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安藤 良将 院長の独自取材記事

武蔵野眼科

(武蔵野市/三鷹駅)

最終更新日:2024/03/27

安藤良将院長 武蔵野眼科 main

三鷹駅から徒歩3分のビル4階にあるのが、65年以上の長きにわたり地域に根づき患者の目の悩みに寄り添ってきた「武蔵野眼科」。院内は白を基調としており、落ち着いた雰囲気が印象的な待合室。2023年1月より同院の院長に就任したのは、安藤良将先生。「新たな取り組みにもチャレンジしていきたい」と意欲を燃やし、デジタル技術の活用や異業種との連携にも注力している。自分の目を知るきっかけになればと、情報提供にも熱心で、どのような症状であっても、現状や治療プランについてしっかり伝えるよう心がけているという。常に患者の心に寄り添い、患者の思いを尊重した個別アプローチを大切にする同院。今回は安藤院長に、同院の特徴や今後の展望について話を聞いた。

(取材日2023年11月30日)

本院との連携により高度な眼科医療の提供を

治療のこだわりについてお聞かせください。

安藤良将院長 武蔵野眼科1

こだわりが2つありまして、まず「マイボーム腺」の詰まりによって発症する「マイボーム腺機能不全」という疾患に対して、当院では眼球へのダメージが少ないとされる「IPL」という特殊な光を照射する方法を利用しています。次に、緑内障に対して点眼治療だけでなくレーザー治療にも対応している点です。その他のこだわりとしては、眼鏡を作る場合は眼科医に相談し、目の状態を適切に診断した上で医師から必要な眼鏡をアドバイスしてもらうように勧めていることです。当院では患者さんの状態によって、遠近両用・中近・近々などの眼鏡を使い分けるように指導しています。さらに当院スタッフは、ITリテラシーの向上とデジタルヘルスの実現に向けて尽力しております。

医院としての強みをお伺いします。

日本眼科学会では、「アイフレイル」に対する取り組みとして、目の健康寿命を伸ばすための活動を推奨しています。この流れを受け、武蔵野市では40歳以上の眼科検診を特定検診の1つに指定しているため、当院でも対応しています。当院では検診の実施にとどまることなく、治療が必要か否か、裸眼視力、矯正視力、眼圧値などの検査結果をお伝えし、さらに眼底写真をモニターに映して、症状に関する丁寧な説明を行っております。地域密着型の医院として、真摯な姿勢を持って検診に向き合っています。八王子にある当院の本院には、先進の医療機器が装備されています。当院は本院と緊密に連携しており、高度な術式が必要な場合は紹介状なしに迅速に受診できる体制を整えております。

患者さんの傾向を教えてください。

安藤良将院長 武蔵野眼科2

お子さんから高齢の方まで幅広い患者さんが来院されています。65年以上もの長きにわたり地域に根差している医院であるため、やはり高齢患者さんが多く、その主訴は緑内障とドライアイ。40歳以上の方の検診にも注力しているため、勤務されている方は週末に来院されることが多いです。またお子さんの目の発達や、視力に関する発達遅れを調べるための3歳児健診のご相談も頻繁にお受けしています。当院には、3人の視能訓練士が在籍しており、例えば3歳児健診の視覚検査で「異常あり」の所見を得たお子さんがいた場合、視能訓練士のもとで時には数ヵ月にわたって経過を観察し、視力の改善をめざします。

大学病院を離れ、医師として進むべき方向を見出す

これまでの経験で現在の治療方針につながっていることはありますか。

安藤良将院長 武蔵野眼科3

大学卒業後は大学病院で臨床と研究の研鑽を積んでおりましたが、10年ほど経過した頃にその働き方に疑問を抱くようになりました。当時は学術研究に注力していたものの、それが患者さんに還元できていない、社会に還元できていないという感覚を持つようになったのです。「患者さんが喜んでくださる姿により多く接し、お役に立てていることを実感できる働き方に転換したい」その思いを実現するために、大学病院を離れるという決断に至りました。具体的な方向性が定まっていない中で、本院とのご縁がつながり勤務を開始。ここでの経験を通して、目の健康寿命を伸ばすには「デジタル技術の活用」は不可欠であることを知るとともに、私がやりたかったのはまさにこの「デジタルヘルス」であると気づきました。

