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菊地 淑人 院長の独自取材記事

きくち整形外科

(調布市/つつじヶ丘駅)

最終更新日:2019/08/28

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東京郊外だが23区に近く、都市化が進む調布市。名物のそばや植物公園などの観光地で知られる深大寺周辺は、市内でものどかな雰囲気が多く残っている街並みだ。そんな深大寺から少し離れた、緑豊かで落ち着いた場所にあるのが「きくち整形外科」。院長の菊地淑人先生は、勤務医時代から調布に在住。穏やかでのんびりとしたこの街に親しみ、2006年に開業することになった。手外科の治療を扱いながら、近年は地域医療、さらには介護サービスへの取り組みを強め、2016年から新たに通所リハビリを開設した。患者の希望やニーズをスタッフとともに丁寧にくみ取り、訪問、さらには通所リハビリと分野を広げながら、健康寿命を支える役目にまい進する菊地院長に話を聞いた。
(取材日2018年4月2日)

複雑な「手」の動きと治療に詳しい整形外科

開院までの経緯について教えてください。

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2006年10月2日にオープンしましたので、12年目になります。僕は調布生まれではないのですが、現クリニックの近くに住んでおり、先輩開業医より紹介を受けて開業を決めました。それまでは総合病院に勤務しており、調布から通っていました。調布は都内でありながら自然がまだまだ残っており、かつ比較的都心からも近いという便利な土地で、とても気に入っています。

どのような患者さんが多いのでしょうか。

学校帰りのお子さんも含め、軽症から重症まで、老若男女いろいろな世代の患者さんを診察します。この地域には古くから住んでいるお年寄りも多く、患者さんにもお年寄りの姿が目立ちますが、最近では90歳代の方が増えてきた印象があります。また、近くに新しいマンションや分譲住宅が建ったためか、若い世代やお子さんの数も増えてきています。一般に整形外科はお年寄りの病気や子どものケガが多いと思われがちですが、中年期の女性、特に50歳前後になると、手のしびれや手指の痛みが出たりすることがあるので、そうした訴えの患者さんもよく来られます。僕の専門である「手外科」の医師は多摩地区には少ないとのことで、都心や八王子など遠方から通われる方もいますね。そのような患者さんは、腱鞘炎や手根管症候群による手のしびれなど、一般整形外科や他の診療科を受診しても診断がつかなかったり、症状が治らなかった方が多いようです。

手外科についてもう少し教えてください。

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ホームページに「手外科」と書かれているクリニックは少ないでしょうね。手外科に関する病気であれば、私のこれまでの経験でどのような治療法が最適か、ご提案できると思います。市内の別のクリニックから、治療法に迷われた手の症例を送ってもらうこともよくあります。また、手術が必要な患者さんに対しては、手外科分野の手術を行える先生のいる総合病院を紹介し、術後の処置やリハビリを当院で引き受けるケースも多いですね。繊細で複雑な動きをする手のことですから、患者さんは不安だろうと思います。手術が必要なのか、ギプスなどの保存的治療で大丈夫なのか。まずは僕の診察を受けていただき、患者さんにとってベストな治療法は何か、慎重に考えながら治療に当たっています。

医療と介護サービスをスムーズに連携

通所リハビリテーションについて教えてください。

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当院では2016年10月から、通所リハビリを実施しています。これは医療保険での外来リハビリとは異なり、介護保険認定を受けている方を対象に行っているリハビリです。通所リハビリ専用の施設をクリニックの3階に設け、週1~2回定期的にお越しいただき、専任の理学療法士や介護スタッフが対応します。通所に際しては、車での送迎サービスもご用意しています。現在は午前と午後それぞれ定員20名で、1回につき3〜4時間程度のプログラムです。マシンを使ったさまざまな運動に加え、天井に固定したロープを使い自重で無理のない負荷をかけながら行う集団体操や、個別リハビリを組み合わせたメニューを行います。参加される皆さんが各自の目標に少しずつでも近づけることをめざします。また、クリニックと同じ建物の3階なので、何か異常があればクリニックでの診療を行い対応します。

なぜ通所リハビリを始めようと思われたのですか?

現在の国の方針は、長期のリハビリを必要とする患者さんは、医療から介護サービスに移してサポートしていこう、というものです。そのため、外来リハビリがある一定期間を超えると、ほかのデイケア施設やデイサービスでのリハビリに切り替えることとなり、クリニックを離れていきます。それまで診療を通じてお付き合いしてきた患者さんとのつながりが途絶えてしまうわけです。私は医師として患者さんを末長く継続的に診ていきたいという気持ちが強かったため、この場所で長期リハビリを続けられるようにすることを、喫緊の課題と考えていました。その答えが、クリニックに通所リハビリを併設すること。幸い、同じビルの3階が空いていたので、ベストな形で実現することができました。

今後の通所リハビリについて新しい計画などはありますか?

2018年4月から、定員を20名から30名に増やし、利用者さんの数が徐々に増えているところです。今、通所リハビリのスタッフは、送迎車のドライバー3名に加え、理学療法士(PT)が3名、柔道整復師1名と介護スタッフが4人おり、OTなどのセラピスト3名を中心に、合計11名で30人ほどの利用者をサポートしていく予定です。現在のところ、クリニックで外来リハビリを受けている患者さんに通所リハビリのことを紹介するケースが多いのですが、今後は地域のケアマネジャーさんたちにも宣伝を行い、外部からも利用者さんをご紹介いただけるようにしていきたいと思っています。

建築家志望から医学部へ、整形外科との共通点は

訪問リハビリも行っているのですね。

2010年ごろ、今は通所リハビリの主任もしているPTが「訪問リハビリをやりたい」と希望してきたので、最初はスタッフ1人でスタートしました。患者さんがどうやって家で過ごしているのか、普段の生活環境を見た上でサポートしたい、また通院できなくなった患者さんを何とかしてあげたいと考えたようです。病院とご自宅では環境がまったく異なりますから、訪問リハビリはクリニックでのリハビリと違って、日常生活の改善に直結するものになると思っています。現在は利用者も増え、3名のスタッフで対応しております。

先生が医師をめざしたきっかけを教えてください。

実は、医学部志望ではなく、建築家になりたかったんです。しかし、現在は開業医となり、多種多様な患者さんと接していくうちに、治療によって良くなっていく過程をつぶさに見守ることがうれしく、今では天職だと思っています。整形外科を選んだのは、人体の骨格に関わる科ということで、どこか建築に近いものを感じたことも要因としてありますね。あと、僕は学生時代からずっとスポーツをやっていたので、整形外科のお世話になることが多く、自然と親しみを感じていたようです。

今後の展望や、読者へメッセージをお願いします。

開業した頃は、まさか自分が介護の領域に足を踏み入れるとは思っていませんでした。患者さんの高齢化、また、地域で暮らすたくさんの方が長期のリハビリを必要としている現状に触れる中で、自分にできることって何だろうと改めて問い直し、通所リハビリも始めるに至りました。こうした新しい取り組みを重ねることで、医療と介護の連携について、僕自身、視野が広がったと感じています。これからも地域に密着した医療を念頭に、頑張っていきたいです。これから先、お年寄りが病気になって動けなくなり、介護のお世話になるというケースも多いでしょう。まずは地元の病院ですので、相談の窓口として使っていただければと思っております。お困りの際は、どうぞお気軽にお尋ねください。

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