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鈴木 英史 院長の独自取材記事

鈴木医院

(北区/田端駅)

最終更新日:2020/04/01

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田端駅から徒歩8分ほどの場所にある「鈴木医院」は、90年以上にわたり、地域医療に携わってきた歴史あるクリニックだ。院長の鈴木英史先生は3代目。温かい人柄で、患者との信頼関係を大切にし、約20年勤めた所沢の病院時代の患者が、今も鈴木先生を慕って同院を訪れるという。救急や内科で活躍し、「幅広い多くの疾患を診療できるような医師をめざしました」という言葉のとおり、標榜する内科、外科、皮膚科はもちろん、小児や花粉症の診療も行うなど、守備範囲は幅広い。やけどや創傷の治療で注目される湿潤療法や、診療におけるポリシー、さらには大好きなお酒の話まで、存分に語ってもらった。
(取材日2016年1月28日/2017年6月9日)

幅広い診療で地域住民の健康を3代にわたり支える

長い歴史を持つクリニックですが、どのような患者さんが多くいらっしゃいますか?

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祖父がこの地で開業してから90年以上が経過し、地域の皆さんの健康管理を長年担ってきたこともあり、昔から住んでいる方が多くいらっしゃいます。北区は高齢化率が23区内で1番高いですが、当院においてはご高齢の方だけでなく若い患者さんやお子さまなど、男女問わずまんべんなく来院していただいております。また当院は区境に位置していますから、文京区や荒川区の患者さんもたくさんお見えになります。私はもともと外科医ではないのですが、救急医療に長年携わった経験から、縫合処置や熱傷の処置にも対応します。内科、外科、皮膚科と広い守備範囲で診療できる点が、鈴木医院の良いところかなと思っています。

院長を引き継がれる以前のご経歴について教えていただけますか?

子どもの頃から父の診療する姿を見てきて、多くの方から感謝され、人の役に立つ医師という職業にとてもあこがれていました。そうして杏林大学医学部に入学して、卒業後は同大の内科の医局に入局して、国立病院をはじめ、病院では救急と内科全般の診療に30年近く携わってきました。勤務医には転勤がつきものでしたから、患者さんとの別れは非常につらいものがありました。特に所沢の病院には20年勤務して、15年以上もお付き合いをさせていただいている患者さんもいました。当時からの患者さんで、現在も多くの方が鈴木医院まで通ってきてくださっていますが、ご高齢でここまで来ることができない方も多くいらっしゃって、私も苦しい思いがありますね。

診療で心がけている点を教えてください。

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患者さんはいろいろな不安を持ってお見えになるので、お互いの信頼関係を築くために、「患者さんは大切なお客さま」という気持ちでお迎えすることを研修医の頃から続けています。そのためにもわかりやすく、相手が納得されるまで説明することはもちろんですし、ご自身の主訴をうまく表現できなかったり、必要な情報が不足していれば、私のほうから話がしやすいように誘導することもありますね。また血圧を計って診察をして、「いいですね」で終わりというのでは寂しいですから、時間が取れる時にはお互いの地区の話題など、なるべくお話をさせていただくようにして、患者さんとコミュニケーションを取るように心がけています。

皮膚の再生を促す治療法として注目される湿潤療法

湿潤療法を取り入れているそうですが、どのような治療法でしょうか?

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湿潤療法は「傷は自然に治るもの」という大原則のもと、傷口をウェットな状態に保って、皮膚の細胞が遊走できる良い環境をつくり、その再生を促す治療法です。傷口に消毒液を塗るのは、実はよくない事なんです。汚い傷であれば一時的に消毒液を使うことはあっても、直接傷口にはつけません。例えばやけどの治療では、水ぶくれの表面の皮膚の細胞は死んでいる場合があり、この場合水泡部分の表皮を除去して、残った下の皮膚の部分を水道水できれいに流して被覆材で覆い、ウェットな状態にしてれば、多くの場合きれいに治ります。以前は植皮が必要とされたような重度のやけどや、深い傷でも湿潤療法できれいに治ることがあるということがわかってきています。

