生活習慣病の改善を図り
循環器疾患の発症リスク低減をめざす

循環器疾患と関連性の高い生活習慣病。健康診断で気になる結果が出たら、早めの受診で血管ダメージの予防を

Q循環器疾患にはどのようなものがありますか？

A

▲循環器疾患の治療、生活習慣病の管理にも注力している

循環器疾患とは、心臓や血管などが正常に機能しなくなる病気を指します。不整脈の一種である心房細動、心臓の周りの血管が細くなって起こる狭心症や心筋梗塞、心臓のポンプ機能や弁の働きの低下した状態である心不全・心臓弁膜症などが挙げられます。いずれも動脈硬化や血管の詰まりが関係しており、足の血管が動脈硬化で細くなると下肢閉塞性動脈硬化症を引き起こします。循環器疾患の原因はさまざまですが、代表的なリスク因子を3つ挙げるならば血圧・喫煙・加齢です。特に高血圧症と循環器疾患の関連性は高く、当院では生活習慣病の管理や治療にも力を入れています。

Qどのような症状があると危険なのでしょうか。

A

▲思い当たる症状が一つでもあれば、すぐに相談してほしいと話す

動悸や息切れなどの自覚症状を訴える方が多いのですが、運動をしている時に感じる方もいれば、安静時にそのような症状が起こる方もいらっしゃいます。また循環器疾患から引き起こされる胸痛は、一瞬というよりも数分単位で続くことが多いです。「階段を登るたび、数分間胸の痛みを感じる」というような症状が続いたならば、狭心症などの可能性がありますから注意が必要です。その他、頭痛やめまい、疲労感、体のむくみを感じる方もいらっしゃいます。思い当たる症状が一つでもあれば、迷わずにすぐ相談にいらしてください。

Qその他に、受診するべきタイミングがあれば教えてください。

A

▲不整脈や心筋梗塞などがわかる心電図検査機器

循環器内科では、心臓の症状、血管・血液の状態、生活習慣病と幅広く診ています。糖尿病・高血圧・脂質異常症といった生活習慣病は血管にダメージを与え、動脈硬化や血管の詰まりの原因となり、そこから循環器疾患をも引き起こしかねません。ご家族に高血圧症の方がいらしたり、健康診断の結果にチェックがついたりした場合は、動悸や息切れがなくても循環器内科での検査をお勧めします。当院にはその他にも、婦人科の治療で低用量ピルを服用されている方、飛行機に長時間乗ることの多い方、病気で長く床に伏せていらした方など、血栓症を心配される方が検査にいらっしゃいます。

Q放置するとどのようなリスクがありますか？

A

▲ウェブからの来院予約も可能

健康診断で血圧や中性脂肪値を指摘された場合、今は自覚症状がなくても数年後・数十年後にどのような影響があるかはわかりません。また先ほど循環器疾患の自覚症状を挙げましたが、中にはこれらを感じないまま悪化することも少なくありません。例えば大動脈解離は、心臓近くの大きな血管が裂けてしまう大変な病気ですが、その多くは自覚症状がなく突然発症します。それ以外にも心房細動による血液のよどみから血栓ができ、それが脳の血管を詰まらせて脳梗塞を引き起こすこともあります。このように、小さなサインを放置することで命を失うこともあるのです。

Qこちらのクリニックで受けられる検査について教えてください。

A

▲さまざまな検査と丁寧な問診により、適切な診断につなげていく

当院では、心電図、24時間ホルター心電図、血液検査、エックス線検査、超音波検査などを行うことができ、問診での内容と併せて適切な診断につなげていきます。問診では、痛みがいつから起こっているのか、それは安静時なのか運動時なのか、症状はどのように変化してきたかなどを伺いますので、日頃から記録しておくと良いですね。精密検査や専門的な治療が必要と判断した際に、速やかに設備の整った病院につなげられるよう、他院との連携体制も整えています。循環器疾患を引き起こす生活習慣病は食事や運動で改善をめざしていきますが、患者さんの希望を踏まえながら無理な計画を立てることのないよう心がけています。