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下村 貴子 副院長、下村 浩祐 副院長の独自取材記事

窪田クリニック

(杉並区/高円寺駅)

最終更新日:2023/01/13

下村貴子副院長、下村浩祐副院長 窪田クリニック main

2015年に現在の高円寺駅北口より徒歩約4分の場所に移転した「窪田クリニック」。移転とともに新設された婦人科は下村貴子副院長が担当。2019年からは腎臓疾患を中心に、内科を担当する下村浩祐副院長が加わり、院長含め医師3人体制となった。院内はさわやかな印象の中にも家庭的な雰囲気が漂い、スタッフの醸し出す優しい空気が患者の不安な心を落ち着かせてくれる。近年、下村貴子副院長の妹夫妻もスタッフに加わり体制が充実。温かく患者に寄り添う医療を実践する下村貴子副院長と下村浩祐副院長に話を聞いた。

(取材日2022年12月9日)

人間に本来備わっている力を引き出す漢方の魅力

お父さまが院長で、貴子副院長と浩祐副院長の3人体制ですね。

下村貴子副院長、下村浩祐副院長 窪田クリニック1

【貴子副院長】私が3人目を出産した時に病院勤めが難しくなり悩みました。そのとき父の医院が移転することになり、また手術後だった母の近くにいられるという理由で、父と一緒に実家のあった場所に移転し開業へ。当時大学を卒業して10年ほどで3児の育児中でしたが、母校へ相談に行き漢方と婦人科の勉強をやり直しました。それからは、電車の中でも本を読み勉強しながら必死で頑張りました。開業後に4人目を出産し、その後、夫の浩祐副院長も加わってくれました。

貴子副院長は漢方の外来もご担当です。漢方の良さとは?

【貴子副院長】「おまけ」がついてくるところでしょうか。例えば鎮痛剤や胃薬。ただ痛みの軽減や胃の気持ち悪さを取り除くことだけでなく、体を温めてくれる効果も期待できます。そんな1つの症状に対して複数の良い効果が見込めるところが漢方の特徴です。体も心も軽くしてくれるようなところが好きですね。症状を聞いて、お体の調子や心の調子なども伺い、患者さんごと、まずお体を整えるというイメージを持って取り組んでいます。

なぜ漢方に興味を持たれたのですか?

下村貴子副院長、下村浩祐副院長 窪田クリニック2

【貴子副院長】次女を出産後に漢方に触れる機会があり、その考え方は育児中の自分の価値観とピッタリ合った感じがしました。それに西洋医学では異常なしと診断されても、実際には健康と病気の間にいる人も、不調の原因が1つに絞りきれないこともとても多いのです。病気に片足を突っ込んでしまっているような人がいたら、健康のほうに引っ張って差し上げたい。話を聞かせてもらったり、薬を飲んでいただいたりすることで、元気に過ごせるようになったらと思います。体も心も快方へ導けることも漢方治療の魅力の一つだと思います。

もっと女性が自然に楽に生きていける社会を

婦人科はどのようなときに受診したらいいのでしょう?

下村貴子副院長、下村浩祐副院長 窪田クリニック3

【貴子副院長】女性は月経が今の状態を表します。月経周期、月経の量などを毎月観察していただき、変化があれば来院してもらいたいです。ただ、月経量が平均的かどうかはわかりませんよね。今は学校での性教育の制度が整ってきていますが、月経量についても教える機会があってもいいと考えています。また現代の風潮として初潮を迎えたらピルを考える時代になってきました。ピルを服用する理由は、生理痛や月経不順などさまざまですが、漫然と服用し続けている方もいるようです。漢方を活用することで、月経の症状が軽くなり月経が女性本人も女性をとりまく社会も、当たり前で自然なものとして受け入れることができれば、少子化や不妊も解決に近づくことができるのではないでしょうか。月経とうまく付き合い、女性が自然に生きていける社会になってほしいと心から願っています。

漢方を生活で活用するというのはどういうことでしょうか?

【貴子副院長】私は4人の女の子の母で、赤ちゃん、思春期、私と同年代、高齢の方まで本当に幅広い女性の人生に関わらせていただいています。自分の子どもや患者さんを通して、女性の一生を見せていただいているのです。漢方では人は、生命維持の力である「気」、臓器に栄養を与える力の「血」、そして生命活動を維持する体液の「水」で成り立っていると考えます。娘たちを見ていると小さい子どもでも、気や血がめぐっていないと思うときがあります。そこで、漢方の知識があると対処の方法もわかってきます。もしお母さんたちに知識があれば、子どもが急に熱を出したとしても慌てて病院に駆け込むことなく冷静に対処できる場合もあると思います。そうしたらもっと楽に育児ができるのではないでしょうか。

貴子副院長も実際に生活の中で漢方を利用されていますか?

