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高橋 裕之 院長の独自取材記事

高橋消化器科内科クリニック

(練馬区/大泉学園駅)

最終更新日:2024/03/15

高橋裕之院長 高橋消化器科内科クリニック main

大泉学園駅北口から徒歩数分の所に「高橋消化器科内科クリニック」がある。この地で10年以上にわたり診療にあたっているのは、地元出身の高橋裕之院長だ。「両親ともに医師で、気づいたら医師になっていました」と笑って話す高橋先生だが、得意とする内視鏡検査を通して、多くの患者の診断を行うベテランドクターだ。院内を設計する時も、最初に内視鏡検査室からレイアウトしたそうで、十分なスペースが取られ完全な個室になっている。看板のクリニック名の上に「おなかのクリニック」と入れたのも“消化器内科”ではどの部分を診察してくれるのかがわかりにくいからだそうだ。インタビュー中は笑いが絶えず、内視鏡検査への思いや家族のことなど、高橋先生に、ユーモアを交えて存分に語ってもらった。

(取材日2014年4月24日)

多くの患者に、安心して内視鏡検査を受けてもらいたい

大泉学園に開業しようと思ったきっかけや、院内の特徴を教えてください。

高橋裕之院長 高橋消化器科内科クリニック1

この街は僕の生まれ故郷なんです。中学校まで地元の学校に通っていました。医師になってからは神奈川で勤務医をしていて、その時は開業しようという意思はなかったんですよ。ところが、結婚が決まって所帯を構える際、妻が僕と同じ練馬区出身だったこともあり、「地元で開業しよう」といことに。実家で一人で暮らしていた高齢の母のことが気がかりだった僕にとって、結婚は地元に戻るよいきっかけとなりました。開業したのは2006年の6月です。勤務医時代には内視鏡検査を得意としていたので、患者さんたちに少しでも快適に検査を受けてもらいたいと考えて、まず内視鏡検査室に、しっかりと検査ができる十分なスペースを確保しました。その後に診察室や処置室などのレイアウトを考えたので、その分待合室が少し狭くなりましたが、開業10年目を機に、今まで通路だった部分を待合室にするために、仕切りを外して広くしました。

患者さんは地元の方が多いのですか?

この辺りは、昔から住んでいらっしゃる方が多く、そういった方たちは行きつけのクリニックをすでに持っていらっしゃいます。ですから僕がこの地域に開業した時は、新興住宅地とは違うので、新しい患者さんを獲得するのはかなり困難を極めました。現在も当院の患者さんの分布は、地元の方よりも、大多数が通勤でこの地域に来ている方や、あとはインターネットで探して近隣の駅から来てくださったり、他のクリニックから紹介されたりする患者さんが多いですね。

最近増えてきている疾患はありますか?

高橋裕之院長 高橋消化器科内科クリニック2

やはり生活習慣病といわれる、高血圧、糖尿病、高脂血症が多いですね。食生活が欧米化して、皆さん栄養も良いし身長も伸びて、体型がふくよかになっていますよね。あとはその延長で、大腸がん、大腸ポリープが増えています。これは、最近大腸疾患の検査が普及してきたために、多く見つかるようになりました。あとは、ストレスに伴う胃腸疾患も多いですね。ストレス性胃炎とか神経性胃炎、過敏性大腸炎などです。これらの病気は検査をしても異常がないのに、患者さんはしょっちゅう、おなかが痛い、下痢をするという症状が特徴で、胃腸症状を訴えて、うつ病などのメンタル疾患が見つかることがあります。また、それとは逆にメンタルクリニックから紹介されて来院される患者さんもいらっしゃいます。それだけ、胃腸疾患とメンタルな部分は密接に関係しているのです。

内視鏡検査は精密な診断が行える方法

内視鏡検査で患者さんに苦痛を与えないために、どんな工夫をしているのですか?

