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五味渕 隆志 院長、五味渕 久美子 副院長の独自取材記事

九段ごみぶちクリニック

(千代田区/九段下駅)

最終更新日:2019/08/28

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靖国神社のすぐ近くにある「九段ごみぶちクリニック」は、2013年に前院長から五味渕隆志先生が引き継ぎ、2代目院長となった。「駅前にあってアクセスが容易なクリニックとは違い、表通りから少し離れて、目立つ看板を掲げているわけでもない。当院におみえになる患者さんは、じっくりと治療するつもりでいらっしゃる方が多いですね」と語る五味渕院長は、黒帯の実力を持つ空手から探偵小説の研究まで多彩な趣味を持つ。今回は妻で臨床心理士の五味渕久美子副院長とともに、心の病との向き合い方について話を聞いた。
(取材日2015年4月10日)

患者の人生に向き合うのが、精神科医師の仕事

まずは開業の経緯からお聞かせください。

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【五味渕院長】現在のクリニックは、大学の先輩、後輩関係にあった前院長が開業しました。その前院長から私にここを引き継いでもらえないかという話がきました。その頃ちょうど、都立病院の部長や民間病院の院長職を勤め、第2のステージとして独立開業を考えていたこともあってその話をお受けし、2013年から現在のクリニック名に変更して新たに開業しています。

アンティーク家具に囲まれた、趣のある内装ですね。

【五味渕院長】前院長の話によると、旧聖路加病院の内装をモチーフにしているそうです。特に待合室は天然木を用いたアンティーク家具を配置しているので顕著かもしれません。実は私は少々ズボラなところがあり(笑)、医院名こそ変更しましたが、ロゴや内装、そしてスタッフに至るまで実は前院長の時のまま使わせていただいています。
【久美子副院長】そしてこれも前院長時代からのことですが、待合室や診察室には季節の生花を絶やさないようにしています。美しい花を眺めているだけでも患者さんの心が休まるようですし「これは何という名前の花ですか?」といった会話から、コミュニケーションにつながることもありますから。

現在の診療科目、診療の内容について教えてください。

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【五味渕院長】心療内科と精神科です。パニック障害や摂食障害など、内科的検査をしても数値として病気と診断できないけれど、体に症状が出ているような症例は心療内科、うつ病や統合失調症、発達障害などは精神科の守備範囲になります。両方の症状がクロスオーバー的に出ている場合も少なくありませんから、当院では両方をカバーして治療を行っています。
【久美子副院長】クリニックでは院長が診察して、臨床心理的アプローチが適切と思われる患者さんのカウンセリングを私が担当しています。通常カウンセリングは保険適用外の扱いが多いのですが、心療内科や精神科の場合、その症状から就労が困難で、経済的問題を抱えている方も少なからずいらっしゃいます。私どもは診療科の特性として、その方の症状だけではなく、その方が置かれている状況すべてに向き合う必要があります。そこで当院ではなるべく保険適用でカウンセリングを行うようにしています。

現代は生きづらさを感じる人が増えている

どのような患者さんが通っていますか?

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【五味渕院長】オフィス街であり、周囲に学校も多く、さらには昔ながらの住宅街という側面もありますから、幅広い患者さんに通っていただいています。当院は最寄り駅から少し離れていますし、目立つ看板も掲げていません。それだけにしっかり治療に取り組みたいという心構えでクリニックのドアを叩く患者さんが多いようです。中には富山や名古屋、遠くは鹿児島から定期的に通院されている方もいらっしゃるんですよ。実際に通院されている患者さんから話を聞いて来られる方が多いですね。
【久美子副院長】心の病の場合、その根本的な原因が家族関係にあるケースも多いため、家族それぞれが症状を抱えているといった場合も少なくありませんが、家族のお一人が通院されて、他のご家族の方にも通院を勧めるといったケースもありますね。

最近特に増えていると感じる症状はありますか?