【貴子副院長】はい。具体的には、寒い日に朝早く高校へ行くときや、部活の試合が屋外であれば、葛根湯を飲ませていったりします。他には、寒くて、心配性で腹痛や下痢を起こしそうな時は水筒にお湯を入れて小建中湯と大建中湯を入れて学校へ持たせたり、頑張り屋さんでイライラしやすい子には抑肝散を飲ませたりします。四女も鼻が詰まっておっぱいが飲めない時は葛根湯を頬の粘膜につけて飲ませたりしていました。もっと早くに漢方の知識があればよかった!と思います。患者さんからも、こういうときにあらかじめ飲んでおける漢方はないかとご相談いただければうれしいです。

不妊相談にも対応されていますね。

下村貴子副院長、下村浩祐副院長 窪田クリニック4

【貴子副院長】はい、たくさんの方がいらっしゃいます。子どもを授かるタイミングは人それぞれですが、プレッシャーも感じ追い詰められてしまうこともあるのではないでしょうか。そんな時は少し肩の力を抜いて、今しかできない、自分を整えてみるなんてどうでしょうか。そのために私に相談に来たり、笑って帰ってもらうだけでもいいんです。赤ちゃんをいつ授かってもいいように日々自分自身の心身の状態を整えることに集中して、妊娠するまでの期間を有意義に過ごしてほしいと思います。悩んでいるその時間も大切にしてみること、漢方なら、そのサポートができることも多いので、必要に応じて処方することもあります。

西洋医学と漢方の融合治療も

浩祐副院長が診察で気をつけていることはありますか?

下村貴子副院長、下村浩祐副院長 窪田クリニック5

【浩祐副院長】腎臓病の方に対しては、一日でも透析導入を遅らせることができるようにケアをしています。生活の仕方、食事、運動、服薬が中心になりますから、患者さんの背景をよく伺うようにしています。患者さんの年齢は幅広いので、それぞれ生活スタイルや社会背景がまったく異なります。そのため、食事指導も運動療法も変わります。診察をスタートさせる際は、病気に対してどんなイメージをお持ちなのか、何を気にされているのか、まずはお話を伺います。来院されたということは、患者さんご本人に何かしら思いがあるはずですから。ただ、さすがに初対面で信頼関係を築くのは難しいと思いますので、私からは一番大切なことだけをお話しし、診察を重ねるごとに互いに思いをキャッチボールして、関係を築き上げたいと思っています。

患者さんとは長いお付き合いになりますね。

【浩祐副院長】そうですね。特に生活習慣病の場合は、長いお付き合いになります。患者さんもずっと治療を続けるのは本当に大変だと思いますよ。ですから、まずは来ていただいたことに対して感謝します。そして、近況を聞きコミュニケーションを取りながら、治療を継続していただけるようお願いしています。私の治療で手が届かない部分は、貴子副院長に診ていただいて、漢方を処方してもらうこともあります。このように漢方の治療もできる環境をありがたく思っていますね。

高齢の患者さんの付き添いのご家族への対応はどうですか?

【浩祐副院長】ご家族も患者さんと同様、診察を続けるうちに徐々に打ち解けていく感じですね。「最近どうですか?」「何かご苦労はないですか?」と何回もお伺いして、やっとご相談いただけることもあります。介護というのは大変で、孤独な面があると思います。困っているけれど、どこに相談していいのかわからないこともあるでしょう。介護であれば意見書を書かせていただいて、サービス面の充実を図ったり、医師として関われることもありますので、お困りのことがあればご相談ください。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

下村貴子副院長、下村浩祐副院長 窪田クリニック6

【浩祐副院長】夜間のトイレの回数が増えた、尿の色や状態などが気になるなど、少しでも気になることがあったらぜひご来院ください。確認して何もなければ安心していただけますからね。また健康診断や人間ドックを受けられたら結果を確認し気になることがあれば気軽にお尋ねください。
【貴子副院長】さまざまな不調を体質だと思って諦めてしまっている方が多いですが、もっと自分の健康に貪欲になってもいいのではないかと思います。当院は気軽に来院してちょっと笑顔になって帰っていただける場所です。いつでもお待ちしています。

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