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原因に合わせて選択できる
皮下免疫療法・舌下免疫療法の使い分け

赤羽小児科クリニック

(北区/赤羽駅)

最終更新日:2020/06/11

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  • 保険診療

花粉症をはじめ、ダニが主な原因の通年性アレルギー性鼻炎、食物アレルギーなど、アレルギー疾患に悩む人は年々増えている。「特に、近年は花粉症の低年齢化が進んでいます。中には2歳で明らかな症状があるお子さんもいらっしゃいます。アレルゲン免疫療法の一つである舌下免疫療法は5歳から受けることができ、1日1回、口に入れるとすぐに溶ける苦みの少ない錠剤を服用するだけですので、お子さんでも負担少なく受けられます」と、「赤羽小児科クリニック」の金保洙院長は話す。同院では、スギ花粉やダニ以外にもより幅広いアレルゲンに対応できる皮下免疫療法も実施しており、自分の症状やアレルギーの原因、生活スタイルによって使い分けも可能だという。それぞれの特徴や選択のポイントなどを金先生に聞いた。(取材日2020年6月1日)

通院の負担が少なく、子どもでも受けやすい舌下免疫療法と、より幅広いアレルギーに対応できる皮下免疫療法

Qこちらでは、なぜ2つの免疫療法を実施しているのですか?
A
1

▲長年の豊富な知識を生かした診療

アレルゲン免疫療法とは、アレルギーを引き起こす物質を少しずつ摂取することで症状の軽減をめざす治療法です。その一種である皮下免疫療法は、注射によって直接体内にアレルギーを引き起こす物質を入れる治療法で、副作用も少ないことから、当院では開院当初から安全に配慮しながら行ってきました。ただ、お子さんにとっては長期間、定期的に注射をし続けなければならないことが大きな負担でした。しかし、近年自宅で1日1回、薬を口に含めばいいだけの舌下免疫療法が開発され、当院でも提供を始めました。続けやすさから、現在は舌下免疫療法を希望される方が増えていますが、より幅広いアレルゲンに対応できる皮下免疫療法も続けています。

Q舌下免疫療法とはどんな治療法ですか?
A
2

▲子どもでも続けやすく、負担が少ない舌下免疫療法

スギ花粉症とダニの通年性アレルギーに対して行う治療法で、毎日1錠、アレルギー原因物質からなる薬を内服します。薬に苦みはほぼなく、口に含むとすぐに溶けるので子どもでも続けやすく、副作用は口の中が少しイガイガする程度と、重篤な副作用が少ないことも特徴です。血液検査でアレルゲンが確定すれば、5歳から保険適応で治療可能です。治療開始はスギ花粉飛散時期を避け、例年ゴールデンウィーク明けから受けつけています。基本的には3〜5年の継続治療が推奨されています。初回治療は、院内で舌下錠を口に入れてから、約30分間症状観察をします。1週間後の再診で問題なければ薬を増量し、以後月1回来院し自宅で継続治療を行います。

Q皮下免疫療法の特徴も教えてください。
A
3

▲生活スタイルに合わせて治療法が選べるのも当院の魅力

皮下免疫療法は注射でアレルゲンを直接体内に入れる治療法です。舌下免疫療法がスギとダニの2種類のアレルゲンに限定されるのに対し、ブタクサをはじめ幅広いアレルゲンに対応できるメリットがあります。現在、花粉症や慢性鼻炎はスギおよびダニが原因であることが圧倒的に多いですが、それ以外のアレルゲンが原因の方も、体質改善を目的とする免疫療法を諦めずに受けることができます。一方で、月1回〜数回程度の通院を要する点と、毎回皮下注射が必要になることがデメリットです。特に、お子さんにとって注射は大きなハードルですし、通院に付き添う保護者にとっても負担は少なくないでしょう。

Q長期間の治療が必要となりますが、治療中の注意点はありますか?
A
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▲気軽に相談しやすいので治療のモチベーションにつながる

いずれも免疫を体内に作っていく治療法ですから、継続治療は必須です。治療期間は3~5年が目安といわれていますが、1年目から変化が見られる方もいらっしゃいます。薬がほとんどいらないぐらいに症状が落ち着いた場合は、必ずしも5年間続ける必要はありません。長期にわたる治療では、モチベーションをいかに保つかも重要です。1日薬を飲むのを忘れてしまった、今週は注射を打ちに行けないといったケースも当然出てくるでしょう。そこはあまり気にし過ぎず、薬はまた翌日から1日1錠飲めばいいですし、4週間に1回の通院が、5週間に1回になっても問題はありません。心に余裕をもちながら、長い目で治療を続けることが大切です。

Q子どもの治療開始のタイミングや見極め方は?
A
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▲まずは気軽に相談してほしいと話す二人

くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、目のかゆみなどの症状が長期間続いている場合、花粉症やアレルギー性鼻炎の可能性が高いです。親のアレルギー体質が子どもに遺伝するケースは多く、当院では親子で免疫療法を受ける方が増えています。親が花粉症だから、子どもも必ず花粉症になるとは限りませんが、ほかのアレルギーを獲得するリスクを下げるためにも、子どものうちに治療をするメリットはあると考えます。親子で一緒に治療すれば、お子さんも抵抗なく治療を継続することができるようです。また、免疫療法を行うことで、喘息など他のアレルギー疾患の症状が緩和につながることもあるため、複数合併している方には是非試していただきたい治療です。

ドクターからのメッセージ

金 保洙院長

アレルギー体質や花粉症に関しては、さまざまな薬がありますが、症状を和らげるような作用はあっても、症状を抜本的に改善するものではありません。最近は花粉症の低年齢化が顕著で、2歳でも発症するお子さんもいます。特に子どもの場合、この先ずっと不快な症状が続くよりは、子どものうちに免疫を獲得するほうが、長い目で見てメリットが大きいはずです。特にスギ花粉症の場合、スギの飛散時期である2月上旬から4月末には、入試や期末テスト、卒業式、入学式など重要な行事が目白押しです。体調不良や集中力の低下によるデメリット、子どものQOLを考えると、症状があればなるべく早い時期から治療を開始されることをお勧めします。

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