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年々患者数や死亡者数が増加傾向に
早期発見が重要な口腔がん

山崎歯科口腔ケアクリニック

(板橋区/本蓮沼駅)

最終更新日:2022/02/09

山崎歯科口腔ケアクリニック 年々患者数や死亡者数が増加傾向に 早期発見が重要な口腔がん 山崎歯科口腔ケアクリニック 年々患者数や死亡者数が増加傾向に 早期発見が重要な口腔がん
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日本人の2人に1人が一生のうちに罹患する恐れがあるといわれているがん。大腸がんや乳がん、肺がんなどを思い浮かべる人も多い中、見落とされがちなのが口腔がんだ。国内では口腔がんの罹患者数、死亡者数も増加傾向で、他のがん同様に早期発見・早期治療が重要となる。「山崎歯科口腔ケアクリニック」の川島正人院長は、「口腔がんは進行すると食事や会話が難しくなるだけでなく、顔が大きく変形してしまう恐れもあります。痛みなどの自覚症状がないまま進行していくという特徴があるので、定期的に口腔がん検診を受けてください」と話す。まだあまり知られていない口腔がんの症状やリスク、検査方法などについて話を聞いた。

(取材日2022年1月22日)

進行すると会話や食事が難しくなったり、手術によって顔が変形してしまったりする恐れも

Q口腔がんとはどのような病気でしょうか。
A
山崎歯科口腔ケアクリニック 発症頻度は少ないが増加傾向にある「口腔がん」

▲発症頻度は少ないが増加傾向にある「口腔がん」

口腔がんは口の中にできるがんのことです。舌にできる舌がんは知っている人も多いかもしれませんが、他にも舌の下や歯肉、上顎や下顎、頬粘膜など口腔内のあらゆる場所にできます。がん全体で考えれば発症頻度は少ない希少がんですが、現在、国内の罹患者数、死亡者数ともに増加傾向です。死亡者数が増えているのは先進国の中で日本だけです。初期の症状は傷のようなもので、口内炎との区別が難しいものもあります。口の中の粘膜のターンオーバーは約2週間ですので、もし2週間たっても傷や口内炎が治らない場合は検査をお勧めします。粘膜の一部が白く硬くなっている白斑も前がん病変と考えられますので検査を受けましょう。

Q原因としてどんなことが挙げられますか。
A
山崎歯科口腔ケアクリニック 自覚症状がないので自分で気づくことは難しい

▲自覚症状がないので自分で気づくことは難しい

一般的に口腔がんの原因として過度の飲酒、喫煙習慣、激辛など刺激性の強い食べ物などが考えられます。虫歯の放置も原因の一つです。虫歯が進んで歯の一部が尖っていたりすると、粘膜に物理的な刺激が加わり傷つきやすくなります。口の中の汚れも誘因の一つ。口腔がんは痛みなどの自覚症状がないまま進行し、痛みが出るようになる頃には、かなり進行した状態。重症化すると口腔機能が失われ会話や食事が難しくなったり、切除手術によって顔が大きく変形する恐れがあるなど大きな困難を伴います。がんを苦にした自殺者の中でも口腔がんが多いと言われており、それほど重大な病気なのです。

Q口腔がんにならないため気をつけることはありますか。
A
山崎歯科口腔ケアクリニック 早期発見が重要だと伝えてくれる川島先生

▲早期発見が重要だと伝えてくれる川島先生

まず口の中を清潔にしておくことが大切です。毎日のケアをしっかり行うとともに、歯周病や虫歯のある人はきちんと治療しましょう。嗜好品や食習慣の改善も大切です。タバコを吸う人は禁煙すること。過度の飲酒を控えて、熱いものや激辛などの刺激的な食べ物も控えましょう。口腔がんに限らず、がんは早期発見が最も重要です。他の臓器のがんと異なり、口腔がんは病変を目で見て確認できるがんです。毎日鏡で口の中をよく観察して、何か変わっているところがないか確認するとよいでしょう。専門的な視点での確認も重要ですので、1年に1度は、口腔がんを適切に診査・診断できる歯科クリニックや歯科医師のもと、口腔がん検診を受けてください。

Q口腔がん検診ではどのような検査を行うのですか。
A
山崎歯科口腔ケアクリニック 視診、触診に加えて検査機器を用いて正確な診断に努めている

▲視診、触診に加えて検査機器を用いて正確な診断に努めている

まず問診表で家族歴や既往歴、飲酒や喫煙といった生活習慣などについて確認します。それをもとに患者さんの話をお聞きし、視診、触診を行い、舌や口の中の粘膜にしこりや盛り上がりなどの異常がないかどうか調べます。さらに緑色蛍光観察装置を用いて口の中に青色の光をあてて観察します。青い光を口腔内にあてると正常な場合は緑色に見えるのですが、がんの病変があると黒く見えます。これらの結果をもとに診断し、もし緑色蛍光観察検査で疑いのある場合、当院では、画像データを連携している大学病院の歯科口腔外科に送り確認してもらいます。複数の歯科医師が確認することで見逃しのないよう努めています。

Q治療について教えてください。
A
山崎歯科口腔ケアクリニック 切除部分が大きいほど、手術後の生活に影響が出てしまう

▲切除部分が大きいほど、手術後の生活に影響が出てしまう

口腔がんと診断されたら、大学病院や総合病院などの歯科口腔外科で治療を行います。組織診によってどのようながんなのか調べたり、どの程度病巣が広がっているのかなど精密に検査し、症状に即した治療を選択します。外科手術が中心となるケースが多いですが、病期や年齢、全身状態などを考慮して放射線治療や化学療法を行う場合もあります。外科手術では、がんが小さいうちは部分切除で済むことがありますが、がんが大きくなるとそれだけ切除の範囲も大きくなります。リンパ節まで広がっていればリンパ節の切除も必要となります。また、手術によって切除した部分の再建手術も行います。

ドクターからのメッセージ

川島 正人院長

口腔がんについてまだあまりよく知らない人も多いと思いますが、口腔がんは、今、日本では罹患者数も死亡率も高まっています。つらい思いをしないためにも早期発見が何よりも大切です。読者の皆さんには、ぜひご自身の口の中に関心を持ってもらい、毎日じっくり観察してほしいですね。赤い腫れや傷はないか、白く変色している所はないかなど、毎日見ていれば変化も見つけやすいと思います。何か気になる症状がある、なかなか口内炎が治らないなどということがあればすぐに受診してください。また、当院では口腔がん検診も行っていますので、年に1回は受けていただきたいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

口腔がん検診/4950円~

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