友廣 友香子 院長、友廣 忠文 副院長の独自取材記事
大泉こどもおとな歯科診療室
(練馬区/大泉学園駅)
最終更新日:2025/12/25
西武池袋線・大泉学園駅から徒歩5分の「大泉こどもおとな歯科診療室」。もとは、50年以上地域に根づいてきた小児歯科医院。初代院長の孫である友廣友香子院長とその夫である友廣忠文副院長の夫婦2人で新たに運営することになり、2015年にリニューアルオープンした。以来、それぞれの専門を生かし、友香子院長が一般歯科を、忠文副院長が小児歯科を担当し、新たに地域のかかりつけ歯科医院としての役割を果たしている。穏やかで明るい雰囲気の2人に、同院で提供する治療法などについて聞いた。
(取材日2025年7月16日)
祖父の代から地域住民の歯の健康を守るため奔走
おじいさんが開業された歯科医院を、ご夫婦で引き継がれたのですね。

【友香子院長】50年以上前に祖父が小児専門の歯科医院を開業したのが当院の始まりです。当院は通りから少し奥まった所にあるのですが、祖父は「子どもの行動は予測がつかないので、通りに面していると危ない」と、考えてこの地を選んだそうです。祖父が亡くなった後は、老年歯科が専門の私が大人中心に診療を行っていました。当院は2015年に建て替えたのですが、それを機に大学病院の小児歯科で勤めていた夫とともに引き継ぎ、今に至ります。私が一般歯科を、夫が小児歯科を担当しています。当院での診察のほかに、私は高齢者などの訪問診療を行っているほか、夫婦で練馬区内の保育園で園医も担当しています。
小児歯科治療の流れについて教えてください。
【忠文副院長】まずはお子さんと親御さんと私の3人でお話をし、お子さんが怖がるものを見極めてからどんな治療を行うのかを説明します。治療の際には、治療する歯以外の口全体にラバーダムというゴム製のシートをかぶせます。これは、子どもは唾液が多いので、患部に唾液中の細菌が入るのを防ぐため、歯を削る時に舌を傷つけないようにするため、さらに、詰め物などを接着させる際も、唾液で取れやすくなるリスクを軽減するために用いられます。治療終了後は、歯の質を強める、細菌感染を防ぐ、食べ物をコントロールするという3本軸を重視して、再発予防の指導に努めています。ご本人に歯磨き指導をするのはもちろん、仕上げ磨きをする親御さんへの指導も行います。
虫歯以外の小児の診療には、どんなものがありますか?

【忠文副院長】小児矯正は3歳児から対応しています。矯正前にはお子さんと、矯正にかかわるご家族とカウンセリングを行います。小児矯正は途中でお子さんがつらくなることもあるので、目標を設定し、お子さん、親御さん、歯科医師がともに同じ方向を向いていることが重要なのです。ほかには、乳歯から永久歯へと生え替わる時期は顎の幅が自然と広がるのですが、昔と比べその広がりが狭くなってきている点が気になっています。また、口周辺の筋肉や舌の位置のバランスが崩れて舌根が沈下し、いびきや睡眠時無呼吸症候群の原因になる例も散見します。これらの症状は歯列や噛み合わせの乱れと関連していることもあるため、顎顔面口腔育成の考えを取り入れた対応を行っています。顎の成長具合や歯列などを詳細に検査し、必要な場合には、装置を用いて上顎の骨などが正しい方向に成長できるよう促しています。
子どもと大人、それぞれの口腔機能改善に注力する
子どもの口腔機能発達不全症について教えてください。