【五味渕院長】会社勤めの人たちに多いのはうつ病ですね。また、発達障害も以前に比べて増えていると感じます。その一方で、入院が必要になるような重度の統合失調症などは減っている印象です。ちなみに当院には入院施設がありませんので、入院が必要なケースには病診連携で対応しています。
【久美子副院長】発達障害については、以前は人間関係をうまくこなすことが苦手なら、黙々と一人で打ち込める仕事を選択するなど、症状と折り合いをつけながら社会で生きていく選択肢が今より多かったように感じます。しかし近年はこのような患者さんが生きづらさを感じる場面が多くなり、その分治療を求める方が増えているような印象です。周囲に相談する人がいないため、治療というより話を聞いてもらいに来るといった様子の患者さんも増えています。

診療の流れについて教えてください。

【五味渕院長】当院は予約制で、最初に予約のご連絡をいただいた時、専門のトレーニングを受けたスタッフが状況や症状をお聞きし、その内容と患者さんのご都合を照らし合わせて初診に必要な時間を判断し、予約を組みます。初診にかかる時間は40分〜1時間程度で、まずじっくりと患者さんのお話を伺って診断をします。必要があれば病名を患者さんにお伝えして、その上で薬を用いるのか、精神療法で治療するのか、治療プランをご説明します。
【久美子副院長】患者さんの中には、ドクターである院長を父親、そしてカウンセラーである私を母親のような役割として受け止めてくださる方もいらっしゃいます。初回のカウンセリングでは、「ここに来て良かった」と思ってもらえるように心がけています。

患者さんの中には、長く通っている人もいるのでしょうか。

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【久美子副院長】他の診療科の場合、病気は治りましたからもう通院は必要ありませんと医師から告げますが、私の場合、こちらから治療の終わりを宣言することはあまりありません。患者さんからもう必要ありませんと言われる場合もありますが、不思議なもので医師と患者さんの間の「あうんの呼吸」で、もう必要ないなという時が来るように思えます。しかしそのタイミングはまちまちで、1回の診察でそうなる場合もあれば、治療が何十年にわたって続く場合もあります。患者さんが10代の頃に出会って、現在はお子さんを連れてやってきて子育てのアドバイスをしているケースもあるほどです。

丁寧に診察することが何よりも大切

診察で心がけていることは何ですか?

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【五味渕院長】医師になりたての頃、内科の先生に「とにかく丁寧に患者の訴えを聞いてください。そうすれば専門外の内科の異常にも早く気づけるはずだから」と言われたことがありました。患者さんの心の中には、それぞれ異なるその人だけの宇宙が広がっていて、診療はその宇宙にふれ、理解していく作業だと感じています。そして私は、必ず一人ひとりの患者さんの宇宙の中に興味の種を見つけるんです。その種を観察することで診療がマンネリに陥ることを防げているように感じています。毎回の診療の中で、一つだけでも今日は来て良かったと患者さんに感じていただけるように心がけています。

ところで、院長はたくさんの趣味お持ちだそうですね。

【五味渕院長】これはしっかりと書いていただきたいのですが(笑)、空手を習い始めて10年たち、黒帯を締めています。グローブ空手、フルコンタクト空手なので家族は心配するのですが、これからも続けていくつもりです。また、日本シャーロック・ホームズ・クラブの会員であり、以前には作品の主人公の病跡について論文を書いたことも。そしてこれは本業とややリンクしていますが、家族福祉相談室を開催している東京カリタスの家でボランティアのスーパーバイザーを10年以上務めています。
【久美子副院長】私はもっぱら文章を書くことですね。大学で教壇に立っているので専門的なこともあるのですが、それとはまったく別に、日常的なことを題材に文章を書くことで心の内にあるものを発散して、ある種のストレス解放をしています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

【五味渕院長】心療内科や精神科と聞くと、なかなか通院する勇気が持てない方も少なくないかもしれませんが、気軽に受診することをお勧めします。当院のような心療内科・精神科の場合、医師やカウンセリングの相性も要素になるかと思います。ですので、1回来てみて相性が良くないと感じたら無理に通う必要はありません。気になる症状があれば、「ちょっと試してみるか」という軽い気持ちで訪ねてきていただければと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

カウンセリング(45分)/8000円

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