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伏見昌樹 院長の独自取材記事

荻窪ふしみクリニック

(杉並区/荻窪駅)

最終更新日:2019/08/28

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荻窪駅北口から徒歩5分、賑やかな商店街を少し入った住宅地の一角にある「荻窪ふしみクリニック」。首腰の痛みや四肢の関節の痛みの治療を中心に整形外科全般、リハビリ科、リウマチ科、内科、そして脊椎疾患の強い痛みを緩和するペイン治療でも知られている。3階建てのベージュ色の建物は落ち着いた佇まい。清潔感があり、リラックスできる雰囲気の院内には、手すりやエレベーター、リハビリ室にはカーペットを敷き、細部まで患者への配慮がなされている。「白衣を見ると緊張する患者さんもいるので」と、白衣ではなく、白いポロシャツとジャケット姿の伏見昌樹院長が優しい笑顔で患者一人一人を迎える。股関節治療を専門とする整形外科医として多数の手術実績を持ち、河北総合病院整形外科部長などを経て2005年に荻窪に開業。25年近く大学病院や数々の総合病院で勤務してきた経験を活かし、「患者さんと病院との架け橋になりたい」と地域のホームドクターとして、医療全般の相談にも乗っている伏見院長。地域医療のあるべき姿を示してくれる心熱きドクターに話を伺った。
(取材日2012年12月12日)

高齢者が求める「手術ではなく、痛みを緩和する治療」を手がける

地域のクリニックとして様々な役割を果たしていらっしゃいます。

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私は、大学病院や総合病院で整形外科医として勤務してきた経験を生かして、地域医療に携わりたいと、2005年にクリニックを開業しました。整形外科医としての専門は股関節疾患です。勤務医時代は、外科的治療が中心で、股関節や上下肢の骨折の治療から人工関節や骨盤骨切り術など、比較的大きな手術も行ってきました。開業前の10年間は、杉並区阿佐ヶ谷にある河北総合病院に勤務していたので、現在も同病院の股関節疾患患者のコンサルタント的なドクターを務めています。当クリニックの診療科目は、整形外科、リハビリテーション科、リウマチ科、内科です。股関節を主に、膝関節、肩関節などの関節変性疾患の保存療法のほか、腰椎、頸椎の変性疾患による痛みの治療を中心に、リウマチ疾患の治療、四肢の骨折などの外傷、交通外傷など整形外科全般の治療を行います。また地域のホームドクターとして、内科的診療や、患者さんの医療全般の相談も受け付けています。また、特定健診、区検診を行い、介護保険のお世話をし、地域の患者さんのかかりつけ医としての役目も担っています。地域の方々の体の痛みや悩みを相談・解決し、ともに健やかで、楽しい生活を送れるようにサポートしていきたいというのが開業時からの私のテーマです。

さまざまな最新の医療機器が完備されていますね。

はい、ダイナミクスという医師の開発した電子カルテを導入し、従来の紙のカルテ(診療録)に書き込んでいた患者さんの病状や、診察内容、検査結果、薬の処方などの情報をパソコンに入力・管理し、患者さんに内容が見えるようにしています。また、X線撮影機は透視機能付きを導入し、撮影した画像はデジタル化してパソコンでデータ管理を行っていますので、患者さんを現像等でお待たせすることなく、リアルタイムで診断と治療が可能です。また、当院では「骨粗しょう症」の早期診断に力を入れております。DEXA法による本格的な骨密度検査で、米国ホロジック社の最新の全身型骨密度測定装置Discovery(ディスカバリー)を導入し、極めて微量のX線で計測。仰向けにベッドに横になるだけで、痛みもなくスピーディに検査できるのが特徴です。検査部位は腰椎、大腿骨など、厚生労働省のガイドラインに則した部位で測定しております。腰痛や骨折の原因となる骨粗しょう症の診断を正確かつ安全に行うことができるので、定期的な検査をお勧めしています。リハビリテーション室では、腰椎牽引器、頸椎牽引器やアクアタイザー、マイクロ波、干渉波治療器などのリハビリ機器や、各種運動療法器、筋力測定器を完備し、患者さんの運動機能回復をサポートしています。

クリニックにはどのような患者が多いのでしょうか。

一番多いのはご高齢の患者さんですね。超高齢化社会になり、膝、腰、関節などの痛みに悩む患者さんは増え続けています。脊椎の疾患、脊柱管狭窄症や坐骨神経痛、頚椎症性神経根症などの多くは、加齢による背骨の変形や椎間板の変性、骨粗鬆症による脊椎圧迫骨折が原因です。人は誰もが加齢とともに、全身の骨や関節が変形し、本来の機能を維持するのが徐々に困難になっていきます。医師として、「加齢だから仕方ないですよ」「我慢しなさい」と言うのは患者さんにしてみれば、「不治の宣告」です。根治はできなくても、治療によって痛みを軽減し、患者さんが自立して日々の生活を楽に送れるようにお手伝いさせていただくこと、それが地域のクリニックの医師としての大切な仕事だと思っています。