医師として忘れられない思い出があれば、お聞かせください。

大学病院の勤務医時代で、東京オリンピックの数年前の出来事です。糖尿病網膜症を有する高齢の患者さんが来院されたことがありました。レーザー治療を施すことによって視力の改善が見込める可能性は残っていたので、それを患者さんにお伝えしたところ、自分の年齢とレーザー治療に対する恐怖心を理由に、その治療を拒否されたのです。当時の私は、この患者さんに「見ること」を諦めないでほしいという想いでいっぱいでした。患者さんに「ご自分の目で東京オリンピックを観戦したくないですか、そこまで頑張ってみませんか」というお声がけをしたところ、その言葉が響いたのでしょうか。治療を受けることに同意してくれたことが、私にはとても良い思い出として脳裏に焼き付いています。

院長が診療を行う際に、大切にしていることを教えてください。

安藤良将院長 武蔵野眼科4

人として当然のことではありますが、診察前に必ず自分の名前を伝え、きちんとあいさつすることを心がけています。また、私の医師としての主たる役割の1つは、検査データの一つ一つの内容を患者さんが理解できるように明確に伝え、その結果の情報をしっかりと戻すことだと思っています。大きな病院で勤務していた時期、繁忙がゆえにこの点を徹底していなかった自分を反省することもあります。私は「検査結果の情報を戻す」ことに、こだわりを持っています。患者さんとの対面時に丁寧に説明を行ったとしても、その場で理解できない事柄もあるでしょう。検査結果の情報をお戻しすれば、帰宅後に患者さんが自ら振り返ることができます。それによって理解も深まりますし、自分にしかわからない事情とすり合わせて、治療を検討いただくことも可能です。先に申し上げたデジタル技術の活用が、この部分でも力を発揮するだろうと考えています。

自分の役割は、患者の希望に応えること

院長の治療スタンスについて、お伺いします。

安藤良将院長 武蔵野眼科5

経験を重ねていく中で、私自身の治療スタンスが変化したように感じます。経験が浅い時期の私は、患者さんにとって適切な治療法を提案し、患者さんの同意のもと、自分が考えた治療を行っていました。今振り返ると、患者さんの主体性を尊重していなかったと恥ずかしく思うことも。患者さんは、私以上にご自分のことを理解されています。私と異なる考えをお持ちの方もいらっしゃるでしょう。今私が考えるのは「患者さんが希望する治療が、その方にとっての適切なアプローチ」であるということ。私が適切な方法であると思っても、患者さんが別の方法を望むのであれば私は考え直します。私のミッションは、患者さんが主体的に伝えてくれた希望を実現することだと思っています。

今後の展望を教えてください。

スタッフのITリテラシーを高め、デジタルヘルスを推進したいと思っています。例えば、武蔵野市の特定検診と当院オリジナル検診の2本立てを思案中です。この構想を思いついたのは、患者さんから検査結果のデータを携帯機器に送信してもらいたいというリクエストを受けたこと。当院オリジナル検診が運用されれば、個人情報規制を遵守した形で検査結果のデータを特定機器に送信することは実現可能だと考えています。昨今の医療機器業界は、目覚ましい進歩を続け、衰えの気配はまったく感じられません。医師も医療機器の発展に遅れることなく前身するには、医学以外のテクノロジーにも目を向ける必要があるのではないでしょうか。医療の枠にとどまることなく、社会全体の健康基盤づくりに貢献したいですね。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

安藤良将院長 武蔵野眼科6

当院の治療スタイルは、医学的観点から望ましい治療方法を提案しますが、それを押しつけることはなく、患者さんが主体的に選択した方法を全面的にサポートするやり方。例えば糖尿病網膜症や加齢黄斑変性などの治療において、毎月注射するものの再発を繰り返し、視力の改善も見込めない場合、患者さんの「治療を継続する」という気持ちが途切れる傾向は否めません。継続することで悪化予防につながることを説明はしますが、最終的には患者さんのお気持ちを尊重して判断していきます。患者さんに、これからの時間をより快適に過ごしていただけるよう、全力でお手伝いするのが私の役割。視覚や目の症状で、気になることがありましたら気軽にご連絡いただけると幸いです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

IPLを用いたマイボーム腺機能不全の治療/10000円〜

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