全国のドクター13,993人の想いを取材
クリニック・病院 156,516件の情報を掲載(2025年9月05日現在)

ドクターズ・ファイル会員でできること

予約情報をマイページ上で管理できます!

過去の予約を一覧化

予約内容の確認

予約の変更・キャンセル※

※一部対象外の医療機関もありますので、あらかじめご了承ください

会員登録がお済みでない方は

すでに会員の方は

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 千代田区
  4. 麹町駅
  5. 麹町クリニック
  6. 増森 興治 院長

増森 興治 院長の独自取材記事

麹町クリニック

(千代田区/麹町駅)

最終更新日:2025/06/09

増森興治院長 麹町クリニック main

「麹町クリニック」は、麹町駅3番出口から直結するビル5階にあり、雨の日も濡れずに来院できる。この地で30年間、内科、外科を中心としたオールマイティーな診療を提供している同院。待合室は広く、30年の歴史を感じさせないほど清潔に手入れされている。また、患者の多くは近隣住民やオフィスに勤めるビジネスパーソンだが、ぬいぐるみや絵本が置かれ、子ども連れでも安心して受診できる心遣いがうれしい。自ら患者に椅子を用意するなど、こまやかな気遣いに努める増森興治院長。柔和な笑顔に人あたりの良さがにじみ出ている。そんな増森院長に、診療で大切にしていることや患者への思いについて聞いた。

(取材日2025年3月11日)

全身を診療できるクリニックをめざして開業

開業から30年を迎えられたそうですね。

増森興治院長 麹町クリニック1

はい。2025年で開業30年目になりました。開業したきっかけは、たまたまこのビルで20年くらい開業されていた先生が高齢で引退するので、引き継がないかという話があったことです。当時は開業するかどうか決めていなかったですし、どうしたら開業できるのかも知らなかったものですから、その話がなかったら今も開業していなかったかもしれません。どんな場所か来てみたら、駅から近く、麹町の土地勘はまったくなかったですが、ここなら開業しても大丈夫だろうと。もともと入っていたクリニックの内科、胃腸内科、外科、肛門外科の科目も掲げ、内装も変えて開業しました。近隣で診療しているクリニックで、30年以上続けている所はあまりないでしょう。街の様子はあまり変わりませんが、働く人はどんどん変わっていく、そんな地域です。

どういった患者さんがいらっしゃいますか?

近隣にお勤めの方が大半です。疾病としては、風邪の症状や花粉症などのアレルギー症状でお困りの方が多いですね。皆さん、仕事の合間や休憩中に受診されるので、できるだけお待たせしないようにしています。ビジネス街特有なのか、睡眠障害でお困りの方も多いですね。当院は開業以来、院内処方をしているので、薬局に行くことなく薬をお受け取りいただくことが可能です。薬の種類も幅広く、眼科系や耳鼻科系の薬も置いていますし、月経困難症といった婦人科系の薬も処方できます。特に睡眠障害の薬は種類が豊富で、患者さんの服薬状況をよくお聞きし、どの薬が合うか慎重に判断するようにしています。もちろん、院外処方も可能です。どちらを望まれるか、患者さんと相談の上決めています。

先生のこれまでのご経験について教えてください。

増森興治院長 麹町クリニック2

私の専門は消化器外科、乳腺外科、外科です。日本医科大学の第一外科から大学院に進んで学位を取得した後、大学病院や派遣病院で研鑽を積み、さらに救命救急センターや麻酔科にも勤めました。外科で手術する患者さんには心臓病の人も糖尿病の人もいます。その術前・術後管理の必要性から、外科医は内科も診られなくてはいけません。もともと医師を志した時に、離れ小島に1人で行ったとしてもどんな患者さんにも対応できるような医師になりたいと思っていたので、全身が診られる外科医は私の理想です。救急救命センターでの勤務や、積極的に行った当直の経験から、大概のことは自分1人で診られると自負しています。大学病院での勤務医時代には、自衛隊機に乗って小笠原諸島や南鳥島にレスキューに行ったり、遠洋漁業の乗組員を海上で診療する洋上補給診療船に1ヵ月間乗って診療したりしたこともありました。それらの経験が今も生きています。

患者としてではなく、人として向き合いたい

医師をめざしたのはどういった理由からですか?