高橋裕之院長 高橋消化器科内科クリニック3

胃内視鏡の場合は、喉を通る時の咽頭反射は、どうしても避けられません。ですから、いかに患者さんを緊張させないかがポイントになります。希望により鎮静剤を使っての内視鏡検査も行います。喉の苦しさを感じにくい状態で検査が受けられることが見込めます。大腸内視鏡も患者さんの希望があれば、鎮静剤を使うことができます。基本的には大腸内視鏡は、場合によっては薬を使わずに痛くない検査ができると考えています。ただし、腸がとても長かったり、癒着がひどかったりしてどうしても痛みを感じてしまう場合もありますから、単純に鎮静剤なしですべて簡単にできるとは限りません。当院では「痛くつらくない検査ならば鎮静剤もいらない」という考えで、患者さんに苦痛を与えないように検査を行い、喜んでもらえたらうれしいですね。

診断においても内視鏡検査にメリットがあるのでしょうか。

高橋裕之院長 高橋消化器科内科クリニック4

内視鏡であれば、生検といって、その場で細胞を採取して、良性か悪性かまで判断することができますので、遠回りをせずに、最終診断に早くたどり着くことができるメリットがあります。また、内視鏡検査を受ける時には、どういった検査を行ってくれるクリニックなのかをよく見極めることが大事です。鎮静剤や麻酔を状況によって使ってくれるのかどうかなどを確認するのもいいですね。ただ、鎮静剤や麻酔もいいことずくめではありません。副作用や検査後の生活制限などの制約もありますので、そこは担当医からしっかりメリット、デメリットを聞いた上で各々のケースによって相談していただいたらいいと思います。しっかり説明を受けた上で内視鏡検査に臨めば、きっと内視鏡検査はもう二度とやりたくないといったトラウマはなくなると思います。

自分に合った医師を見つけることが、最善につながる

先生はなぜ消化器内科を選んだのですか?

高橋裕之院長 高橋消化器科内科クリニック5

内科は消化器内科や循環器内科といったように、細かく分かれています。大学を卒業してどこを選ぼうかと考えた時に、胃腸科なら一番なじみやすいだろうと思い選びました。ところが実際にはそんな単純なものではないと、入ってからわかりました。特に他の科よりも際立って多いのが悪性腫瘍です。胃腸科が関わる部分は、すべて食べ物が通っていくので、食道がんから始まって、胃がんや肝臓がん、小腸がんや大腸がんといったように、すべての臓器にがんが発生します。また、悪性腫瘍が進行すると、開腹しても助けてあげられない、最後はつらい思いを患者さんにさせてしまうことが多い科でもあります。それでもこの分野でこれまで続けてこられたのは、奥が深くて難しいけれども、やりがいがあると感じたからです。今も高度医療を行う臨床の場から、新しい情報や技術を吸収するために、北里大学に籍を置いています。

先生は休日をどのように過ごされているのですか?

僕の休日は大変です(笑)。家事に協力しないと何もしていないと妻に言われますから、子どものセーラー服のアイロンがけから、運動靴洗い、洗濯物干しやエアコンのフィルター洗い、買い出しなど、下手したら診療中よりも忙しいかもしれません(笑)。性格なのかもしれませんが、僕はフットワークが妻よりも軽いので、妻に頼まれるとテキパキと何でもこなしてしまいます。友人たちからは「だから次から次へと用事を言いつけられるんだよ」とよく言われます。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

高橋裕之院長 高橋消化器科内科クリニック6

些細なことでもおなかに関して心配なことがあれば、まずは相談してほしいですね。専門家に質問をして答えを聞くことで、安心していただけることもあるでしょうから、自分の症状や気になることがあったら何でも気兼ねなく相談してください。医師も患者さんのすべてを知って治療を行い、患者さんに求められたらすべての情報を提供することで、初めてお互いの信頼関係が築けると思っています。そのためには、まず自分に合う医師を選ぶことが大切ですね。人と人との付き合いなので、必ず相性があると思いますので「いつものあの先生に相談すれば安心だ」という医師を早く見つけることです。また、内視鏡検査に関しては、当院ではとにかく苦痛の少ない検査にするように努力して、患者さんに嫌な思いをさせないように帰っていただくことをモットーとしています。ぜひ安心して相談していただきたいですね。

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