佐々木内科クリニック

佐々木内科クリニック

佐々木俊治 院長

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東京メトロ有楽町線麹町駅。4番出口を出て、新宿通りをJR四ツ谷駅方面へ3分ほど歩くと、道沿いのビルの2階に「佐々木内科クリニック」がある。ここの院長である佐々木俊治先生は、国立がんセンターや、都立大久保病院に勤務していた経験があるベテランドクターだ。先生は中学生の頃にケガをして、10年以上、療養生活を送っていた。医師だった父が急死してから、先生の人生は一転し、30歳で医学部に入学し36歳で医師になった。「人と人との関係が希薄になりがちな千代田区で、地域医療を行っていくことに難しさを感じています」と話す佐々木先生は、行政の仕事や、医師会の仕事をいくつも兼ねてパワフルに動き回る。波瀾万丈の半生を送り、周りからはその生き方が本にできるとまで言われている先生に、どんな思いで日々の診療をされているのかを、じっくりとお聞きした。
(取材日2014年3月3日)

様々な役割を担う中で、日々ビジネス街の医療を考える

―コンセプトである大学病院との垣根をはずすとは、どういったことですか?

2002年5月に開業して、12年が経ちましたが、患者さんはそれぞれ自分の行きたい病院や、診て欲しい先生のところに行き、いまだに病診連携(地域の診療所と専門病院との連携)という概念が一般的に浸透していません。日本では、地域のかかりつけ医と、設備が整っている大病院との機能分担が有効に働いていない現実があります。当院では、僕自身の大病院や都立病院にいた経験から、連携の病院と直結させた医療が行えるという意味を込めています。

―ここで開業しようと思ったきっかけは何ですか?

僕が千代田区の出身で、小学校からここで育ってきたからです。千代田区は昼間の人口が多く、夜間の人口が少ないという、東京都内の中では、他の地域とは異なり特殊な環境です。こういった環境で医院を経営するというのはとても大変なわけです。残念ですが多くの方々に、我々がどういう厳しい環境の中で、一般医療を行っているかを認識していただいておりません。実際には都心の無医村化が進んでいるのが現状です。僕は千代田区では地域医療を担当しています。地域医療というのは、小児と高齢者を中心としていますが、住民が非常に多い地域なら、開業医が地元のお年寄りや子どもの診療をしていくというのは、非常に自然な形態でわかりやすいのですが、千代田区ではそういった環境が非常に作りにくいわけです。けれども僕を育ててくれた地元ですし、千代田区には愛着もありますので、基本に忠実な医療を手がけていきたいと思っています。

―先生は他にも職務を持たれているそうですね。

千代田区の休日診療所が九段にあるのですが、そこでも時々朝9時から夜10時まで勤務していますし、小学校、幼稚園、保育園の学校医、園医もやっています。また東京都の小児救急事業というのがあり、駿河台の日本大学病院が担当病院となっているのですが、そこにも非常勤で勤務しています。多くは木曜日に、ここでの診察を終えて夜の7時から、救急車まで含めて小児救急を担当しています。また予防接種の担当医でもあり、新型インフルエンザなどの感染症対策の委員や、糖尿病医療連携の仕事、介護保険審査会の仕事、都庁関係や他の企業の産業医もやっています。ですからここで患者さんを診ているのは、僕の仕事の半分で、あとの半分はこういった公的な仕事がほとんどなわけです。いくら厳しい環境とは言え、それでも誰かがやらなくてはなりません。その担い手として、僕がお手伝いをさせていただいているわけです。

記事更新日:2016/01/24


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