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伏見 昌樹 院長の独自取材記事

荻窪ふしみクリニック

(杉並区/荻窪駅)

最終更新日:2025/02/03

伏見昌樹院長 荻窪ふしみクリニック  main

荻窪駅北口から5分ほど歩いた場所にある「荻窪ふしみクリニック」は、首・肩・腰、関節などの痛みに対する治療を得意とする整形外科。併せてリハビリテーション科、リウマチ科、内科も標榜している。優しい笑顔が印象的な伏見昌樹院長は、股関節を専門分野とする整形外科医として多数の手術実績を持ち、河北総合病院整形外科部長などを経て2005年に開院。24年にわたり大学病院や数々の総合病院で勤務してきた経験を生かし、患者と病院との架け橋になるべく、地域のホームドクターとして医療全般の相談にも乗っている頼もしい存在だ。患者の話をよく聞き、的確な診断をするのが診療理念だという伏見院長に詳しい話を聞いた。

(取材日2020年12月16日/情報更新日2024年11月27日)

行き場を失った患者の力になるために開院

開院までの経緯を教えてください。

伏見昌樹院長 荻窪ふしみクリニック 1

大学卒業後、大学病院や総合病院で一般整形外科を研修した後、股関節を専門とする整形外科医として勤務してきました。勤務医時代は外科的治療が中心で、股関節や上下肢の骨折の治療から人工関節や骨盤骨切り術など、比較的大きな手術も行っていましたね。そうした中で気づいたのが、手術を望まれていないのにもかかわらず、地域のクリニックでは「手術でないと治らない」と言われ、病院に行くと「手術の適応がない」と言われ、行き場を失っている患者さんたちが多いということです。特に高齢者は手術にリスクを伴う場合もあります。そうした方々の力になりたいと思ったのが、開院のきっかけです。診療科目は整形外科、リハビリテーション科、リウマチ科、内科です。股関節を専門に、膝関節、肩関節などの関節変性疾患の保存療法や腰椎、頸椎の変性疾患の痛みに対する治療、骨折や交通外傷などの治療、リウマチ疾患の診断・治療も行っています。

どのような診療理念をお持ちですか?

関節の痛みの強さも病気の種類も人によって違います。必要とされているのは、患者さんとしっかり向き合って訴えを聞き、痛みの原因や疾患の原因を的確に診断して個人に合った治療法を選択することだと考えています。その中には、手術を行わずに症状を改善する保存療法を模索することも含まれています。こうしたことは病院ではなかなかできなかったことですが、自分のクリニックで実現できているのはうれしいですね。また、当クリニックでは特定健診や行政の健診を行っており、必要に応じて各専門の診療科へご紹介するという、ホームドクターの役割も担っています。地域の方々の体の痛みや悩みの相談に乗って解決し、健やかで楽しい生活を送れるようにサポートしていきたいというのが開院当時からの私のテーマです。

整形外科を軸に、地域のホームドクターの役割を務めているのですね。

伏見昌樹院長 荻窪ふしみクリニック 2

そうですね。患者さんは高齢の方も多いため、少なからず何らかの持病を抱えていらっしゃいます。そうした方々が外科的手術を受ける際、周術期の管理のために内科的検査や情報も必要です。また「肩が痛い」「足がむくむ」といった理由で来院されても、実は心臓や腎臓などの内科的な疾患や貧血、栄養不足などが原因であることも多いため、当クリニックでは最初に血液検査を行うようにしています。先述したとおり、一次医療機関として患者さんの症状をしっかり見極め、適切な紹介先へ送るのがホームドクターの重要な役目です。健診を受けにいらっしゃる患者さんも徐々に増えてきて、自然と地域のホームドクターの使命を果たせるようになったと感じています。

痛みに対するアプローチで患者の快適な生活をサポート

先生の専門である股関節について教えてください。

伏見昌樹院長 荻窪ふしみクリニック 3

「股関節は人体の中で最大で、ダイナミックかつ複雑な関節」と教えてくれた大先輩のドクターに憧れ、股関節の専門家への道を歩み始めました。現在でも股関節疾患の治療は得意とする分野ですが、クリニックでは股関節の保存療法として下肢けん引療法や股関節注射を行っています。以前は手術が必要な患者さんが来院した際、10年間勤務していた河北総合病院で私が立ち会って手術を行っていましたが、現在は信頼のおける後輩ドクターが在籍している病院を紹介して迅速に手術を行ってもらっています。また杉並区の保健センターからは、小児股関節の二次検診も依頼されています。

痛みに対するアプローチにはどんなものがあるのでしょうか?