手術という選択肢が避けられないケースも多々あるのでは。

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「手術を受けなければ治らないかもしれないけれど、手術や術後の不安もあるので、手術を受けないで良くはなる方法はないか」と来院される患者さんは思いのほか多いです。私は開業するまで24年にわたり、東京医科歯科大学付属病院、国立横須賀病院、大宮赤十字病院、同愛記念病院、河北総合病院などの病院で整形外科医として勤務しました。毎日、多くの外来の患者さんを診療する中で気がついたのは、患者さんたちが地域のクリニックと病院の間で行き場を無くしている姿でした。地域のクリニックでは「病院に行かないと治りません」といわれ、病院では「手術するしかない」といわれる。病院は手術治療を前提としておりますから。でも、手術を望まない患者さんも沢山おられますし、高齢であるために手術が危険な患者さんもおられるというのが現実です。地域のクリニックからも病院からも見放されてしまった患者さんのために、力になりたいと思ったのも開業の直接のきっかけであります。関節の痛みの強さも、病気の種類も個々、人によって違います。必要とされているのは、痛みの原因や疾患の原因を突きとめてしっかりと説明し、患者さん一人一人と丁寧に向き合い、個人に合った治療法を選択し、手術せずに症状を改善する治療方法がないかも模索すること、病院ではなかなかできなかったことを、今、私は自分のクリニックで実現しています。私のクリニックは患者さんと病院の間をつなぐ架け橋的な役割を担っていると自負しています。

大きな病院と患者の隔たりを埋める存在としてのクリニックの役割

医師を志したきっかけは何ですか。

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小学生の頃、大好きな祖母が膝と心臓が悪くて苦しむ姿を間近に見て育ちました。子供心に祖母の病気を治したいといつも願っていました。その気持ちが、私のなかに医師への志を芽生えさせたように思います。弟が柔道で骨折(肘関節の粉砕骨折)した時、手術をして完治したのを見て、医学の力を目の当たりにしました。そのことも、私が医師を目指すきっかけとなりました。大学は、創設したばかりの滋賀医科大学医学部に入学、卒業後は育った東京に戻り、東京医科歯科大学医学部整形外科教室に研修医として入局しました。

先生は股関節を専門とされているそうですね。

研修医時代は、主に東京医科歯科大学付属病院で研修を受けました。最も影響を受けたのは、両国にある同愛記念病院での研修でした。現院長の土屋正光先生は、最先端のスポーツ医学を目指されており、当時では珍しかった力士のスポーツ外傷、膝関節の靱帯損傷や肩関節の損傷に積極的に取り組んでおられました。その先生のもう一つのご専門が股関節疾患だったのです。「股関節は人体のなかで最大で、ダイナミックでかつ複雑な関節であること」に魅かれ、土屋先生に憧れて、私は股関節の専門医への道を歩み始めました。その後、大学の股関節班に所属して、長年、股関節疾患を専門に関節外科医を勤めてきました。現在でも股関節を中心に、膝や肩などの上下肢の関節疾患の治療をしています。また、杉並区の保健センターからは、小児股関節の二次検診を依頼されています。ちなみに杉並区では平均年に約1人の先天性股関節脱臼のベビーが見つかっています。股関節以外に脊椎疾患の治療に興味を持つようになったのは、研修医時代に国立横須賀病院で脊椎疾患の治療患者を数多く経験したことが大きいように思います。手術療法から保存療法まで学んだことが現在の治療の糧になっています。

