを少し採取することで、口腔内の病原菌をそのまま観察できます。初診時には必ず画面に映して患者さんにもお見せするようにしています。歯周病菌がうごめいている様子を目の当たりにして、危機感に目覚める方も多いのではないでしょうか。患者さんによっては菌ごとの個体数を調べるために、歯周ポケット内に存在する菌の種類、量、割合を検査することで歯周病のリスク判定を行うPCR検査なども可能です。このように患者さんと現状を共有して、改善のための方法を提案していきます。
- Qバイオフィルム除去のためのエアフローについて教えてください。
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A
▲家でのブラッシングで落としきれない汚れもメンテナンスで掃除
バイオフィルムは通常のブラッシングでは取れないので、当院では機械で特殊なパウダーを吹きつけて歯面を清掃するエアフローを導入しています。バイオフィルムだけではなく茶渋やヤニなどのステインの除去を図るのにも有用な先進機器です。歯肉や歯にダメージを与えることなくバイオフィルムにアプローチできるのは大きなメリットといえるでしょう。エアフローは開業当初から使ってきましたが、先日、新しい機種に交換しました。より汚れを落としやすくなっただけではなく、痛みを軽減できるようになったからです。そのほか、PMTCという歯科衛生士による専門的な歯のクリーニングなども行っています。
自由診療費用の目安
自由診療とはPMTC(自費の場合)/1万6500円、歯周病PCR検査/2万2000円、インプラント治療(1本)/49万5000円~、成人矯正/88万円~、小児矯正/55万円~、セラミックの詰め物/6万500円~、セラミックのかぶせ物/12万1000円~、ホワイトニング/2万7500円~
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マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。