増森興治院長 麹町クリニック3

人と接するのが好きだったので、機械相手の工学系よりは医学かなと思い、医師を志しました。特にお話しできるほど、秀でた精神を持ってめざしたわけではないんです。子ども時代は活発な子で、ずっとバスケットボールをやっていました。中学生時代にはキャプテンを務めて、地区大会で優勝した経験もあります。バスケットボールは大学でも続けました。先輩後輩含めて人間関係が学べるのはスポーツの良いところですよね。

診療の際に心がけていることをお聞かせください。

患者さんと医師という立場ではなく、人として向き合うことです。病気以外の話を患者さんとできることが大切だと思っています。いろいろな話をして、その人となりを知っておくことは診療にも役立ちますから。地方の病院に派遣医として赴任したときには、その土地の方言を使うことも大事にしました。方言を使うことで、患者さんとの距離がぐっと縮まります。特に山形弁は得意で、東北の人にも褒められるほどです(笑)。そうして患者さんの主訴だけではなく、ほかに調子の悪い部分はないか、最近の生活はどうか、話をする中で見極めていく。医師は人と話すのが好きじゃないといけないと思っています。もう1つは、自分が模範になることですね。

「自分が模範になる」とは具体的にどういったことですか?

患者さんに「運動しなきゃ駄目ですよ」と言いながら自分が運動不足では説得力がないですから、開業した当初からジム通いを続けています。今でも週に3回通っているんです。先日、初めてベンチプレスの大会に出場し、公式での100キロの重量を挙げて、マスターズ70歳以上の部で優勝しました。それから54歳を過ぎて、マラソンを始めたんです。ここでもう一度チャレンジしてみようと思って。その結果、62歳の時、3時間50分20秒のベストタイムを出しました。待合室に東京マラソンで走った時の写真と完走した証明書を貼っていて、同じ趣味の患者さんから声をかけられることもあります。笑顔で写っていますが、マラソンは苦しいですし、正直苦手なんですよ。苦手だからやる意味があると思い、今は皇居の周りを走る程度の軽いランニングを続けています。

どんなときにやりがいを感じられますか?

増森興治院長 麹町クリニック4

私を頼って来院してくれる患者さんがいることですね。患者さんと家族ぐるみのお付き合いを続けて、家族のことを相談されたり、家族で通ってもらえたりするのもうれしいですよね。また、別の場所へ会社が移転してもそこから通ってくださったり、定年退職後も自宅から通ってくださったりということも多いです。信頼してずっと頼ってくださるのは、やはりやりがいとなります。もしかすると、特に調子は悪くなくても、来院された際に気がかりな点があり、内視鏡で検査したらごく初期のがんが見つかった、などということもあるかもしれません。気軽に頼っていただけると、医師をしていて良かったなとうれしくなります。

幅広い診療に備え、先進的な医療の勉強は不可欠

お休みのときにはどんなことをして過ごされていますか?

増森興治院長 麹町クリニック5

旅行とグルメが趣味なので、よく出かけます。国内は全都道府県に行きました。日本にある世界遺産も全部回ったし、日本の最東端・南鳥島、最西端・与那国島、最南端・波照間島、北海道本島の最北端・宗谷岬にも行きました。外国では南米、北米、アジア、ヨーロッパ、アフリカ……などすでに97ヵ国、さまざまな所に行っています。どこが一番良かったですか、とよく聞かれるんですが、それぞれに良いところがあり、全部良かったと思います。夢は妻とまだ行ったことがない世界中を旅行することです。

最新の医療や治療法への勉強も欠かさないそうですね。

はい。それは医師として当然のことです。講習会が頻繁にあるので、当院の診療に必要な分野の情報は積極的に勉強しています。例えば、新型コロナウイルス罹患後に見られる症状や、生活習慣病と睡眠障害の関係性、若年性認知症についてなどです。月3回以上参加することも少なくありません。今はオンラインで受講できる時代なので、勉強できる機会も得やすくなりました。できるだけ新しい情報にふれ、患者さんにお伝えできるよう努めたいと思っています。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

増森興治院長 麹町クリニック6

企業にお勤めの方は、会社で定期検診を受けていることがほとんどでしょう。もし、定期検診で不調が見つかったり、気になる結果が出たりしたら、健診結果を持ってご相談に来てください。専門的な診療が必要な場合は適切な診療機関をご紹介します。まずは最初の窓口として気軽に相談してほしいです。これからも地域の皆さんを支えられる医師であり続けたいと思います。

Access