【忠文副院長】口腔機能発達不全症とは、生まれつき障害がないのにもかかわらず食べる、話すなどの機能に支障を来している状態をいいます。口腔機能発達不全症かどうかを見極めるためには、お子さんと親御さんを交えた話し合いを行い、お子さんの食べるスピードや苦手な食べ物、発音しにくい言葉、お口のくせなどを確認します。また、噛み合わせは唇や舌の力とのバランスも重要なので、舌の力や口を閉じる力の検査も行います。それらを総合して判断しています。
【友香子院長】新型コロナウイルス感染症の流行でマスク生活が続き、大人の口の動きを見て学ぶ時期に学べなかった子どもたちが今、小学生くらいになっています。彼らの舌の動かし方の機能獲得に影響が出たのは、マスク生活にも要因があるかもしれません。
大人の場合は口腔機能低下症になるそうですね。
【友香子院長】口腔機能低下症とは、加齢などが原因で筋力が落ち、食べたり話したりという口の機能が落ちること。食事の際にむせやすくなったり、無意識にやわらかいものを好むようになるなどが疾患のサインです。口腔機能低下症の検査は50歳以上ですと保険診療で受けられます。バルーンを使った舌圧の検査、グミを使った咀嚼能力の検査などで口の機能を調べ、結果は数値で表れるので、ご自身が平均と比べてどの程度の状態か把握できます。歯科検診時に口腔機能が低下していると感じられた方には、これらの検査をお勧めしています。食べる、話すという大切な機能を維持していくために、この検査をメンテナンスの一環と捉えていただき、ある程度の年齢の方には歯科検診の際に、虫歯や歯茎のチェックと併せて受けてほしいと思っています。
口腔機能発達不全症や口腔機能低下症には、共通したトレーニング法があるそうですね。

【忠文副院長】口腔機能発達不全症と口腔機能低下症のどちらのケースも、唇と舌の力をつけることが大切です。ご自宅で行える代表的なトレーニングは2つあります。一つは「パ・タ・カ・ラ」の4文字を繰り返し発音する「パタカラ体操」で、唇を閉じる筋肉や舌の筋肉を鍛えるためのものです。もう一つは大きく口を開けて「あー・いー・うー・べー」と発声する「あいうべ体操」で、口の周りと舌の筋肉を鍛えます。「べー」を発音する時には舌を出します。これらのトレーニングを症状に合った回数を行い、症状の改善をめざしていきます。
【友香子院長】口腔機能発達不全症のお子さんには、カレンダーをお渡しし、トレーニングを行った日にはシールを貼って、モチベーションを上げてもらうようにしています。
地域に根差し、歯を一生守るための診療を
ホームホワイトニングを始められる方が多いそうですね。

【友香子院長】新型コロナウイルス感染症の流行がやや落ち着き、マスクを外す生活に戻りつつある中、ホワイトニングを始める方が増えた印象です。ご自宅でできるホワイトニングを行うことが多いですね。こちらは、まずは歯科医院で歯型を採ってマウスピースを作成します。そのマウスピースに専用のジェルを塗って1時間ほど口にはめるというものです。以前のジェルは2~3時間かかりましたが、新しいものは1時間で済むため、より気軽にできる点がメリットですね。ご自宅でじっくりと継続していただき、期間はご自身が満足したところで終了です。ホワイトニングが終わった後も、気になった時点でいつでも再開できます。院内でもホワイトニングを行っていて、こちらは1時間半ほどかかります。家で時間を取れない方は来院での施術をお勧めしています。より白さをキープしたい方は、自宅と院内両方のホワイトニングを併用することもできます。
スタッフとの連携が良いと伺っています。
【友香子院長】最近では、治療から予防へと診療の主体がシフトしており、それに伴って歯科衛生士を増員しました。歯科衛生士の主な仕事は、お口の中のクリーニングや口腔機能のトレーニングなどで、それぞれの患者さんに合わせて、患者さんと一緒に進めてくれています。皆とても勉強熱心でモチベーションが高く、主体的に動いてくれるんですよ。例えば、新しいことを始めるときにも積極的に取り組んでくれるので、ありがたいですね。
【忠文副院長】治療の際には、必要な器具や機材の受け渡しを歯科医師とアシスタントの計4つの手で行う「フォーハンドシステム」を導入しています。特にお子さんの治療の際には、歯科医師は手元に集中しているため、このシステムは安全でスムーズな治療に欠かせません。ですから、スタッフの指導には力を入れています。彼女たちにはいつも助けられていますよ。
今後の展望をお聞かせください。

【友香子院長】リニューアルオープンから10年を迎え、患者さんに定期的に通ってもらえるようになり、当院が地域に根づいてきたかな、とうれしく思っています。今後も患者さんが気軽に通い続けられる歯科医院でありたいです。
【忠文副院長】子どもの治療時には、自立心がしっかりと育つよう3歳から母子分離をさせます。子どもの頃から一人前に扱われたことで歯のケアをきちんと行うようになり、虫歯がない状態を維持できたら良いなと思っています。これからも歯を一生守れるよう関わっていきたいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正/44万円~、ホワイトニング/ホーム:3万3000円、オフィス:3万3000円、デュアル(併用):5万5000円