ご高齢の患者さんは主に肩関節や膝関節、首、腰などの脊椎の痛みを訴えていらっしゃいます。時期が来れば手術をお勧めしますが、それまでの期間に強い痛みを感じることなく快適に過ごせるように、麻酔薬を用いた神経ブロック注射を行っています。首・肩・腕の神経痛や坐骨神経痛には頸神経ブロック、肩甲上神経ブロック、仙骨硬膜外ブロックなど、有用なペインの治療を行っています。治療前にはエックス線画像診断やMRI検査を行い、痛みの原因を突き止めてから治療を行います。また関節変性疾患にはヒアルロン酸注射が有用です。特に肩は膝や股関節と違い、腱でぶら下がっている特殊な関節なので無理な動きをすると40歳くらいから動きにくくなってくるものです。ヒアルロン酸注射は肩や膝の関節機能を回復させ、変性の進行を遅らせることも期待できます。

医療設備の充実にもこだわられているそうですね。

伏見昌樹院長 荻窪ふしみクリニック 4

的確な診断と治療を行うためには先進の医療機器が必須です。例えば、超音波検査器を導入し、エックス線画像には映らないような関節内部の腱や肩関節内の軟骨や腱などの状態もしっかり診られるようになりました。また、股関節疾患の治療や神経根ブロック治療に役立つエックス線透視装置と低線量のフラットパネルディテクターを用いたデジタルエックス線画像診断装置も用意しています。骨粗しょう症の早期診断にも力を入れていますが、高齢になるほど正確に骨密度を測定するのが難しくなるため、開院当初からDEXA法による精密な骨密度検査を導入しています。ベッドに仰向けで寝ている間にスピーディーに検査できるのが特徴です。骨粗しょう症は自覚症状が少なく、「骨折してから検査して発覚した」なんてことも頻繁にあります。40~50代の方、特に閉経後の女性は、できるだけ早く検査を受けてほしいですね。

リハビリでも超音波治療器などを活用しながら、運動療法にも取り組んでいると伺いました。

そうですね。運動療法については、リハビリ室に理学療法士が常駐し、運動機能の評価と運動療法の指導を行うなど積極的に取り組んでいます。また、超音波治療器をはじめ、マイクロ波治療器、干渉波治療器、腰椎・頸椎のけん引器などのリハビリ用機器や各種運動療法機器を設置しています。そういった機器を活用した物理療法と運動療法を掛け合わせるといった方法も取り入れ、患者さんの運動機能回復のためにサポートしています。

地域住民のためにさらなる充実をめざす

医師になったきっかけを教えてください。

伏見昌樹院長 荻窪ふしみクリニック 5

小学生の頃、大好きな祖母が体を悪くて苦しむ姿を間近に見て育ったんです。子どもながらにも祖母の病気を治したいといつも願っていました。その気持ちが医師への志を芽生えさせたように思います。また弟が柔道でケガをしてしまい、手術治療を受けたことが整形外科の道をめざすきっかけとなりました。創設したばかりの滋賀医科大学医学部に入学し、卒業後は生まれ育った東京に戻り、東京医科歯科大学医学部整形外科教室に研修医として入局しました。

開院当初から予約制を導入されていますね。

はい。混雑を避けるために導入したのですが、現在は感染症対策の一環としても役立っています。しかし「完全予約制」ではないので、けがをした方や痛みの強い方は直接来院されても診察しています。感染症の流行で高齢の患者さんが来院を控えていたため、ウェブ予約を始めたところ、新規の患者さんや飛び込みで診察してほしいという患者さんが増えた印象です。それに伴って患者さんの年齢層も若くなってきました。もちろん今までどおり電話での予約も受けつけています。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

伏見昌樹院長 荻窪ふしみクリニック 6

2階のリハビリ室で行っている、温熱・消炎・鎮痛などを目的とした物理療法と、常勤の理学療法士による運動機能の評価や本格的な運動療法の指導は今後も力を入れていきます。当クリニックは予約制なので待合室が混雑することもなく、体温の自動計測、除菌、パーティション使用などの感染症対策を行っていますので安心してご来院ください。急な痛みがある場合は、直接窓口にいらしていただいても構いません。さまざまな病院との連携も密ですので、きっと力になれることと思います。

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