花粉症の治療にも対応されているそうですね。

私自身が花粉症で、1年中花粉症の薬を服用しているので、自分でどの薬がどんなふうに効くのか試しています。そして、より効果のあったものを患者さんにもお勧めしています。私のように1年中つらい思いをされている患者さんもいらっしゃいます。症状の強い患者さんの場合、アレルギーのお薬は1剤では十分な効果が出ないことがあり、この場合、複数のアレルギーの薬を組み合わせたり、違う作用機序の薬を組み合わせることで、非常に効果が出ることがあります。一人ひとりの患者さんの症状と経過に応じて治療をさせていただいております。

患者さんとのエピソードで印象深いものはありますか?

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所沢の病院時代、近医からの紹介で、胃の痛みのある若い女性の患者さんが来院されました。その場で私が内視鏡検査を行ったところ、胃体部に悪性所見のないごく小さな潰瘍が見つかり、生検をした部位すべてからスキルス胃がんの特徴であるがん細胞が検出されました。スキルス胃がんの最初期の段階だったんですね。すぐに来ていただいて専門病院での治療を勧めたところ、ご主人の知人が昔、日本で有数のがん治療専門の病院に勤めていた事があるとのことでした。その場で直接電話をしてみたところ、外科の副院長になられていて、異例ですが翌日にはその先生の診察を受けて、すぐに手術をする運びとなり、完治されました。スキルス胃がんは進行が非常に速いですから、この医師のリレーの中で誰かが「少し様子を見ましょう」と言っていたら、患者さんは助からなかったかもしれません。この奇跡的なリレーに携われた事はたいへん思い出深いですね。

より幅広い診療を提供することをめざして

プライベートはどのように過ごされていますか?

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患者さんに「運動しなさい」「お酒を控えなさい」「禁煙しなさい」と言っている手前もあり、自身ではタバコは吸いませんが、お酒を控えたり、運動は努めてするようにしています。お酒は好きで毎日飲んでいるのですが、少なくする日はつくっています。趣味はお酒かな(笑)。お酒は何でも飲めるのですが、国立から早朝5時位の電車で通勤しているものですから、飲みすぎると翌日に残るので、休みの日の前日限定でワインを飲むなど、考えて飲むようにはしています。運動ではゴルフが好きで、練習場やコースに行ってなるべく動くようにしています。

地域の住民に向けて、何か啓発などはされていますか?

区の健康診断は、皆さんに受診するように勧めています。また、地域の期間限定の健康診断などは、なるべく患者さんにわかりやすく院内に掲示するようにしています。例えば北区ではABC検診という、胃がんのリスクを調べられる検査を行っています。これは血液検査でピロリ菌がいるかどうか、それから胃粘膜の萎縮があるかどうかを調べるもので、なるべく多くの方に受けていただけるように案内を掲示しています。また患者さんが興味がありそうなもので、自分でセルフチェックできるようなものを時々院内に掲示して、待ち時間に見ていただけるようにしたりしています。

ドクターズファイルの読者へメッセージをお願いします。

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近頃、溶連菌感染症と、一般的にプール熱と呼ばれるアデノウイルス感染症が、はやっており、お子さんからご家族に感染することも多いようです。特に、溶連菌感染症は、特徴的な所見が見られず、しっかり時間を追って診ていかなければ腎臓を悪くしてしまうこともあるので、発熱やのどの痛みがある時は、受診していただければと思います。当院をかかりつけ医にしているお子さんとお父さんお母さんがかなりいらっしゃいますので、今後はお子さんも診てあげられるように、将来的に、小児科も標榜していけたらと考えています。これまでの経験を生かした幅広い診療を行っていきますから、どこにかかったらいいのかわからない時に受診していただければ、適切に治療、案内をさせていただけると思います。

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