全国のドクター9,011人の想いを取材
クリニック・病院 161,457件の情報を掲載(2020年2月27日現在)

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 杉並区
  4. 高円寺駅
  5. 高円寺整形外科
  6. 大村文敏 院長

大村文敏 院長の独自取材記事

高円寺整形外科

(杉並区/高円寺駅)

最終更新日:2019/08/28

28044 df 1 main 1412927945

JR中央線・総武線の停車駅である高円寺駅南口から徒歩5分。メディカルビル2階のエレベーターを降りると、「高円寺整形外科」の入り口に向かってスペースが開けている。車いすでも訪れやすいようにと、バリアフリーで段差のないエントランスが設けられているのだ。同院の前進である、高円寺駅南口側と北口側に分かれていた診療所が統合されたのは2011年のこと。以後、一日の来院者数は多数にのぼり、整形外科の他に内科や自由診療も行うことから、院内にはCTやエコー、美容レーザーなどの専門ルームも完備されている。院長の大村文敏医師は、「患者を総合的に診療すべき」という信念のもと、来院者の時間的、経済的負担に配慮し、整形外科とともに内科的慢性症状の治療にも注力する。骨粗しょう症の専門医として各地で講演を行い、新薬の開発も手がける大村院長に、これまでの経緯、診療へのこだわりについて伺った。
(取材日2014年9月3日)

幼少期に出会ったかかりつけ医への憧れから、医師を目ざす

医師を目指されたきっかけをお聞かせください。

28044 df 1 1 1413364455

東京都江戸川区で生まれました。気質は江戸っ子でしたが体の弱い子どもで、入退院を繰り返し、年中腹痛に悩まされていました。そういう意味で医師の存在は近かったのかもしれません。私の担当医は、どんな症状にも応じてくれる昔ながらのかかりつけ医のような存在で、私はそんな医師の姿に憧れました。医学部に入学後は、運動とは縁遠かった私にも外科医となるビジョンができ、体力勝負の世界へ踏み出す前の体力作りに、アイスホッケーを始めました。ハードなスポーツですから鼻を2度も骨折し、歯が折れたこともありましたね。

そうした環境が、整形外科の道を選ばせたのですか?

そうですね。スポーツ外傷が身近だったことで、次第にスポーツ医学にも興味を持ち始めました。ですから卒業後は日本医科大学第一病院の整形外科に入局しました。入局後脊椎外科を志し、専門分野として研鑽しましたので、椎間板ヘルニアや、足に麻痺がでる頸部脊椎症(けいぶせきついしょう)、脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)などの治療を行い、数えきれないほどの手術を経験しました。

同院の院長となられた経緯はどういうものですか?

28044 df 1 2 1412927945

医局に在籍中、私は大学時代の先輩の病院で診療のお手伝いを週1回しておりました。ところがその先輩がご高齢のために亡くなられ、奥様から「病院を継いでほしい」と頼まれました。同じ頃、同級生からも「一緒に開業しないか」と開業を誘われていたことから私たちは、病院を継ぐ形で高円寺の北口側と南口側に一つずつ小さな診療所を作り、それぞれが院長となって診療を始めました。当院は、2011年にその二つを統合してできたものです。今ではリハビリテーションを行う理学療法士が4人、放射線技師らが3人、看護師が3人、その他鍼灸師1人など、総勢15人のスタッフで治療にあたっています。高円寺の街は低層の建物が多く、住民も山の手の気質と下町の気質を併せ持った人なつっこさがありますよね。大好きなんですよ。もう30年以上もこの街で診療を行っていますので、親子三代、四代にわたっていらっしゃる患者さんも多く、待合室が患者さん同士のちょっとした交流の場になっています。あらかじめ待合室を広くとっておいて、本当に正解でした。

総合的な診療が、患者の時間的、経済的負担を軽くする

皆さんが、最も多く訴えられる症状は何ですか?

28044 df 1 3 1412927945

私の専門が骨粗しょう症であり、新薬を作るお手伝いもしているため、良い薬ができれば一早く皆さんにご紹介するようにしています。そのため、専門的な治療を望まれる骨粗しょう症の患者さんが最も多いですね。骨粗しょう症は腰背痛の原因になることもありますし、痛みがなくても身長短縮や円背・亀背といって、背中が曲がることで見つかることがあります。飲み薬や注射での治療が一般的ですが、やはりその方のライフスタイル次第ですよね。どんな方法であれば治療を快適に継続可能なのかをしっかりとお聞きし、週に1度通院して注射を打つのか、ご自身で打てる注射を用意すべきかなど、いくつかの選択肢をもって指導にあたっています。実際治療を行うのは患者さんご自身ですから、その方にとって邪魔にならない治療が必要ですよね。

