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金 保洙 院長、金 尚英 副院長の独自取材記事

赤羽小児科クリニック

(北区/赤羽駅)

最終更新日:2022/06/13

金保洙院長、金尚英副院長 赤羽小児科クリニック main

赤羽駅西口から徒歩3分の「赤羽小児科クリニック」は、1986年の開業以来、地域の子どもや家族のホームドクターとして、地域医療に貢献してきた小児科だ。「子どもたちの病気の窓口として、何でもいつでも相談しやすいクリニックをめざしています」。そう優しい笑顔で話す金保洙(きん・ぼす)院長を信頼し、3世代で通う患者も多いという。診察室には子どもや家族が持参した写真が壁一杯に飾られており、患者から慕われる院長の人柄がうかがえる。小児科の総合診療に加え、アレルギー疾患に対する免疫療法を提供していることも同院の特徴の一つで、親子で受けることもできる。2020年4月には院長の次男である金尚英(なおひで)先生が副院長に就任。二診体制となって、新たにスタートを切った2人に話を聞いた。

(取材日2020年6月1日)

親子2代で赤羽ファミリーの健康を支える小児科

こちらは歴史あるクリニックだと伺いました。

金保洙院長、金尚英副院長 赤羽小児科クリニック1

【院長】赤羽駅近くで当院を開業し、34年がたちました。開業以来、地域のお子さんやご家族に寄り添うクリニックをめざして日々診療を行っております。1992年に現在の地に移転し、2018年には道路拡幅工事に伴って院内を全面改装しました。以前より待合室は少し狭くなってしまいましたが、子どもたちの大好きなキャラクターなどは従来のまま、院内のいたるところに飾って、通院する子どもたちが怖がらずにリラックスできる雰囲気づくりを心がけています。赤羽で長く診療するうちに、お子さんはもちろん、家族で通う方が増え、現在は祖父母、ご両親、お子さんの3世代で通ってくださる方も多くなりました。

尚英先生が副院長に就任し、親子2代での診療が始まりました。今のお気持ちをお聞かせください。

【院長】後継者がいないと患者さんにも負担が生じますし、今まで築いてきた患者さんとの信頼関係が途絶えてしまうのは、やはり申し訳ないと思っていたので、今回次男が継いでくれたことはとてもありがたく、本当にうれしかったです。
【副院長】赤羽は僕の地元で、当院には同級生はもちろん、同級生のお子さんたちも通ってくれています。今まで父が診療する姿を直接見る機会はあまりなかったのですが、地域における当院の重要性や社会的意義は、大人になるにつれ徐々に大きく感じるようになり、このクリニックは必ず父から引き継いでいかなければならないと思うようになりました。父から引き継ぐまでの間、一緒に診察をする中で、なぜ父が患者さんにここまで信頼されるのか、父が築いてきた診療スタイルをしっかりと学び、受け継いでいきたいと思っています。

二診体制となり、強化できたことはありますか?

金保洙院長、金尚英副院長 赤羽小児科クリニック2

【副院長】一番は患者さん一人ひとりの診療時間を十分取れるようになれたことです。今では僕が月・火・水・土曜日は出勤し、二診体制の曜日も増やしましたので、患者さんの悩みや不安事にできるだけ耳を傾けて、お子さんとそのご家族が少しでも安心をしてクリニックを出られるよう精進しています。また、新型コロナウイルス感染拡大防止の目的でオンライン診療が時限的に規制緩和されたため、当院でもSNSを使用したオンライン診療を開始しました。医院での予防接種や一般診療についても、効率化が図れるようになり、患者さんの待ち時間の短縮につながっています。

コミュニケーションを大切に、わかりやすい診療が信条

院長の診療方針をお聞かせください。

金保洙院長、金尚英副院長 赤羽小児科クリニック3

【院長】僕は小児科医師の役割は3つあると考えています。子どもたちが病気にかからないことがベストですが、なかなかそうはいきません。ならば、病気にはなったけど軽く済んだ、早く治ったで終わることがベターであり、まずは病気の早期発見、早期治療、予防接種などの予防に力を入れています。2つ目はいわゆる交通整理の役割です。まずは小児科にいらしていただいて、この症状なら眼科へ、これは整形外科へ、この方は大学病院をご紹介したほうがいいなど、的確に振り分けていくことも、かかりつけ医の大切な役割です。3つ目は核家族化が進み、子育てに戸惑うお母さん方の相談相手となって支えること。僕がいつも「何か困っていることはありますか?」と患者さんにお尋ねするのは、どんな些細なことでも気軽に相談してもらい、地域の子どもたちを一緒に見守っていきたいと考えているからです。

副院長が診療で心がけていることはなんですか?