24年間の病院勤務を経て、開業された理由はどのようなことですか。

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東京医科歯科大学の整形外科教室に入局し、医学博士をいただき、股関節を専門にいくつもの病院で患者さんを治療してきました。その間、関節外科医は手術主体の生活で、病棟の患者さんの術前の準備から周術期の管理、そして救急外来、一般外来と仕事は忙しく、外来の診察室にいる時間は必ずしも十分ではありませんでした。(特にこの杉並の病院は外来患者さんが多いので有名でしたので。)外来患者さんは、病院の医師はいつも外来に常駐していて痛みや悩みを身近に相談できるものと思っていますが、外科医であるため手術、病棟、救急と多忙すぎて対応できていませんでした。開業したのは、こうした病院と患者さんとの隔たりを埋める存在になりたい、患者さんの求める存在としてのクリニックを作りたいとの思いからでした。地域に密着した医療をめざして、これまでの診療経験を活かして、関節変性疾患の保存療法のほかに、脊椎疾患の痛みの治療を行うことを診療の柱に据えました。荻窪の地を選んだのは、1995年から10年間私が勤務した河北総合病院がすぐ近くにあり、杉並区の中心地であり、患者さんにとってもアクセスが非常に良かったからです。最初は近くのビルで開業しましたが、昨年現在の場所にクリニック兼自宅として移転しました。後で知ったことですが、クリニックの周りには、病院時代に私が手術を担当した方や入院治療をした方が何人も住んでおられて、この地が私にとってご縁のある土地であったのではないかと思っています。

地域に密着し、痛みや悩みを持った患者の力と味方に

この地域では、脊椎有痛疾患のペイン治療(痛みを緩和する治療)を行う医院としても知られています。

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患者さんの痛みを緩和する、麻酔を用いた神経ブロック治療法は、麻酔科医が行うものと思われがちですが、本来は脊椎の解剖や機能を熟知した整形外科医が行うべき仕事だと思っています。実際に、ペインの治療を行う前には、X線検査、MRI検査を行い、痛みの原因を突き止め、原因が解らない場合は脊椎の専門医に相談しながら治療を進めています。特に痛みが強い緊急時には、可及的速やかに痛みを軽減して、専門医に紹介しています。また関節変性疾患の治療にヒアルロン酸注射の有効性は、一般的にも知られており、経験的にもよく分かっています。関節の痛みを軽減して、関節機能を回復させ、変性の進行を遅らせる効果のあるヒアルロン酸関節注射ですが、その注射の痛みを少しでも和らげられればといろいろな工夫を行っております。

クリニックで治療が難しい患者さんにはどうされていますか。

もちろん救急の患者さんや、専門的な治療を必要な患者さんには、総合病院での治療が不可欠です。専門医をご紹介して高度の医療を受けて頂きます。具体的には、膝関節疾患は河北総合病院の鈴木先生、吉岡先生、股関節疾患は阿部先生、また股関節のより高度な治療が必要な患者さんには東京医科歯科大学の神野先生、日産玉川病院股関節センターの松原先生を紹介しています。また、ペインの治療が奏効しない患者さんは、脊椎専門医としては東京医科歯科大学の大川教授、川端先生、九段坂病院の大谷先生、東京衛生病院の平林先生、荻窪病院の河野先生をご紹介しています。私はリウマチ登録医でもありますので、関節リウマチの患者さんもかなりの数、来院されます。リウマチの診断から治療まで行っておりますが、治療効果の得られない患者さんには、河北総合病院リウマチ関節センターの岡井先生を紹介しております。当クリニックは河北総合病院の医療連携の会の会員でありますが、地域の他の基幹病院である東京衛生病院や荻窪病院、そして東京医科歯科大学付属病院との連携を深く保っております。

これからの目標を教えていただけますか。

このまま長く医療を続けて、地域のホームドクターとして、患者さんの痛みや悩みに共に向き合っていくことですね。特に、痛みのために自分のしたいことができないというシニアの方を、何とかできるようにしてあげるのが僕の務めだと思っています。何とかダンスや日本舞踊を続けたい、テニスやゴルフをやりたい、旅行に行きたい、でも、様々な部位が痛くてできない、そんなシニアの方々の生き甲斐の灯を消さないように、医療の力で貢献できればと思っています。当院は、初診も再診もすべて予約制ですが、しっかりひとりひとりの患者さんと向き合う、質の高い医療を目指しているからです。これからも「患者さんに満足していただける医療」「患者さんが快適で待たない診療」を目標にしたいと思います。

休日はどのように過ごされますか。御家族のこと、健康法についてもお聞かせください。

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楽しみは、家族そしてペットと一緒に旅行することですね。週末は高井戸の武蔵野ドームテニススクールでテニスをし、月に一度ですがサンデーの自転車クラブツーリング(阿佐ヶ谷のフレンド商会)、たまにゴルフコースにも出て、体を動かしています。私の夢は、痛みのなくなった患者さんとテニスやゴルフを一緒に楽しむことですね。家族は、妻と東京医科歯科大学に通う息子、そして2匹のトイプードル犬、ジュリアとイブがいます。健康のために私が実践していることは、近くへの移動にはできる限り徒歩か、自転車にすることです。入浴後の身体のストレッチは欠かしません。また、自宅では真空管アンプでレコードを聴いたり、録り貯めをした映画やドラマを見て、ゆったりとした時間を過ごしています。

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