村中 公正 院長の独自取材記事
ときわ台村中眼科
(板橋区/ときわ台駅)
最終更新日:2026/08/28
2010年に東武東上線ときわ台駅前に開業し、2025年に同駅近くのメディカルビル内に移転した「ときわ台村中眼科」。院長の村中公正先生は移転の理由を「人への感謝が根底にあった」と語る。より広く居心地の良くなった空間で、さらなる設備の拡充を図り、質の高い医療を提供。東京大学医学部附属病院をはじめとする基幹病院で数多く手がけてきた白内障や硝子体の手術経験を生かして日帰り手術も実施する。分院では眼瞼下垂の手術も可能だ。年齢によって変わる目の悩みに柔軟に対応し「ライフステージごとに最良の見え方を実現できる眼科医」をめざす。穏やかな笑顔が印象的な村中院長に、本院と分院のワンチームで取り組む医療などについて詳しく聞いた。
(取材日2026年5月16日)
居心地の良い医院を求めた移転の理由は「人への感謝」
2025年5月に移転をしたそうですが、広くきれいな院内ですね。

以前と比べ、倍の面積を確保することができました。患者さんのため、なるべく広く居心地良い空間で、先進の機器を備えたクリニックをつくることが、移転の目的でもあります。私は、長年この地域で診療を続ける中で、「人への感謝」というものを強く感じるようになりました。「私たちが治療を通じて提供しているのは、患者さんの治す力を引き出すこと。改善を図れるのは、患者さん自身の力があってこそ」と考えるようになったのです。そういった患者さん個々の力には感謝の念しかありません。これからも、患者さんの治す力を最大限生かせるように、質の高い診療でお手伝いをさせていただきたいと思います。
設備面でこだわった部分はありますか?
新しい設備を導入するにあたっても、まず念頭にあったのは患者さんへの感謝です。患者さんの不安を軽減するためのコストは惜しみたくないと考え、手術準備室にはプロジェクターを設置して説明画像を大画面に映し出せるようにするなど、「伝えること」にもこだわりました。より多くの患者さんを救いたいという思いから、手術室のベッドも2台に増やしました。また、眼科診療に欠かせない医療機器は複数ありますが、当院では可能な限り新しい機器を導入するようにしています。例えば、網膜を断層的に見ることができるOCT(光干渉断層計)、眼底の広い領域が撮影できる広角眼底カメラ、複数箇所の照射ができるレーザー機器なども導入しています。
白内障や硝子体の手術にも力を入れているとか。

勤務医時代に白内障や硝子体の手術を数多く行ってきた経験を生かし、先進機器を駆使して、患者さんの体への負担が少ないハイレベルな治療をめざしています。硝子体手術は日本大学医学部附属板橋病院の先生に執刀をお願いしているので、大学病院と同等の手術を受けることができます。同じ眼科手術でも、白内障手術は浅瀬の遠泳、硝子体手術は海深く潜るダイビングくらいに違うといっていいでしょう。当院はダイビングができる知識と技術を持つ医師たちが集い、浅瀬だからと油断せず、常にベストを尽くしています。
高い専門性とわかりやすい説明により患者の満足を追求
診療理念である「3つのS」とは、どのような意味ですか?

3つのSとは、「Speciality」「Simplicity」「Satisfaction」の頭文字です。「Speciality」は、高い専門性を表しています。その言葉どおり、日々進歩する眼科医療の知識を取り入れながら、「目のことなら何でも任せてください」という思いで、診療に取り組んでいます。大学病院などとの連携体制も、高い専門性を確保するための手段の一つです。「Simplicity」というのは、できるだけシンプルにという意味で、わかりやすい説明で患者さんにとって負担の少ない治療を実現したいという意味を込めています。その結果として患者さんに「Satisfaction」すなわちご満足いただけたなら、またとない喜びです。
分院とも密に連携していると聞きました。
当院から車で15分ほどの徳丸に分院の「徳丸村中眼科」があります。分院長の大島由莉は東京大学医学部附属病院などで白内障手術などを専門としてきた経歴の持ち主です。本院、分院ともに患者ファーストで専門性の高い診療を行うという基本理念は変わりません。電子カルテもVPNを通じてリアルタイムで共有し、お互いの診療状況を常に把握できています。そのため、例えば普段はより自宅に近い分院に通っている方も、硝子体手術が必要になった際は当院を受診するというように、一つの大きな病院のような感覚でご利用いただけると考えています。
眼鏡を使用している患者さんも多いと思いますが、眼鏡についてアドバイスはありますか?

眼鏡は目の機能を支える重要なデバイスです。ライフステージに合わせた適切な眼鏡を使用することは大切なことです。たとえ手術が成功しても術後の眼鏡選びを妥協してしまうと、望めたはずの視力が出ないケースも少なくありません。それは、プロのシェフによる料理に市販のマヨネーズをかけてしまうようなもので、術者としては非常に残念です。眼鏡店も併設していますので、眼鏡の作成が必要な患者さんにとっても便利なのではないでしょうか。
目のコンシェルジュとして生涯にわたり伴走したい
今後の展望についてお聞かせください。

本院と分院が一つのチームとして機能する体制をより深めていきたいと考えています。グループ全体でめざしているのはコンシェルジュのような存在になることです。今の時代は、住宅購入から資産運用に至るまで、個人が各分野の専門家に気軽に相談できるようになりました。眼科診療においても病気を治療するだけではなく、加齢とともに変化する目の機能をチェックしアドバイスし、必要に応じて治療までを一貫して担える存在が必要なのではないでしょうか。「あなたの目のコンシェルジュ」として生涯にわたってお付き合いできる医療サービスを提供していきたいと思っています。そのためにも、できる限りの治療をするのはもちろん、必要に応じて大学病院などを迅速に紹介するためのネットワークをさらに強化していきたいです。
スタッフとのチームワークも良好ですね。
職種によって担当業務は違っても「患者さんの目の状態に合わせて最適なサポートをする」という目的は同じです。目標達成のためにトップからの指示に従うだけではなく、自ら実現しようとする自律性を大切にしています。スタッフが生き生きと働けるようにするために、休日の制度を整えてより仕事と休暇のメリハリをつける取り組みも始めました。AIの台頭によって医師の診断業務が変わっても、目の不自由な患者さんに手を添えるというような行動がなくなることはないでしょう。そういったさりげない仕草が自然と出る、どこへ行っても通用するエッセンシャルワーカーを育みたいと思っています。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

年齢を重ねるにつれ、多種多様な悩みが出現するのが目という器官の特徴です。子どもの弱視や斜視、結膜炎、近視から始まり、青年期のコンタクトレンズや眼鏡の相談、中高年の緑内障や眼精疲労、老年期の白内障など、各年代で異なるケアが必要になります。それぞれを単発の治療で終わらせるのではなく、来年そして10年後に想定される問題を見据えながら、継続的に診ていきたいと思っています。目のライフヒストリーを熟知したかかりつけ医ならば、各ステージで最良の見え方もめざせます。人生100年時代にあって、生涯にわたり視機能を維持するために、目のコンシェルジュとして伴走させていただければ幸いです。