診療へのこだわりがあれば、教えてください。

かつて子供の頃憧れた医師のように、一人の患者さんを総合的に診療することです。ですから専門医が重宝される傾向の中、私は科にとらわれることなく、自分で扱うことのできる疾患であれば取り扱うようにしています。そのためにこれまで、内科の修練も積んできたのです。ご高齢になられると、骨粗しょう症だけを発症するのではなく、糖尿病や高血圧を併発する方が少なくありません。これらを同じ窓口で診療できれば、患者さんは経済的にも時間的にも救われますよね。そうした検査のためにCTやエコーなどの機器も導入し、「疑いがあるので、内科へ行ってください」ではなく、しっかりと検査をした上で投薬が必要な場合にはお出しし、もちろん手術などが必要であれば、信頼できる病院をご紹介させていただいています。

同院では、美容治療も行われているとおききしました。なぜ、整形外科で美容外科も始めようと思われたのですか?

28044 df 1 4 1412927945

50歳を過ぎた頃、自分の顔にできたシミが気になり、皮膚科の医師に相談してレーザーで取り除いてもらったことがあるんです。すると、男性の私でも、あっとういう間にキレイになって何だか気分がすっきりとしてうれしかったんです。「見た目を気にされる女性たちなら、もっとうれしいに違いない! 」と思いました。そこでレーザーや脱毛などのアンチエイジング治療を学び、診療に取り入れました。意外かもしれませんが、当院で美容治療を受けられる方の8割が70代、80代です。「棺にきれいな顔で入りたい」と言われたときには、女性の美に対する意識の高さに驚かされました。男性でも、ブライダル前のヒゲ脱毛にいらっしゃる方が増えています。先日は、皮膚科で取り除けないと言われたそばかすが、当院のレーザー治療できれいになったと涙を流される患者さんもいました。こうして皆さんに喜んでいただける治療を取り入れて本当に良かった。皆さんの笑顔に、こちらが癒されています。

ストイックな向上心の源は、ただ患者さんの笑顔が見たいから

ご高齢の患者さんも多くいらっしゃいますが、診療で心がけていることはありますか?

28044 df 1 5 1412927945

例えば診察室のX線検査説明用CRTを、医師が見やすい位置ではなく、患者さん側に設置していることです。視力が落ちて見えにくい患者さんも多い中、医師の手元で説明されては不親切ですよね。そのため検査結果などもできるだけ、図に書いて説明するようにしています。その方がわかりやすいですし、持ち帰ってからご家族にも内容を知っていただくこともできますからね。そしてもうひとつはやはり、先にも述べた、治療の選択肢を複数持つことです。お金がかかる治療も、そうじゃないものもあります。皆さんの立場に立った治療方針をご提案していくようにしています。

休日はどのように過ごされているのですか?

ほとんどが、勉強や講習会、研究会などで潰れてしまいます。時には、遠方まで骨粗しょう症の講演に出かけることもあり、たまにとれる休みに、妻と美味しいものを食べに行くのが唯一の楽しみですね。子どももすでに独立していますから。病院というのは本来、木曜日と日曜日が休診日である事が多いのですが、実は私は木曜日に休みをとったことがないのです。日曜日は仕方がないにしても、今すぐに診てもらいたい患者さんが来院したときに、「休診日だったらがっかりするだろうな」と思ってしまい、休む気になれないのです。これは社会に対する自分の誠意であり、小さな誇りかもしれません。私は本当に患者さんの笑顔を見るのが大好きです。進歩の速い医療の勉強をずっと続けられるのは、やはり「みなさんの笑顔をもっと見たいから」に尽きます。57歳となり、体力的にもこの生活は厳しくなってきましたが、皆さんの笑顔を思い出しながら、75歳までは何とか、最新の医療をキャッチアップしながら診療を続けていきたいと思いますね。

読者にメッセージをお願いします。

28044 df 1 6 1412927945

将来骨粗しょう症にならないためには、高齢になってからではなく、予防によって骨密度の最も高くなる30代のピークを上げる努力が必要です。女性ホルモンの低下は40代から起こりますが、骨粗しょう症の予防は出産直後から必要なのです。具体的には、カルシウムを多く含んだ規則的な食生活や、ストレスなく、睡眠を十分にとるといった生活習慣を心がけることが大切となります。出産は、多くのカルシウムを子どもに財産分与するようなものですから、出産直後の多忙な時期こそおざなりにせず、自分の身体も守っていくことを忘れてはなりません。そして、40代以降はやはり女性ホルモンが下降線となりますので、下げ幅をできるだけ小さくしていくことになります。激しい運動ではかえって骨密度を下げてしまいますので、ゲートボールやエクササイズ感覚のウォーキングの方が効果的です。また、カルシウムの多い食事を取り入れることを続けるようにして下さい。注射や薬には限界があり、筋力や運動習慣などは皆さんの努力なしには得られることがありません。毎日の生活でそれらを意識することが、年を重ねても、永く健康でいられる鍵なのだと思います。

Access