【副院長】僕が心がけているのは、病気のことを丁寧に説明することです。病気の原因を説明した上で、現状、そして今後どうなっていくのかをわかりやすく説明することを大事にしています。経過を予測して薬を処方することで、ご自宅に帰って症状が出たとしても慌てずに対処することができるので、親御さんも安心されるでしょう。医療に直接関係ない雑談も交えながら、患者さんとコミュニケーションを取り、信頼関係を大切にした診療を行う姿勢は父と似ているかもしれません。特に初診の場合は、雑談から始めてリラックスしてもらうことで、悩みを打ち明けてくださることもあります。父は図や本を用いてわかりやすい説明をしていて、今後は僕も取り入れていきたいと思っています。

花粉症などアレルギー疾患に対する治療にも注力されているそうですね。

金保洙院長、金尚英副院長 赤羽小児科クリニック4

【院長】大学病院では感染症とアレルギーを専門に診てきました。当院では体質改善をめざし、アレルギーを抜本的に治療していく2種類の免疫療法を行っています。近年は花粉症の低年齢化が進んでいますが、舌下免疫療法は5歳から受けることができます。1日1回、口に入れるとすぐに溶ける苦みの少ない舌下薬を服用する治療法ですので、お子さんでもほぼ負担なく受けることができると思います。これはスギ花粉症とダニの通年性アレルギーに対して行う治療法ですが、より幅広いアレルゲンに対応できる皮下免疫療法も提供しています。親のアレルギー体質が子どもに遺伝するケースは多く、当院では親子で免疫療法を受ける方が増えていますので、気になる方はご相談ください。

予防接種の日程管理や育児相談などスタッフの力も自慢

長年支えてくれるスタッフも自慢だそうですね。

金保洙院長、金尚英副院長 赤羽小児科クリニック5

【院長】僕に聞きにくいことは、皆さん看護師などスタッフに聞いておられますよ。当院のスタッフは皆ベテランで、子育て経験のあるお母さんですから、母親目線で共感しながら適切なアドバイスをしてくれています。特に、予防接種の仕組みや種類は毎年変わってきており、非常に複雑ですから、スタッフが患者さん一人ひとりのスケジュールを組み立て、内容についてもしっかりお話しして、納得してお帰りいただくようにしています。
【副院長】予防接種については、僕ら以上に理解しているのではないかと思うほど知識・経験が豊富です。接種間隔が空いてしまっている方にはこちらからご連絡を差し上げるなど、アフターフォローがとても丁寧なんです。僕らの手が届かない部分をしっかりサポートしてくれており、スタッフの優秀さを改めて実感する日々です。

先生方の趣味やリフレッシュ法は?

【院長】読書が好きで、多い時は単行本を月10冊程度読みます。時代物が特に好きですね。ウォーキングやゴルフなど体を動かすのが好きで、気がつけば昨日も3万歩以上歩いていました(笑)。
【副院長】大学時代はバスケットボール部に所属していたので、今も暇さえあればテレビ観戦しています。読書も好きで、ミステリー作品をよく読みます。今は、まだ子どもが小さいので、子どもと遊ぶ時間が一番のリフレッシュですね。上の子が院長に買ってもらった自転車に乗れるようになってきたのですが、まだ目が離せないので、一緒に走りながら付き合っています(笑)。

今後の展望や読者にメッセージをお願いします。

金保洙院長、金尚英副院長 赤羽小児科クリニック6

【院長】子どもたちの病気の窓口として、いつでも相談できる通いやすいクリニックをめざして、自分なりの診療を続けてきました。今後は副院長が主体となって、新しい形で引き継いでくれればいいなと思っています。
【副院長】当院は小児科がメインですが、成人の患者さんも多いクリニックです。父がやってきたように、今通ってくださるお子さんが成人になっても「ここで診てもらいたい」と思ってもらえるようなクリニックにしていくことが目標です。何か心配なことがあれば、まず最初に訪れてもらえるようなクリニックを、スタッフ一丸となってつくっていきたいですね。父には引退と言わず、これからも僕らとともに地域の子どもたちを見守り、気になることがあれば喝を入れてくれる存在でいてもらえたらと思います。

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