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関連職種と密な連携をとりながら
通院できない患者を自宅で診療

大泉こどもおとな歯科診療室

(練馬区/大泉学園駅)

最終更新日:2020/08/24

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  • 保険診療

小児歯科も行う「大泉こどもおとな歯科診察室」の友廣友香子院長は、実は老年歯科が専門。中でも訪問歯科診療が専門分野だという。まだ訪問歯科診療が普及していない学生時代に、授業の一環で訪れた在宅療養の場で「口の中は何もケアできていない。自宅で歯科治療も受けられたらいいのに」という切実な声を聞いたのがきっかけとなったそう。「当院に長く通ってくださっている患者さんもご高齢になり、何かしらの疾患を抱えて通院するのが難しくなる方が増えてきました。かかりつけ医として、そういう方たちを最期まで診て差し上げられたら」と話す。超高齢化社会を迎え、これからますます必要とされる訪問歯科診療について話を聞いた。(取材日2019年12月9日)

患者の生活背景を知り、関連職種とも連携。家族までサポートしながら行う訪問歯科診療

Q訪問歯科診療とはどのようなものでしょうか。
A
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▲患者にあった治療を行う友香子院長

体に疾患や障害があり、在宅療養していらして、歯科医院に通院が困難な方を、ご自宅や施設に伺って診療するのが訪問歯科診療です。現在は治療に必要な器具を持ち運ぶポータブルユニットがあり、一般的な虫歯や根管の治療、歯周病治療、義歯治療などは基本的にクリニックと同じ治療ができるようになっています。ただリスクの大きい外科処置など、患者さんの全身状況によっては治療が難しい場合もあります。当院は50年以上この土地で診療しているので、長いお付き合いをしている患者さんがたくさんいらっしゃり、来院できなくなってもかかりつけ医として最期までお付き合いしたい。今後は訪問歯科診療に力を入れていきたいと思っています。

Qどういった人が訪問歯科診療を受けられますか?
A
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▲訪問歯科診療で使用するポータブルユニット

通院が困難な方、目安としては要介護度3以上で車いすでなければ移動ができないような方が対象になります。基本的には院内のほうが設備が整っていますし、当院はバリアフリーで車いすのまま入れるユニットもありますので、通える方は通っていただいたほうがいいですね。要介護度が低くても、認知症や精神疾患などで外には出られない方も訪問診療で診ています。距離的には制度上16km以内ということになっていますが、あまり遠いと限られた時間で伺うのが難しい場合もあります。そのあたりはご相談になりますね。また訪問歯科診療の場合、治療は保険診療となり、介護認定を受けている方は医療保険に加え、介護保険が適用となります。

Q実際の治療までの流れを教えてください。
A
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▲口腔ケアや食事についてのアドバイスも行う

これまで通っていただいた患者さんから直接ご依頼を受けることもありますが、新しい患者さんの場合は担当のケアマネジャーさんを通してご連絡いただくことが多いですね。練馬区で実施している訪問事前調査という制度があり、初回無料で検診することもできます。寝たきりの方の場合、ベッド上か、お食事が座って取れるようなら座った姿勢で診療することもあります。普通に生活しているスペースで広さは十分。1回あたりお話を聞いたり仕度をしたりを含めて30分から1時間ぐらいでしょうか。お一人暮らしでご家族が立ち会われないケースでは、どうやってお家に入るか、移動の足となる車の駐車スペースが近くにあるかなどを事前に確認しています。

Q訪問歯科診療で心がけているのはどういったことでしょうか。
A
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▲バリアフリーで車いすでも入りやすい院内

患者さんのお家に入っていきますので、まずは患者さんに安心感を持っていただけるよう、いろいろとお話を聞いて患者さんの不安をなくすことに心を配っています。また介護生活が長くなってくると、ご家族の方もお疲れですから、負担をどう軽減するかなどご家族のお話を伺うことも大事になってきますね。終末期になると、食べること自体が困難になってくるので、飲み込みやすい食事形態や姿勢など摂食嚥下に関するアドバイスをしたり、義歯が使えなくなったらどうすればいいかなどをご相談することもあります。お一人お一人事情が違ってすぐに答えが出るものではないので、お付き合いをしていく中で最適な方法を見つけていくことになります。

Qケアマネジャーさんなど周囲との連携について教えてください。
A
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▲クリニックのスタッフとも密な連携を行う

患者さんにはいろいろな職種の方が関わっているので、なるべく密に連絡を取り合って顔の見える関係を築くのが大事だと考えています。後々物事がスムーズに進むので、些細なことでも電話やFAXなど直接連絡を取るようにしています。全身に疾患がある方が対象なので、主治医とも連絡を取り合います。「こういった治療をします」という連絡もあれば、「水分がうまく取れていないようです」という日常的な問題をシェアしたり、時にはヘルパーさんに口腔ケアや食事形態のお話をすることもあります。要になるのはやはりケアマネジャーさんで、そこに情報が集まっていますから、患者さんについて詳しく伺い、相談しながら診療していく形になります。

ドクターからのメッセージ

友廣 友香子院長

生活していく上でお口の状態はとても大事です。状態が悪ければ、物が食べられず栄養状態が悪くなったり、うまく話すことができずにコミュニケーションがとれなかったりします。私は長く訪問歯科診療に携わり、多くの患者さんと接する中でさまざまな経験をしてきました。認知症の方への対応など、しっかりした診療には、有形無形の技術が必要で、その部分の引き出しは多いつもりです。最近は老々介護の90代のご夫婦も増えてきたので、そのご家族のフォローも大事になります。外部の力をうまく取り入れることをお勧めしたいですね。訪問歯科診療自体をご存じない方もいると思いますが、できる限りお力になりたいのでまずはご相談ください。

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